熊川宿の観光の見どころをざっくり解説!若狭と京を結ぶ鯖街道の宿場町

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熊川宿の観光の見どころをざっくり解説!若狭と京を結ぶ鯖街道の宿場町

かつて京都にあった朝廷と漁業の街を結んだことからその名が付けられた鯖街道(さばがいどう)。その鯖街道沿いに、秀吉が世を治めた時代に交通の要所として作られた宿場「熊川宿」があるのです。今も当時の趣を残し、日本遺産第一号として多くの観光客を迎え入れています。

宿場町全体が見所である「熊川宿」の中でも、ぜひ見ておきたい場所をピックアップしてご紹介します。

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熊川宿の観光の見どころをざっくり解説!若狭と京を結ぶ鯖街道の宿場町

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熊川宿とは

古来より日本海で採れた魚を京都の朝廷に運んでいた若狭地域。18世紀後半からは鯖が大量に運ばれるようになり、鯖街道と呼ばれるほどでした。そんな若狭地区に宿場町が作られたのは天正17年のこと。秀吉公から若狭領主に命じられた浅野長政が、軍事と交通の要所であると考えて宿場町をつくったのです。それまでは40戸ほどの小さな村だった場所に200超の住居を構える賑わいのある宿場町に育っていきました。

今もなお、当時の趣を感じられる建物が残り、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。2015年には熊川宿を含む鯖街道全体が「御食国若狭と鯖街道」として日本遺産第1号に認定されました。

旧逸見勘兵衛家

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造り酒屋を営んでいた主屋と文庫蔵で構成される「旧逸見勘兵衛家」は熊川村の初代村長・逸見勘兵衛と伊藤忠商事の2代目社長である伊藤竹之助扇の生家です。江戸末期に建てられた建物を基本に現代の生活に即した作りに改修した姿を見ることができます。

現在は土日祝日を中心に一般公開されており、入館料は高校生以上200円、中学生以下無料となっています。また、宿泊体験をすることもでき、宿泊料は1泊5,500円。田舎料理体験(夕食と朝食)は2,500円~です。

建物に興味はあるけれど宿泊まではちょっと時間がない、という方には1階で営まれているカフェがおすすめ。宿場町を散策している途中の休憩場所にぴったりです。昔ながらの建物で軽食や甘味を食べてホッと一息つきましょう。(​※記載の価格は2020年1月10日現在のものです​ )

宿場館

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旧逸見勘兵衛家で育った伊藤竹之助扇が昭和15年に熊川村役場として建てた建物です。現在は熊川宿と鯖街道についての歴史を知ることができる資料館となっています。

建物は当時の流行を取り入れた和洋折衷のモダンなデザインで、1階には人力車や鯖を運ぶ背負い人のマネキンが展示されています。

熊川番所

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宿場町の入り口にある番所は通行人のチェックや荷物への課税など藩の大切な仕事のひとつ。熊川番所は寛永年間に設けられましたが、番所の位置が移動した記録が残っています。

明治3年に番所が廃止されると建物は民家として使われるようになり増改築されてしまいます。それを2002年に市が買い取って復元し、元の位置に配置されるようになりました。

番所の内部には相手の動きを封じるための刺又(さすまた)や突棒(つくぼう)、袖(そで)がらみが置かれ、当時の役人達が使ったとされる道具が置かれています。

得法寺

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熊川宿の中心部に位置する「得法寺(とくほうじ)」は少し変わったお寺。もともと天台宗だった寺院が浄土真宗に改宗した歴史があります。きっかけは浄土真宗の僧である蓮如上人が若狭に滞在した際、「得法寺」にも立ち寄ったことでした。

3日間滞在したのち、海上で「六字名号」という名前を「得法寺」に与えられ、改宗したのです。このときに与えられた「六字名号」は、寺宝として受け継がれています。

1570年に織田信長が越前の朝倉義景を攻め入る際には熊川に宿泊したことが記録に残っており、帯同していた徳川家康が「得法寺」に泊まったとされています。滞在時に家康が座ったとされる境内の松があり、長年「家康腰掛けの松」と呼ばれて親しまれていましたが、近年枯死してしまいました。

倉見屋荻野家住宅

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運送業を営む問屋であった「倉見屋荻野家住宅」の人々は代々八左衛門を名乗り、「くらみや」の屋号を名乗っていました。

現在ある建物は火災の多かった熊川宿の中でも古く、2011年に福井県指定有形文化財になりました。その後、国の重要文化財にも答申されています。

◎道の駅でのレンタルサイクルも便利

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中でもおすすめは道の駅「若狭熊川宿」。道の駅でレンタサイクルをしているので、熊川宿までサイクリングを楽しみながらで行くことができます。

利用時間は9:00〜16:00で、1回300円。利用を検討している人は木曜と12月30日~1月3日は定休日なので、観光に行く日が定休日にかぶらないよう注意しましょう。

季節ごとに違った雰囲気を魅せてくれる熊川宿。ぜひ昔の人の暮らしに思いを馳せながら宿場町を探索してくださいね。(​※記載の価格は2020年1月10日現在のものです​ )

アクセス

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熊川宿へのアクセス方法は車、JRとバスの2パターン。行きやすい方法で訪れてみましょう。

【電車とバスを利用する場合】
JR小浜線上中駅下車後、JRバス若江線「道の駅若狭熊川宿」下車。
JR湖西線近江今津駅後、JRバス若江線「道の駅若狭熊川宿」下車。

【お車を利用する場合】
舞鶴若狭自動車道「若狭上中インターチェンジ」から車で12分。熊川宿駐車場は約50台駐車可能です。また、町並み保全協力金として100円程度必要です。

【近隣の駐車場】
熊川宿駐車場以外にも近くにいくつか駐車場が点在しており、道の駅「若狭熊川宿」は普通車21台、西口駐車場は普通車13台、西口駐車場前にある下ノ町駐車場は普通車36台、身障者用2台、熊川郵便局横の町並み駐車場は普通車10台、熊川児童館横には数台が停められ、しかも無料です。

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