名称:三角西港
住所:〒869-3207 熊本県宇城市三角町三角浦
公式・関連サイトURL:https://www.city.uki.kumamoto.jp/q/list/389.html
熊本県宇城市の観光スポットとして人気の三角(みすみ)西港。明治時代の面影が残る世界遺産の三角西港は、レトロな風景や町並みが魅力です。三角西港やその周辺には、明治時代の日本の歴史を感じられる様々なスポットがあります。長閑な港町を散策したり、歴史を学んだりと色々な楽しみ方は人それぞれです。そんな三角西港の歴史や、おすすめスポットについて詳しくご紹介します。
目次
世界遺産「三角(みすみ)西港」の観光ガイド!日本で唯一完存する明治期の港湾施設
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三角西港とは(歴史)
2015年に世界文化遺産に登録された三角西港は、1887年に開港しました。近代的港湾として日本でも最古にあたる、長い歴史を持つ港です。
三角西港は宮城県の野蒜(のびる)築港や、福井県の三国港とあわせて明治の三大築港とされています。
港を設計したのは、オランダ人の水理工師「ローエンホルスト・ムルドル」。施工は熟練した技術を持つ天草の石工たちが行いました。
築港には、石工、大工、人夫、潜水夫など、合わせて20万人弱の人々が関わっています。施工は当時の最新技術が使用され、熊本県にとって初めての国外貿易可能な良港が誕生しました。
三角西港は熊本県民の悲願のもと造られ、その逸話は広く伝えられています。盛大に執り行われた落成式、膨大な来賓客、訪れる人が多すぎて、足りなくなった旅館や民宿など、三角西港の誕生は大いに地元を賑わせました。その後、湾港都市として三角西港は発展し、周囲には白壁の倉庫群や旅館が次々に建てられました。
現在でも三角西港独自の魅力は残っており、多くの映画やドラマの舞台として描かれています。有名な作品としてよく知られているのが、NHKドラマ『坂能上の雲』や映画『るろうに剣心 京都大火編・伝説の最期編』です。劇中には三角西港が登場するほか、エキストラに地元住民が参加しています。こうした作品からも分かるように、現在でも三角西港は地元だけでなく広く愛されている港町として、今も衰えぬ魅力を持ち続けています。
石積埠頭
明治三大築港の一つとして知られる三角西港ですが、石積みの港としても有名です。
石積埠頭は756mもの長さに石積みされて完成した埠頭で、当時の高度な工法が施されています。オランダ人の水理工師ムルドルにより設計された石積埠頭は、重厚な切石積みが魅力です。切石は天草の石が使用されており、石積埠頭は完成から1世紀経った今でも当時の面影をとどめています。
石積埠頭と水路は世界文化遺産にも登録されており、歴史的にも貴重な建造物でもあります。明治時代を感じられるレトロスポットとしても人気があり、のんびりと散策するのにおすすめです。
名称:石積埠頭
住所:〒869-3207 熊本県宇城市三角町三角浦
公式・関連サイトURL:https://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/49/525.html
浦島屋
明治時代に小泉八雲が長崎からの帰途で滞在した際に残した紀行文、『夏の日の夢』に登場する旅館が浦島屋です。明治中頃に存在した旅館「浦島屋」は、木造2階建ての洋館でした。現在の浦島屋は当時の建物の一部を復元したもので、休憩所・カフェ・展示場として活用されています。旅館だった当時は400坪もの敷地があったと言われており、小泉八雲は浦島屋のことを極楽と呼んでいました。
カフェギャラリー「ラフカディオ」は、1階で注文を頼めますが、席は2階にもあります。館内の中央にある赤絨毯を敷いた階段を上った先が、2階席です。2階の席は室内席だけでなく、オープンテラス席もおすすめです。暖かい季節のオープンテラスは涼やかな風が気持ちよく、そこから眺める穏やかな入り江は訪れる人々を癒してくれます。
名称:浦島屋
住所:〒869-3207 熊本県宇城市三角町三角浦1230
公式・関連サイトURL:https://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/245/2061.html
龍驤館(りゅうじょうかん)
取り付図書館として使用されている龍驤館(りゅうじょうかん)は、有形文化財としての側面を持つ、歴史的な価値のある建造物です。また、世界遺産である三角西港の歴史的な価値を伝える、ガイダンス施設としての役割も果たしています。
龍驤館は明治天皇の即位50周年を記念して、宇土郡教育会に建てられました。大正時代の趣を持つ木造平屋建ての洋館は、歴史好きな人におすすめのスポットです。
龍驤館という名前は、明治天皇が西国を巡視された折に、三角湾に仮泊したお召艦(軍艦)「龍驤」にちなんで名づけられました。
開館時間は9:00~17:00、入館料は大人200円、小・中学生100円、幼児無料です。
(※記載の価格は2020年2月5日現在のものです )
名称:龍驤館
住所:〒869-3207 熊本県宇城市三角町三角浦1320-22
公式・関連サイトURL:https://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/49/526.html
旧高田回漕店
市指定文化財でもある旧高田回漕店は、明治に回漕問屋として建てられました。
明治時代の面影を感じる建物は当時、海運業を営む高田儀丸の回漕問屋として、4隻の船を所有していました。建物の1階と2階にはそれぞれ6部屋あり、後ろは水屋になっています。
旧高田回漕店は1999年に修復されており、現在は自由に見学することができます。建物内を見学する際は、階段がとても急なので気をつけて上って下さい。純和風な建物は、引き上げ戸の窓辺や土間、座敷にいたるまで歴史的な風情を感じられる施設です。
名称:旧高田回漕
住所:〒869-3207 熊本県宇城市三角町三角浦
公式・関連サイトURL:https://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/244/2063.html
旧宇土郡役所庁舎
明治に三角簡易裁判所の横に建てられた旧宇土郡役所庁舎は、三角西港を見下ろす高台にあります。
この建物は国登録有形文化財に登録されており、明治中期の熊本県の歴史を伝える貴重な建造物です。石造り風に見せたモルタル塗りの外壁などに光るのは、当時の洋風建築技術です。
旧宇土郡役所庁舎は現在、海技施設として利用されていますが、限定された場所のみ内部の見学もできます。漆喰天井や釣りランプなど、明治中期のハイカラな洋風建築様式は一見の価値ありです。正面玄関の鮮やかな水色の扉は、港町の趣を感じさせてくれます。
名称:旧宇土郡役所庁舎
住所:〒869-3207 熊本県宇城市三角町三角浦1193
公式・関連サイトURL:https://www.city.uki.kumamoto.jp/kankou/q/sview/129.html
旧三角簡易裁判所本館(法の館)
旧三角簡易裁判所本館(法の館)は、かつて簡易裁判所として使用されていた和風建築です。開庁したのは明治23年ですが、当初は三角西港に設置されていました。後の大正9年に現在の場所へ移転新築されました。
現役の裁判所としては平成4年まで使われ、現在は法廷の仕組みの紹介施設として活用されています。また、国登録有形文化財に登録されている建造物でもあり、法の館として一般公開しています。
旧三角簡易裁判所本館は有名なドラマや映画のロケ地としても知られ、ファンにとって一度は訪れてみたい場所です。
名称:旧三角簡易裁判所本館(法の館)
住所:〒869-3207 熊本県宇城市三角町三角浦1031
公式・関連サイトURL:https://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/391/12816.html
展望所からの眺めもおすすめ!
三角西港の様々な観光スポットを紹介してきましたが、三角西港の全景を楽しみたいなら展望所がおすすめです。展望所は旧三角簡易裁判所本館から、遊歩道を通って10分の場所にあります。港からだと徒歩で20分です。
三角西港を観光した最後に立ち寄り、レトロな町並などを一望してみて下さい。時間帯によって表情を変える港町は、絶景スポットとしても十分な魅力があります。
名称:三角西港展望所
住所:〒869-3207 熊本県宇城市三角町三角浦
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