ウズベキスタンおすすめ観光スポット11選!シルクロードで栄えた美しき国

ウズベキスタンおすすめ観光スポット11選!シルクロードで栄えた美しき国

シルクロードのオアシスとして古くから栄えてきた中央アジアの国ウズベキスタン。東西の文化が混合した町並みは、昼間はもちろんライトアップされた夜間も、思わずうっとりしてしまう美しさです。国内各地に多くあるマドラサ(メドレセ)と呼ばれるイスラムの高等教育のための神学校など、ウズベキスタンには壮麗で大きな歴史的建造物がたくさん残っています。鮮やかな青色を基調にしたサマルカンドをはじめとする4つの世界遺産の街は、訪れる観光客を虜にするでしょう。前田敦子さん主演の映画『旅のおわり世界のはじまり』の舞台ともなったウズベキスタンは、新しい旅行先として注目度急上昇中!今回はそんなウズベキスタンのおすすめ観光スポットを11か所ご紹介します。

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ウズベキスタンおすすめ観光スポット11選!シルクロードで栄えた美しき国

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1. ミル・アラブ・マドラサ(ブハラ)

出典: Curioso Travel Photography / PIXTA(ピクスタ)

ウズベキスタン中南部にある、4つの世界遺産都市のひとつブハラ。神学校「ミル・アラブ・マドラサ」は、1536年にブハラ・ハン国の君主ウバイドゥッラー・ハンによって建てられました。ウズベキスタンでもとくに優れた建築物のひとつとされ、とても人気のある観光スポットです。

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外観は全体的に青と白でまとめられ、花など植物が描かれた美しいファサードが特徴!内観は中庭を中心に、周りを2階建ての建物で囲った造りとなっています。

今も神学校として現役で、1階には授業を行う教室や食堂などがあり、2階部分は学生たちの寄宿舎として使われています。また、ミル・アラブ・マドラサには1924年から多くの書籍や資料が収蔵され、図書館としての役割も果たしています。

2. シャーヒ・ズィンダ廟群(サマルカンド)

出典: カスバ / PIXTA(ピクスタ)

ウズベキスタンの古都サマルカンドの、アフラシャブの丘に建ち並ぶシャーヒ・ズィンダ廟群。「死者の通り」とも呼ばれるこの霊廟群(ネクロポリス)には、11〜19世紀にかけて20以上の廟があり、聖地として多くの巡礼者が訪れます。

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シャーヒ・ズィンダとは「生ける王」という意味。預言者ムハンマドの従兄クサム・イブン・アッバースは、この地で首を刎ねられ殺害されましたが、彼は動じることなく礼拝を済ませて自分の首を拾うと、井戸の底深くへ。アッバースは永遠の命を得て、イスラムが危機に陥ったときに再び現れると伝えらえています。

シャーヒ・ズィンダの建物には主に青や緑が使われ、夕日とのコントラストは目に焼きつく美しさ!また、ライトアップされた夜の雰囲気も独特で、こちらもおすすめですよ。

3. ビービー・ハーヌム・モスク(サマルカンド)

ビービー・ハーヌム・モスクは、青の都と称されるサマルカンドを代表するモスク。サマルカンドを都としたティムール朝の王ティムールの妻の名前にちなんでいて、中央アジア最大といわれる規模を誇っています。

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ドームの高さは40mにも達し、外壁の長さも167m×109mと広大です。1897年の地震により一部崩れている部分もありますが、二重のアーチになっているファサードや青いタイルの壁面など、見ごたえは充分にあります。

モスクを観光するときは、すぐ近くのシヨブバザールも合わせて訪ねてみましょう。サマルカンドはナンが美味しいことで知られていて、もっちりと食べ甲斐のありますよ。ただしとても大きいので、2~3人で1つをシェアするのがちょうどいいかもしれません。

4. カラーン・ミナレット(ブハラ)

カラーン・ミナレットは、約46mと世界遺産都市ブハラで最も高い尖塔です。カラハン朝の君主アルスラン・ハンによって、1121年から6年の歳月をかけて建築されました。

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外観はほぼ茶一色ですが、近づいて見てみると14層の模様になるよう細かくレンガを積み替えていて、とても手の込んだ造りになっているのが分かります。13世紀にモンゴル帝国が攻めてきたときには、その美しさに感動したチンギス・ハンがこの塔だけは破壊しないように命じたともいわれているんですよ。一方、18〜19世紀には罪人を生きながらに袋詰めにして上から投げ落とす処刑を行っていたことから、「死の塔」という異名も持っています。

現在、一般の観光客も105段の螺旋階段を歩いて塔の上まで登ることができます。最上階からは、ブハラの街を360度見渡すことができますよ。階段脇の小さな隙間から優しい光が注ぎ込むのを感じながら、一歩一歩じっくり上がってみましょう。

5. グーリ・アミール廟(サマルカンド)

出典: カスバ / PIXTA(ピクスタ)

グーリ・アミールは、サマルカンドを都としたティムール朝の建国者ティムールとその一族などが眠る霊廟です。もともとはティムールが、トルコ遠征中に没した孫のムハンマド・スルタンのために1404年に建設したものですが、翌年にティムール自身も死去し、この廟に一緒に葬られました。

ペルシア語で「王の墓」という意味のグーリ・アミールは、「青の都」と称えられるサマルカンドを象徴するような壮麗な歴史的建造物。内部もとても豪華で、ゴールドの装飾で埋め尽くされています。とくに、修復の際に3kgもの金が使われたというムカルナスの天井は必見ですよ!

また、カラフルな光で幻想的にライトアップされる夜の観光もおすすめ。なにより昼間よりも見学者が少ないので、じっくり観光できるのも魅力です。

6. レギスタン広場(サマルカンド)

古都サマルカンド観光の出発点となるのが、このレギスタン広場です。ティムール朝がサマルカンドを都と定めて以降、町の中心として重要な意味をもってきました。

方形の広場を三方から囲むように建つ3つのマドラサがなんとも印象的。とくに広場に向かって左手のウルグ・ベク・マドラサは3つの神学校のなかで最も古く、1420年にティムール朝4代君主ウルグ・ベクによって建造されました。

あと2つのティリャー・コリー・マドラサとシェル・ドル・マドラサも、同様に規模が大きく圧倒されます。ちなみに、地元の人は広場への出入りは自由ですが、観光客は有料なので注意してください。

7. スィトライ・マヒ・ホサ宮殿(ブハラ)

ブハラの旧市街から4kmほど北へ向かった住宅街の一画に、観光名所のスィトライ・マヒ・ホサ宮殿があります。ロシアの保護国となっていたブハラ・アミール国の君主アーリム・ハンによって、1911年に建てられました。「月と星が出会うところ」という意味のスィトライ・マヒ・ホサ宮殿は、ロシア人建築家とブハラの職人の手によって築き上げられたもので、ロシアとブハラの様式が混在する珍しい建築として知られています。

花瓶に挿された花束の絵や鮮やかな赤色を使った中国風の文様など、ウズベキスタンではあまり見られないデザインの壁画や装飾も見どころの1つ。宮殿の名前のとおり月や星なども模様として描かれるなど、ブハラの最後の支配者であったアーリム・ハンの美意識や暮らしぶりがうかがえます。

ブハラは歴史の古いオアシス都市ですが、スィトライ・マヒ・ホサ宮殿は約100年前の建物と比較的新しい観光スポット。「茶色の街」と表現されるブハラにあって、夏宮らしい開放的な雰囲気と新鮮な煌びやかさを放っています。

8. ジュマ・モスク(ヒヴァ)

ジュマ・モスクは、トルクメニスタン国境に近い城塞都市ヒヴァのグラン・モスク(大モスク)です。ヒヴァの旧市街は二重の城壁に囲まれ、「城内」という意味のイチャン・カラ地区は世界遺産に登録されていて、ジュマ・モスクもこれに含まれます。

「金曜モスク」という意味のジュマ・モスクにはドームや回廊、中庭などがなく、四角い幕の内弁当のような形のシンプルな建物に、ファサードとミナレット(尖塔)が付属しているのが特徴です。内部はたくさんの柱が立ち並ぶ広大な空間となっていて、部屋を仕切る壁などはありあません。1部屋しかない造りのモスクは少なくありませんが、これほど多くの木柱が整然と並ぶ設計はとても珍しいんですよ。

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200本を超える柱は、それぞれ説法者から全員の顔が見えるように配置されています。柱には1本1本細かな美しい装飾が施され、10〜18世紀の各時代で素材や彫刻のデザインが異なるのも見どころの1つ。ヒヴァ周辺ではこれだけの木材は調達できないので、遠方から運んできたと考えられています。天井には採光や換気のための天窓が2か所開いていて、柱が林立する厳粛な空間を神秘的に照らし出します。

9. アクサライ宮殿(シャフリサブス)

「緑の街」という意味をもつシャフリサブスは、サマルカンドの南方約80kmのところにあります。シャフリサブスの旧市街も、ティムール朝時代の歴史的建造物が数多く残ることから世界遺産に登録されています。

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そのなかの1つアクサライ宮殿は、ティムールが24年をかけて築いた夏の離宮。「白い宮殿」という意味ですが、実際は外観が青、内装が金を基調とするカラフルな建物でした。夏の別荘らしく、屋上には近くの山からわざわざ水を運んで貯めたプールがあったそうです。

その後、16世紀にブハラ・ハン国に破壊されてしまい、現在はアーチしか残っていません。それでも高さ約38mもあるアーチの残骸だけでも見ごたえがありますよ。宮殿の高さは70mほどあったと推定されているということから、ティムールの権勢のほどがうかがえます。アーチの前方には勇壮なティムールの像が立っていて、ウズベキスタンの記念撮影スポットとしても人気です。

10. アルク城(ブハラ)

出典: alfotokunst / PIXTA(ピクスタ)

ブハラ旧市街北西部の丘に建つアルク城は、古代ブハラの発祥の地。なんと紀元前4世紀には、最初の城壁が築かれていたといわれています。シルクロードのオアシスとしてとても重要であったブハラは何度となく外敵の侵攻を受け、そのたびにアルク城は戦場となり、破壊と修復を繰り返してきました。現在の仰ぎ見るような城塞は、18世紀に完成されたものです。

城内には領主の宮殿だけでなく、政治や経済に関するさまざまな施設が立ち並んでいました。さながら「街の中の街」として機能していましたが、今日では石造の城壁や門が残るだけです。城門などが資料館になっているほか、一部の木造の建物が復元されています。

城内にはお店もあるので、ここでウズベキスタンのお土産を探してみるのもいいですね。とくに月や太陽、植物などをモチーフとした刺繍ブハラ・スーザニは、ブハラの特産品としておすすめですよ。

11. イスマーイール・サーマーニー廟(ブハラ)

出典: alfotokunst / PIXTA(ピクスタ)

ブハラ旧市街の西方にあるイスマーイール・サーマーニー廟は、892〜943年にかけて建造された、中央アジア最古のイスラーム建築です。当時ブハラに都を置いていたサーマーン朝の君主イスマーイール・サーマーニーが、父親のためにと建てたといわれています。しかし、サーマーニー自身が完成した廟を目にすることなく亡くなり、彼自身やその息子もここに葬られと伝えられることから現在の呼び名となりました。 とはいえ、実際にイスマーイールが眠っているかは定かでありません。

13世紀にモンゴル帝国が襲来すると、中央アジアの多くの都市が徹底した破壊と殺戮の運命に遭いました。ですがこのイスマーイール・サーマーニー廟は、建物のほとんどが地中に埋もれていたため、気づかれることなく被害を免れたとされています。その後、20世紀前半になってソ連の考古学者によって発掘され、再び日の目を見ることになりました。。ちなみに、廟を3周すると願いが叶うという言い伝えがあります。

◎まとめ

シルクロード交易で栄えたウズベキスタンのオアシス都市には、それぞれの領主が残した歴史や伝統が今も息づいています。また、餃子に似たマンティや混ぜうどんのような麺料理ラグマンなど、ウズベキスタンのグルメは日本人にも馴染みやすいものがいっぱい!お土産には前出の刺繍スーザニのほか、陶器のティーセットやコウノトリの形をした鋏などもおすすめですよ。知られざる中央アジアの文化や暮らしに触れる旅へ、ぜひ一度ウズベキスタンを訪ねてみてください。

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