3つ宗教の聖地イスラエルにある9ヶ所の世界遺産をご紹介!

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3つ宗教の聖地イスラエルにある9ヶ所の世界遺産をご紹介!

キリスト教とイスラム教の元となっているユダヤ教の始まりの地で、3つの宗教の聖地エルサレムがあるイスラエル。

国の面積は、四国より少し大きい22,072平方キロメートルの小さな国で、1948年建国の比較的新しい国ですが、死海や嘆きの壁など有名な観光スポットが充実していて、9つもの世界遺産を持つ国です。9つの世界遺産は全て2000年以降に登録されたもので、2015年に登録された場所もあり、まだあまり知られていない世界遺産もあるんです!

イスラエルが建国されたのは比較的最近ですが、イスラエル独立前の土地には様々な古い歴史が残っています。その歴史に触れることができる世界遺産を見るために世界中からたくさんの観光客が集まります。

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3つ宗教の聖地イスラエルにある9ヶ所の世界遺産をご紹介!

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1.マサダ

2001年にイスラエルの世界文化遺産に登録されたマサダは、帝政ローマ紀66年に勃発した第一次ユダヤ戦争の遺跡で、イスラエル東部にある岩山の上の要塞跡です。

マサダとは、イスラエルで話されている言語のヘブライ語で「要塞」を意味します。紀元前120年頃に死海西岸近くの岩山の上に建設された要塞は、切り立つ崖に囲まれていて難攻不落と言われていましたが、73年にローマ軍によって徹底破壊されてしまいました。
1838年にドイツ人考古学者によって発見されたマサダは、今ユダヤ人にとって民族の聖地となっています。

この場所から見える朝日はとても美しいので、ぜひ早起きしてイスラエルの世界遺産マサダを見に行ってみてくださいね!

2.アッコ旧市街地

イスラエル北部に位置する湾岸都市アッコの旧市街地は、2001年に世界文化遺産に登録されました。アッコの旧市街地には、1299年から1922年まで続いたオスマン帝国時代の建築物が残っていて、更に地下にはオスマン帝国時代より古い十字軍時代の大規模な遺構が残っているんです!アッコはヘブライ語の呼び名で、新約聖書では、ヘレニズム時代の呼び名のトレマイもしくはプトレマイスの名で知られています。

1104年、後に初代エルサレム王となった第一回十字軍指導者の一人ボードゥアン1世が街を占拠し、パレスチナの中心都市にしました。1948年にアッコはイスラエル領となりましたが、今でもイスラエルに残ったパレスチナ人が多く定住しており、アッコの人口の3分の1を占めているんですよ。

歴史を感じる建物などを見ることができるイスラエルの世界遺産アッコの旧市街地で約1000年前の歴史に触れることができる貴重な体験をしてみてはいかがでしょうか?

3.テルアビブの白い都市近代化運動

1920年代から1950年代にかけてイスラエルの都市テルアビブ建てられた白色や明るい色の建造物群は、2003年にテルアビブの白い都市近代化運動の名でイスラエルの世界文化遺産に登録されました。

1933年以降、ドイツでナチスが権力を掌握したことで、たくさんのユダヤ人難民が1909年に建設されたテルアビブに流入しました。
その中には、1933年にナチスの命令で閉校された、美術と建築に関する教育を行った学校バウハウスで学んだ有能な建築家などが含まれていたのと、流入したたくさんの移民によってテルアビブでは住居需要が急増していたなどの状況が好機となり、この美しい建造物群が生まれました。

一つの都市市内に集中して建てられているバウハウス様式やインターナショナルスタイルの20世紀前半の建造物が4000軒以上も残っていて、世界でも類を見ないここでしか見れない美しい景色が広がる世界遺産です。

4.聖書ゆかりの遺丘群メギド、ハツォル、ベエル・シェバ

2005年にイスラエルの世界文化遺産に登録された聖書ゆかりの遺丘群メギド、ハツォル、ベエル・シェバ。

ある場所に集落や都市が形成された後、放置され、整地してまた形成と繰り返し集落や都市が築かれて、丘のように盛り上がった状態になる遺丘(テル)がイスラエルには、約200もあります。その中の旧約聖書に登場する3つの丘、テル・メギド、テル・ハツォル、テル・ベエル・シェバが世界遺産に登録されました。

イズレエルの谷にある遺跡テル・メギドは、メギド古代遺跡国立公園に含まれていて、2005年に世界で最も古いキリスト教聖堂の跡が発見されました。テル・メギドでは何度も発掘調査が行われていて、主要な層が20層あり、約30もの都市遺跡が積み重なっていることが明らかになったんです!

歴史を感じる建物などを見ることができるイスラエルの世界遺産アッコの旧市街地で約1000年前の歴史に触れることができる貴重な体験をしてみてはいかがでしょうか?

5.ネゲヴ砂漠の香の道と都市群

イスラエル南部のネゲヴ砂漠にあるネゲヴ砂漠の香の道と都市群は、2005年に世界文化遺産に登録されました。紀元前2世紀頃から3世紀頃に、香の交易で栄えていたナバテア人たちが使用した、ぺトラ、ガザ、エイラートなどと都市郡を結んでいる交易路の遺跡や文化的景観が世界遺産に登録されています。

旧約聖書に登場するネゲヴの都市に比定される2つの候補地のうちの1つでもあるハルザ、保存状態が最も良好なマムシト、現在のネゲヴ砂漠中心の山にある遺跡アヴダト、聖カタリナ修道院への巡礼路の中継点になっていたと考えられているシヴタなど、歴史的重要性のある4つの都市、6箇所の城塞・隊商宿、22箇所の距離をマイルで表した距離標識マイルストーンなどが主な登録対象となっているんですよ。

ネゲヴ砂漠では、ラクダやジープに乗ったり、キャンピングやハイキングなどを楽しむことができ、世界中からたくさんの観光客が集まる見どころ満載の世界遺産です!

6.ハイファと西ガリラヤのバハーイー教聖地群

ハイファと西ガリラヤのバハーイー教聖地群は、2008年に登録されたイスラエルの世界文化遺産です。19世紀のイランで発祥したバハーイー教の聖地群で、ハーブ教の開祖ハーブの廟やバハーイー教を説いたバハーウッラーの廟など、アッコ周辺に点在している26の建造物が世界遺産として登録されています。

イスラエルのハイファと西ガリラヤのバハーイー教聖地群は、新宗教の宗教施設として世界遺産に登録されたのは世界で初めての貴重な場所です。

7.人類の進化を示すカルメル山の遺産群:ナハル・メアロット(ワディ・エル=ムガーラ)の洞窟群

イスラエルのカルメル山西側斜面にある渓谷ナハル・メアロットは、2012年にイスラエルの世界文化遺産に登録されました。
ナハル・メアロットとは、ヘブライ語で「洞窟群の渓谷」を意味します。

イスラエルの世界遺産ナハル・メアロットには、約50万年前から約4万年前までの人類進化の痕跡が残されているタブーン、4つの洞窟の中で一番東に位置しているスフール、一連の洞窟の中で長さと深さが最大のエル=ワルド、4つの洞窟の中で最も知名度が低いと言われているジャマルの4つの洞窟があります。

8.ユダヤ低地にあるマレシャとベト・グヴリンの洞窟群:洞窟の大地の小宇宙

イスラエルの南部地区にあるベト・グヴリン=マレシャ国立公園には、第一神殿時代のユダ王国主要都市の一つマレシャ、古代ローマ時代の主要都市エレウテロポリスの遺跡があり、「ユダヤ低地にあるマレシャとベト・グヴリンの洞窟群:洞窟の大地の小宇宙」という名で2014年に世界文化遺産に登録されました。

この世界遺産の遺跡で出土した遺構には、大規模な墓所、埋葬用の洞窟群、古代ローマ時代の検討し競技などの見世物が行われていたアリーナを観光客が取り囲む楕円形の構造を持つアンフィテアトルム、ビサンティン期の聖堂、公衆浴場、有色無色のガラスや貝殻などの小片を寄せ合わせ埋めこんで、絵や模様を表した装飾美術の手法のモザイク群などが含まれています。

イスラエルのエルサレムから南西へ約45キロメートルの場所にあるベト・グヴリン=マレシャ国立公園へは、バスとタクシーを乗り継いでアクセスすることができますよ!

9.ベート・シェアリムのネクロポリスユダヤ人の再興を示す大中心地

2015年に登録されたイスラエルの世界文化遺産ベートシェリアムのネクロポリスは、ベートシェリアム国立公園内にあります。イスラエルハイファの南東に位置するベートシェリアムの地下の墓所カタコンベには、ギリシャ語・アラム語・ヘブライ語で書かれている絵画などが残っています。

◎まとめ

イスラエルの世界遺産を9つご紹介してきました。イスラエルには、日本では目にすることのない絶景が広がる歴史的な世界遺産がいくつもあります。
世界中から観光客が集まるイスラエルの魅力的な世界遺産を巡る旅に出てみてはいかがでしょうか?

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