名称:SL銀河
住所:岩手県釜石市鈴子町
公式・関連サイトURL:http://www.jr-morioka.com/noccha/train/slginga/
近代製鉄の町として有名な岩手県釜石市。海と山に囲まれた風光明媚なこの町は、初めて訪れてもどこか懐かしいような穏やかな空気感が魅力の観光地です。世界有数の三陸漁場で味わう新鮮な魚介や、宮沢賢治も描いた豊かな心象風景、桜や紅葉など季節ごとに鮮やかに色づく山々の自然美など、釜石には隠れた観光名所や名産がたくさんあります。今回は、週末トリップにぴったりのちょっと穴場な観光スポットを厳選して11ヶ所ご紹介しましょう。古き良き日本の原風景を訪ねる旅へ、いざ出発!
目次
釜石で週末レトロ観光11選!鉄道と大自然を満喫する旅!
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1.SL銀河
2014年に運行を開始した、JR釜石線の花巻~釜石間を走る「SL銀河」は、今や岩手県内でも人気の観光アクティビティのひとつ。その名の通り、現在の釜石線沿線を舞台として描いた宮沢賢治の代表作「銀河鉄道の夜」をモチーフにデザインされた4両編成の鉄道です。機関車部分はC58-239号を細部まで復元。鉄道ファンも文学ファンもカメラファンも必見ですよ。
まず注目すべきは、宮沢賢治の世界が体現された車内空間。照明はガス灯風、至るところにステンドグラスがはめ込まれ、大正時代から昭和時代のレトロな雰囲気が再現されています。座席が適度に離れていて、周りを気にすることなく個室のように寛げる所も高ポイント。そして、なんと荷棚は南部鉄器風なんです。車内に足を踏み入れた瞬間、あっという間に賢治の文学世界と彼が生きた時代へとタイムトリップ出来ちゃいますよ。
さらに、列車内には小型のプラネタリウムや「月と星のミュージアム」など、賢治の世界を満喫できるコンテンツが盛りだくさん。1号車から4号車まで、まるで移動ミュージアムのような非日常空間をじっくり堪能してくださいね。
そして、列車の旅で忘れてはならないのが車窓からの風景。SL銀河が走る花巻〜釜石は、岩手県の中でも特に美しい自然が残る人気の観光エリアです。春は沿線各所で桜のトンネルがお出迎え、夏は青々とした田んぼを通り抜け、秋は色づいた山々を特等席で鑑賞、冬は幻想的な銀世界へ…。内陸の花巻から、数々の民間伝承が残る遠野を過ぎ、海岸線を走る釜石へと続く約6時間の列車の旅は、新幹線や飛行機とはまた違った贅沢な時間旅行を味わうことができます。
2.御箱崎千畳敷
新釜石八景の一つでもある「御箱崎千畳敷」。「千畳敷」というと和歌山県の白浜が有名な観光名所ですが、ここ釜石にもあるんですよ。JR釜石駅からバスに乗ること約40分。箱崎白浜の停留所から御箱崎灯台まで、山道を抜けるウォーキングコースの最後で見ることができます。市街から少し離れていますが、そこもまた穴場観光の楽しみの一つ。カメラとおやつを持って行きたいですね。
千畳敷へと続く道の途中には、釜石最大の縄文遺跡である「大沢遺跡」があります。ここには、海賊を生業としていた「朝日の長者・夕日の長者」伝説が残っているとか…。現在は駐車場として利用されているので、ここまでは車で来ることもできますよ。
大沢遺跡の赤い鳥居をくぐり山道を進むと、左右に海岸線が見えてきます。心地よい疲労感に包まれた頃、視界の先に広がるのはまさに絶景。千畳敷が広がる箱崎半島の先端は、北側に大槌湾から山田湾の海原を、南側には天然記念物にも指定されている三貫島から釜石湾を一望できる、釜石随一の景勝地です。
市街から離れている分、手つかずの自然が残りありのままの美しい姿をとどめています。千畳敷に降りると、大小さまざまな花崗岩が切り立ち、奇岩にぶつかる波の音を間近に感じることができますよ。絶景を独り占めしている気分を味わえます。
名称:御箱崎千畳敷
住所:岩手県釜石市箱崎町
公式・関連サイトURL:https://goo.gl/dOzwA2
3.釜石大観音
新釜石八景の二つ目「釜石大観音」をご紹介します。釜石といえば、なんといっても新鮮な海産物が名産ですよね。そんな漁業の中心である釜石港を見守るように佇んでいるのが、日本最東端の観音さまである「釜石大観音」です。
鎌崎半島に凛と立つ白亜の観音さま。高さ約48.5メートルのその胎内は、胸部まで螺旋階段が続き、登りきった先は展望台となっています。202段の階段の途中には、2Fの弁財天から11Fの布袋まで各階に七福神が配されているので、神様のご利益をいただきながら頑張って登りましょう。
観音さまの胎内にはエレベーターはありませんが、体力に自信のない方は、観音さまの近くにある第一展望台からも釜石の海を見渡すことができますよ。釜石駅から車で約15分とアクセスも良いので、ぜひ観光プランに組み込んでみてください。特に海岸線に沈む夕日は絶景です。
名称:釜石大観音
住所:岩手県釜石市大平町3-9-1
公式・関連サイトURL:http://kamaishi-daikannon.com
4.仙人峠
数々の民間伝承が残る遠野と釜石のちょうど市境にある、標高約887メートルの「仙人峠」。新釜石八景のひとつでもあり、宮沢賢治の詩『峠』の舞台でもある美しいスポットです。ドライバーの皆さんには、映画『トラック野郎・一番星北へ帰る』の走行シーンでおなじみですね。釜石の隠れた観光名所でもあります。
観光で訪れるなら、新緑の季節と紅葉の季節がおすすめ。赤い鉄橋との鮮やかなコントラストが見事です。車で観光予定の方は、ぜひドライブコースに入れてみてくださいね。ちなみに、銘水「仙人秘水」やすっきりとした飲み口が人気の地酒「仙人郷純米酒」「仙人郷本醸造」の生産地もここですよ。
名称:仙人峠
住所:岩手県釜石市甲子町第7地割155-4(道の駅)
公式・関連サイトURL:https://goo.gl/v1HSRT
5.五葉山
新釜石八景の四つ目は、岩手県内で一番海に近い高峰「五葉山」です。おすすめの観光シーズンは初夏から秋。5月~6月初旬のツツジ、7月上旬のシャクナゲ、10月~11月にかけての紅葉が美しい、釜石でも人気の観光名所です。
岩手県立自然公園にも指定されているこの五葉山は、ホンシュウジカやニホンザルなど希少な動物たちの棲家でもあります。運が良ければ登山の途中で出会えるかもしれませんよ。毎年山開きはゴールデンウィーク頃。登山コースは、「畳石」の休憩ポイントを通り山頂まで2時間ほどで到着する「赤坂峠」からのスタートがおすすめです。
頂上付近には、シャクナゲの群生地に近い山小屋「しゃくなげ荘」があり、頂上からの朝日を見たい方は、ここで宿泊も可能です。山頂からの景色は圧巻!眼下にリアス式海岸を見ることができます。山頂東側にある「日の出岩」の辺りには、ヒノキアスナロの見事な原生林が広がっていてこちらも絶景ですよ。
7月頃の観光なら、山頂からの景色を満喫した後、帰りは日枝神社でお参りをしてそのまま西へ坂道を下ってください。5分ほどでシャクナゲの大群生地に到着します。「花の百名山」にも選ばれた、シャクナゲが豪華に咲き誇る様は一見の価値ありです。ピンクや赤色といった華やかな色彩が美しい観光スポットです。
名称:五葉山
住所:岩手県釜石市
公式・関連サイトURL:https://goo.gl/crdb4Z
6.和山高原
和山高原のウインドファーム pic.twitter.com/mcZJZsiR
— Casper-01 (@GPMS2_913) June 24, 2012
ウィンドファームとして人気の観光スポット「和山高原」も、新釜石八景の一つです。標高約800メートルの広大な丘陵地帯では、壮大な原野、のどかな牧場、美しい渓谷など、自然の様々な表情を見ることができます。雄大な大地に設置された43基の風車を見ていると、つい時間を忘れてしまいそう。のんびり観光を楽しみたい方や、日頃のハードワークから解放されたい方におすすめの癒し系観光スポットです。
名称:和山高原
住所:岩手県釜石市橋野町
公式・関連サイトURL:https://goo.gl/t2ngW8
7.釜石港湾口防波堤
世界最大水深の防波堤としてギネスブックにも認定されている「釜石港湾口防波堤」。全長1960メートル、水深63メートルのコンクリートの壁が釜石の港を守っています。ありのままの自然の美しさを堪能できる観光スポットが多い釜石ですが、こうした建造物を見ていると、そこに生きる人々の営みや力強さを感じることができますよね。夕日の沈む時間帯は、幻想的で特におすすめ。一日の観光コースの最後に訪れて欲しい、釜石の別の一面を見ることができるスポットです。
名称:釜石港湾口防波堤
住所:岩手県釜石市釜石港
公式・関連サイトURL:https://goo.gl/26QnL2
8.根浜海岸
「根浜海岸」は、「日本の白砂青松100選」にも選ばれた美しい白浜です。南北約2キロメートルの海岸でのんびり海を眺めるも良し、ちょっとだけ観光の足を止めて釜石の町の復興に想いを馳せるも良し。夏に釜石を訪れるならぜひ立ち寄って欲しい観光スポットです。カレイ、ワカメ、ホタテなど、三陸ならではの新鮮な海の幸を味わうなら、海岸すぐの料理宿「宝来館」への宿泊がおすすめですよ。
名称:根浜海岸
住所:岩手県釜石市鵜住居町
公式・関連サイトURL:http://houraikan.jp
9.釡石市街の夜景
新釜石八景の最後は「釡石市街の夜景」です。横浜や函館、神戸や長崎などが有名ですが、港町といえばやっぱり夜景観光は外せませんよね。ここ釜石の夜景も港町ならではの風情があって、とっても素敵なんです。釜石駅周辺の賑やかな夜景や、釜石製鉄所の無骨な佇まい、釜石湾を彩る漁港特有の哀愁ある夜景など、夜の釜石は昼間とはまた違った幻想的な表情を見せてくれます。
都会に比べると光量は控えめですが、煌びやかなだけではないこの町ならではの、ちょっとレトロで風情ある景観を楽しむことができますよ。観光の締めくくりに、ぜひゆっくり鑑賞してみてください。
名称:釜石市街の夜景鑑賞
住所:岩手県釜石市
公式・関連サイトURL:http://www.iwatetabi-sanriku.jp/post/?p=1486
10.サンフィッシュ釡石
釜石に来たからには、三陸の美味しい海鮮を堪能したいところ。市内のどこのお店で食べても美味しいのですが、いろいろ選べて市場の空気感も楽しめるのが、ここ「サンフィッシュ釡石」です。1階は釜石の食材を集めた活気ある市場、2階はゆっくり海の幸をいただけるレストランになっています。
春ならワカメやメカブ、夏は黒潮に乗って北上してくるカツオ、秋には川に帰ってくるシャケや脂の乗ったサンマ、冬は体温まるどんこ汁。旬の鮮魚を地元ならではの調理で味わうことができるのが観光の醍醐味!三陸の味覚を思う存分堪能できる人気の観光スポットです。
名称:サン・フィッシュ釡石
住所:岩手県釜石市鈴子町2-1
公式・関連サイトURL:http://sunfish-kamaishi.sakura.ne.jp
11.釜石はまゆり飲食店街「呑ん兵衛横丁」
釜石湾近くにあった「呑ん兵衛横丁」ですが、現在はJR釜石駅近くの仮設店舗にて営業中です。三陸ならではの新鮮な魚介を、ボリューム満点の定食や丼モノで楽しめます。お刺身、お鍋、揚げ物、煮物、焼き魚などなど、どれもお酒が進むメニューばかり!美味しい魚にランチビールなんて、観光の醍醐味ともいえる贅沢ですよね。
もちろん、お酒が飲めなくても大丈夫。釜石の旬の食材を豪快な郷土料理で楽しむことができますよ。市街観光をするなら、ぜひランチにお立ち寄りください。現在、夜は予約制にて営業しているため、ディナーをご希望の方は事前のご予約をお忘れなく!
名称:釜石はまゆり飲食店街「呑ん兵衛横丁」
住所:岩手県釜石鈴子町14
公式・関連サイトURL:http://www.iwatetabi.jp/spot/detail/03211/1541.html
◎まとめ
釜石の町では、復興に向けて一致団結して観光産業に取り組む様子を通して、人々の営みのたくましさや力強さを感じることができます。そして、変わらないありのままの姿を残す大自然を満喫することもできます。様々な顔を持つ釜石ですが、どこへ行っても心がほっとするような懐かしさや人の温かさを身近に感じる、そんな日本人の原風景的な観光地でもあります。
東京からは、新幹線で新花巻まで約3時間、そこからJR釜石線で約1時間半の道のり。都会の喧騒や日々の忙しさを抜け出して、のんびりレトロ観光に出かけませんか。旅のお供は、ガイドブックの代わりに「銀河鉄道の夜」を鞄に忍ばせて、週末タイムトリップの始まりです。
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