足利が世界に誇る史跡「足利学校跡」を訪れてみよう!

画像出典:内蔵助 / PIXTA(ピクスタ)

足利が世界に誇る史跡「足利学校跡」を訪れてみよう!

2016年に国が定める日本遺産にも登録された、栃木県にある「足利学校跡(足利市)」。その歴史は古く、創建は奈良時代で日本一古い学校として知られています。2019年12月現在一般420円、高校生220円、中学生以下は無料で入園することができ、日本最古の学校を見学することができます。毎年正月の時期には無料公開もしています。そんな「足利学校跡」の歴史や見どころ、イベント情報などをご紹介します。

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足利が世界に誇る史跡「足利学校跡」を訪れてみよう!

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足利学校跡の歴史

出典: 小野真志 / PIXTA(ピクスタ)

日本一古い学校「足利学校跡」の創建は諸説あり、正確にはまだわかっていません。ですが最も古い説は奈良時代と言われており、室町時代には日本最大となる3000人の生徒がこの校舎で勉学に励んだと言われています。その規模は日本最大でした。

何度か火災や落雷により焼失、再建を繰り返し、1990年に10年の月日をかけて現在の姿に再建されました。創建以降、数えきれないほどの生徒がこの校舎で学問に励み、明治5年に廃校になりましたが、現在も多くの人がこの「足利学校跡」から「見学」という形で様々なことを学んでいます。

1921年3月に国指定の史跡として認定され、現在は足利市全体で世界遺産認定を目指して活動しています。

世界にも紹介された由緒ある学校

出典: 小野真志 / PIXTA(ピクスタ)

この「足利学校跡」はキリスト教で有名なフランシスコザビエルが世界に紹介したことをきっかけに、世界的にもその名を広めました。

イエズス会宣教師、フランシスコザビエルは「足利学校跡」を訪れ、後に「日本国中最も大にして最も有名な坂東の大学」と記し、世界に紹介しました。

主な見どころ

出典: 小野真志 / PIXTA(ピクスタ)

「足利学校跡」にはたくさんの見どころがありますが、その中から2つに厳選してご紹介します。

まずは校舎に入る前に庭園にある木です。足利学校の門をくぐってすぐ左には大樹があります。その名も「楷の木」。約2500年前、孔子の弟子たちが孔子の死を悲しみ、お墓の周りに全国から集めた木を植えました。その後大正4年、東京林業試験場の当時の場長、白澤保美林学が、その講師のお墓の周りの木々から種子を持ち帰り、この場所に植えたと言われています。秋には黄色く色づき、綺麗な紅葉を楽しむことができます。

次にご紹介する見どころは「孔子廟」です。ここは孔子が祀られている廟で、「聖廟」とも呼ばれています。この建物の名称は「大成殿」で、1668年に建てられたと言われています。建物内の中央には渡辺華山作の孔子が座っている姿が彫刻された「孔子坐像」があります。孔子廟は国の史跡指定のひとつです。

「遺蹟図書館」には貴重な古書がいっぱい 

出典: りんごりんご / PIXTA(ピクスタ)

敷地内にある「遺蹟図書館」には、足利学校に関する古典や郷土資料など約32,000冊が貯蔵されています。1903年に栃木県初の公共図書館として開館した「遺蹟図書館」は、1970年代まで足利市唯一の公共図書館として多くの人が利用していましたが、1980年に栃木県立足利図書館の開館に伴い1990年に閉館しました。ですが1994年に市の指定文化財に認定され、1995年に一般公開を開始、現在は足利市教育委員会が運営しています。

「遺蹟図書館」には、宋版や室町時代の写本などの貴重な書籍が数多くあり、77冊が国宝に、98冊が重要文化財に指定されています。マイクロフィルム化されている書籍は閲覧することができ、一般の書籍も事前に許可を得れば閲覧できます。貴重な書物から更に歴史への理解を深めてみてはいかがですか。

イベントも多数開催

「足利学校跡」では、様々なイベントが開催されています。

足利学校儒学等教育講座や足利学校アカデミー、大人のクイズラリー「足利学校くいず」など、子供から大人まで学び、楽しめる多数のイベントはどれも人気です。他にも、百人一首大会など古くから続く歴史あるイベントや、「こどもせきてん」、「日曜論語素読体験」などの由緒ある儀式の体験、企画展示展など様々なジャンルのイベントが催されています。さらにシンポジウムや「世界遺産出前説明会」など、世界遺産登録に向けたイベントも開催しています。

ホームページから確認できますので、気になるイベントがあればぜひチェックしてみてください。

アクセス

【お車をご利用の場合】
北関東自動車道 足利ICから10分で到着します。駐車場は、太平記館に隣接された「太平記館 観光駐車場」、「たかうじ君広場」、「通二丁目駐車場」に駐車することができます。「太平記館 観光駐車場」と「たかうじ君広場」は無料、「通二丁目駐車場」は30分以内100円、以降30分毎100円の有料ですが、施設内窓口にて駐車券を提示すると6時間まで無料になります。

【電車をご利用の場合】
JR両毛線足利駅から徒歩10分、東武足利市駅から徒歩15分で到着します。
足利市観光協会では、3時間400円(以降1時間毎に100円)もしくは、1日800円で自転車の貸し出しを行っています。太平記館にて借りることができますので、太平記館に駐車して自転車を借りて、足利学校跡を散策後周辺を観光するのにもおすすめです。

休館日は第3月曜日(祝日などの場合は翌日)ですが、施設整備などで臨時に休館することもありますので、事前に電話で問い合わせておきましょう。(※記載の情報は2019年12月現在のものです)

◎まとめ

出典: tomaya / PIXTA(ピクスタ)

長い歴史をもつ由緒ある学校「足利学校跡」についてご紹介してきました。災害などの様々な困難を乗り越えて、今も形を変えて私たちに様々なことを教え続けてくれています。ぜひ直接足を運んで、日本の歴史を深く学んでみてはいかがですか。今までとは違った新しい目線で、歴史について考えることができますよ。

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