カノープスの見える場所や季節について、2025年版の最新情報をご紹介します。
カノープスとは「りゅうこつ座」を形成する一等星の星であり、シリウスに次いで2番目に明るい恒星です。一見してすぐ見つけられそうな星のカノープスですが、実は日本では見える場所が限定されており、条件もあります。
では、カノープスを観測するためにはどこに行けば良いのでしょうか?以下でチェックしてみてください。
目次
【2025年最新】カノープスはどこで見える?|おすすめ鑑賞スポットをご紹介
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カノープスとは?
「カノープス」とは、全天21ある1等星の一つで「りゅうこつ座」を形成する星の一つです。とても明るい恒星であり、太陽を除けばシリウスに次いで2番目の明るさを誇ります。実は距離は3番目に明るい「ケンタウルス座α星」よりも遠く、距離の差を無視するほど明るい光を放っているようです。出現位置が安定しているので、方角をチェックする際にも使われていたとされます。
しかしカノープスの位置は赤緯マイナス52度42分にあり、日本で見える場所はかなり低い位置となります。東北から北側だと観測ができず、国内でも南側に行く必要があります。また高度が極端に低いので、山やビルが高いと隠れてしまって見えないなど、鑑賞するのに条件がある星となっています。
また都市部は明るく、街の明かりがカノープスの高さに被って、星の本来の明るさが阻害されています。2番目に明るい星ではあるものの、日本ではこうした悪条件が重なってしまっているようです。
南半球では問題なく見える
日本国内では南に行けば行くほど、少しだけ観測しやすくなるカノープス。東京の南中高度は2度で、京都からは3度と微差ですが少しずつ位置が上がっていきます。鹿児島では6度、沖縄では10度を超える位置にあり、四国・九州からはかなり観測しやすくなっています。逆に東京より北に行くと水平線に隠れてしまい殆ど観測ができません。
日本を超えて南半球からは観測がさらに容易となっており、オーストラリアのメルボルンでは1日中地平線に沈むことがない星となっています。シドニーでの高度は72度とのことで、北半球の日本とは全く異なる夜空となっていますね。
見えたらラッキーとされた星
カノープスには「南天の明星」とも呼ばれ、中国では「南極老人星」という通称があります。
東京の緯度では水平線ギリギリであるカノープス。低い位置で見る際、地球の大気の影響を受けて赤っぽく光っているようにも見えます。特に中国では、赤は特に縁起の良い色。「見ると長生きできる星」として親しまれているようです。
カノープスが見える条件とは?
カノープスは前述にもある通り、南側の地平線ギリギリに見える星です。本州から南に行けば行くほど高度上がります。ただし福島県の南中高度は0.1度と水平線と被ってしまって殆ど見えず、福島県以北では見ることすら叶いません。福島からやや南に行った東京でも約2度となんとか見える程度で、これでも高さはギリギリです。
福岡や高知は約4度、鹿児島県は約6度と微差ですが観測しやすくなっています。従って観測するならより東京から南側に位置する都市に行くのが良いでしょう。もっとも見やすいのは日本の南端に近い沖縄県で、南中高度は11.2度となります。
高度はギリギリなので、建物や山が少しでも被ると視界が遮られて見えない場合があります。展望台など、邪魔が入らず水平線が見渡せる場所がおすすめです。カノープスがあるのは南側の空なので、南側の地平線がハッキリ見える場所がおすすめです。
また、天候が良く雲が殆どない晴れであることも条件に含まれます。空が晴れていればOKというわけでなく、地平線に雲が被っている場合、思うように鑑賞できない場合があります。
冬から春にかけての観察がベスト
カノープス鑑賞にベストな時期は1月から3月となり、特に2月がベストシーズンです。カノープスは地平線ギリギリに出現し、地平線上にある時間も短めです。2月はカノープスが最も高い位置にくる「南中」が夜更前であり、時間的にも高度的にも、もっとも観測しやすいシーズンとなっています。
なお、2月における南中時刻は以下の表の通りです。10日で約3~40分ずつ南中時刻が早まります。2月中盤から後半になると、21時前には南中に達しているようです。
カノープスの探し方
カノープスは「オリオン座」「おおいぬ座」のあたりからやや南東側にあります。まずは最も見つけやすい星座、オリオン座と冬の大三角形を探しましょう。
オリオン座で最も明るい「ペテルギウス」は冬の大三角形の北東側で、西側にあるのが「プロキオン(こいぬ座)」。南側にあるのが最も明るい星の「シリウス(おおいぬ座)」です。大三角形の中心部からシリウスに向けて一直線の線を描くと、かなり低い位置にカノープスを見つけられます。
カノープスが見えるおすすめスポット
以下ではカノープスが見えるスポットについて、関東圏も含めていくつかご紹介します。
いずれのスポットもカノープス鑑賞の条件が揃っている、おすすめのスポットです。
①江ノ島(神奈川県)
カノープスが見える場所、最初にご紹介するのは神奈川県の藤沢市にある「江ノ島」です。江ノ島は湘南海岸に浮かぶ島で、対岸とは橋で繋がっています。
島内は風光明媚な景色が楽しめる景勝地という一面もありますが、島の南側は太平洋で視界を遮るものがありません。ただし江ノ島の海辺は足場が悪い場所もあるので、安全なところで鑑賞するようにしましょう。
江ノ島からは薄っすらと伊豆大島が見えますが、この伊豆大島からやや西側が真南の方角となり、カノープスの南中と被りません。天候さえ問題なければカノープスの鑑賞が可能なスポットです。とはいえ関東の南中高度は地平線ギリギリなので、鑑賞できる時刻もややシビアとなっています。
神奈川県内では、他にも三浦市の城ヶ島で見られる可能性があります。城ヶ島も江ノ島と同じく、神奈川県の南側に位置し太平洋が広がる島です。都内や横浜からはかなり離れており、江ノ島と比べるとアクセスしにくい場所ではありますが、鑑賞できる条件は殆ど同じとなっています。
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②足摺岬(高知県)
足摺岬は高知県の南西部に位置する岬で、四国最南端に位置します。同じ四国の中ですが、四国の都市である高知市や松山市から150km近く離れた場所です。緯度的には宮崎県と同程度で、高知よりもやや南中高度が高めとなっています。カノープス鑑賞は夜間になりますが、展望台から見られる海の景色も圧巻です。昼間に訪れても楽しいスポットと言えますね。
「地球が丸いことがわかる」と言われるほど、見渡す限りが太平洋。地平線の視界を遮るものはなく、関東よりも南中高度が高いことから比較的安定してカノープスを鑑賞できます。
ただしネックなのは距離。各都市からかなり離れてしまっており、高速道路が通っているわけでもありません。時間的な余裕を持って、のんびりと鑑賞する必要がありますね。
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③知念岬公園(沖縄)
カノープスが見えるスポット、続いては日本最南端に近付いた「沖縄県」に目を移しましょう。沖縄本島は沖縄県の中でも北側に位置しますが、本州から見てもかなり緯度は低く、南中高度も11度となっています。本州よりも遥かに高い位置にカノープスが現れます。なんと、条件さえ良ければ那覇の街中でもカノープスが見つかることがあるそうです。
おすすめなのは沖縄本島の南側、「知念岬」です。南端ではありませんが、真南は海しかなく視界を邪魔しません。視界の殆どが太平洋で、カノープスを鑑賞するという点においては最もおすすめなスポットと言えます。なお本島でもっとも南にあるのは「喜屋武岬」ですが、こちらは灯台の灯りが強く、観測には不向きです。
他にも那覇空港のすぐ南にある「瀬長島」もおすすめです。こちらも南端ではありませんが、南側は視界が開けています。空港から近いので、アクセスに時間がかからないのが嬉しいですね。
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