佐賀県唯一の世界遺産！「三重津海軍所跡」を楽しむための観光ガイド

佐賀県佐賀市にある「三重津海軍所跡」。佐賀県唯一の世界遺産として、日本全国からはもちろん、海外からも多くの観光客が訪れています。現在は地下にあり、「三重津海軍所跡」の歴史を学ぶことのできる「佐野常民記念館」、「佐野記念公園」になっています。そんな世界遺産「三重津海軍所跡」の観光の楽しみ方をご紹介します。

三重津海軍所とは

「三重津海軍所跡」は前述の通り、佐賀県で唯一、世界遺産に登録されています。その歴史は長く、創立は1858年。現在の佐賀藩によって設立された船の修理及び造船施設です。日本初となる蒸気船「疾風丸」もここで造船されました。その後、教育、訓練機関としても利用され、800人を超える卒業生を送り出しましたが、1933年に閉校し役目を終えました。

2009年に世界遺産登録を目指した発掘調査のため掘り起こされ、2014年の発掘調査終了後には埋め戻されました。現在は三重津海軍所でも活躍した「赤十字社」の初代社長　佐野常民を記念した「佐野記念館」が設立され、その隣には「佐野記念公園」も隣接しています。2013年には国の史跡、そして2015年に「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されました。

必携！「みえつSCOPE」

「三重津海軍所跡」を訪れたらぜひ体験して欲しいのが「みえつSCOPE」。「みえつSCOPE」とは、6か所に設置されたVR体験ができるスポットです。訓練に使用された洋式艦隊「電流丸」や、造船、修理をする「ドッグ」、稽古場地区などをリアルに、間近に感じることができます。その場にいるような臨場感あふれる光景は、まるでタイムスリップをしたような気分になります。

貸し出しは無料で、「佐野常民記念館」2階で受付をします。受付時間は9時から16時30分までです。利用の際には保険証や運転免許証など、本人確認ができるものが必要になります。

Webアプリでも楽しめます

より楽しんで欲しいという思いから、Webアプリも開発されています。三重津海軍所跡のアプリをダウンロードすると、過去と現在の姿を見比べることができます。自分が今いる場所が、昔は船が造られたり、多くの若者が船について学習していたりしていたと思うと、不思議な気持ちになりますね。Webアプリは公式サイトからダウンロードすることができますので、ぜひダウンロードして、より観光を楽しんでください。

「三重津海軍所跡」自体は地下にあり、直接見ることはできませんが、VR体験とともに現代の技術で、目の前に実物があるかのような気分を味わえます。

佐野常民記念館で知識もばっちり！

「三重津海軍所跡」の歴史を語る上で外せないのが佐野常民。佐賀の七賢人の一人、そして「赤十字社」の創設者でもあります。3階建ての「佐野常民記念館」には、各階ごとにテーマがあり、そのテーマに沿ってさまざまなものが展示されています。1階は「体験」をテーマに、会議室やドームシアター、図書、視聴覚コーナーなどがあります。「感動」をテーマにした2階には、「三重津海軍所跡」の歴史を佐野常民とともに学ぶことができます。資料や写真の展示、全長23mにも及ぶ年表コーナーなど、歴史が詳しくわかりやすく解説されています。3階のテーマは「展望」。テラスが2か所あり、「展望テラス」では早津江川が、「緑のテラス」では、佐賀市内が一望できます。また、模型やタッチパネルなどもあります。

また、体験学習イベントも開催されています。切り絵やエクセル教室、ふれあい鑑賞会など、子供から大人まで、それぞれの年代に合わせたイベントで、毎回人気です。気になる方は公式サイトよりチェックしてみてください。

休館日は毎週月曜日と12月29日から1月3日、観覧料は18歳以上が300円、18歳未満は100円です。(価格は2020年1月現在のものです。)

◎まとめ

「明治産業革命遺産」のひとつとして世界遺産にも登録されている、「三重津海軍所跡」についてご紹介してきました。現在、その実物を見ることはできませんが、現代の技術を利用してリアルに、身近に感じることができるおすすめのスポットです。「赤十字社」の生みの親　佐野常民と合わせて、その歴史を学びに訪れてみてください。

アクセス

【車でのアクセス】
長崎自動車道　佐賀大和ICから約40分、有明海沿岸道路　大川東ICから約20分、九州自動車道　みやま柳川ICから約40分で到着します。無料の駐車場が完備されています。

【公共機関でのアクセス】
電車でJR佐賀駅まで行き下車。佐賀市営バス　諸富・早津江線に乗り、佐野常民記念館入口で下車後、徒歩5分で到着します。西鉄柳川からの場合は、西鉄バス　久留米沖新線に乗り、早津江で下車後、徒歩5分で到着します。

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