出雲の観光名所「旧大社駅」とは？見どころとおすすめスポットをご紹介

出雲大社すぐ近くに静かに佇む「旧大社駅」は、1990年まで出雲と各地の参拝者を繋ぐ重要な玄関口でした。
現在は、駅舎として利用されていた状態をそのまま残す重要文化財となっています。駅舎の中へ一歩足を踏み入れれば、たちまち過去にタイムスリップしたかのような感覚を覚えるほど。今回は、そんな旧大社駅の見どころをお伝えします。

旧大社駅とは？

旧大社駅は、出雲市大社町に存在する駅です。1912年にJR西日本によって出雲市今市町～大社町を繋ぐため開業され、1924年2月に改築されました。かつては主要都市圏を繋ぐ直通列車が出ていましたが、1990年3月にJR大社線が廃止されています。

1982年には「日本の建築200選」に選出。2004年には、国の重要文化財となり、2009年に近代化産業遺産にも指定されました。
駅舎として利用されていた当時の面影をそのまま残したノスタルジックな様相で、鉄道ファンだけでなく多くの観光客が足を運ぶ観光スポットとなっています。

レトロでおしゃれ！構内の見どころ

外観は木造平屋建ての純和風建造物ですが、一歩建物内に足を踏み入れると、高い天井から下がる30余りのシャンデリアや洒落た縦長の窓を始めとした、大正浪漫溢れる内装が出迎えます。待合室が2部屋あり、ひとつは二等待合室、もうひとつは一般待合室として利用されていました。

構内には観光客向けの資料コーナーが設けられており、当時使われていた帽子や懐中時計、読まれていた新聞などが展示されています。切符売り場や案内室など至る所に人形が置かれており、当時の様子を再現。全体的に豪華な様相で、展示物などから沢山の人に利用されていたことが分かります。

電車好きにはたまらない！SLも展示

現在の駅と異なり、改札口は外に設置。まだ自動改札ではなかった時代ですので、展示されている改札口は手動型です。改札を抜けた先には、昔使用されていた線路がそのまま残っており、ホームから降りて歩いて行くことができます。

駅看板やベンチなども、構内にあったものと同じくそのままの状態で展示されており、レトロなホームと線路の向こう側にある現代の風景が混ざり不思議な気分がするでしょう。

線路に展示されているSL（蒸気機関車）は「D51」車。実際に東京など首都圏との直通便で使用されていた蒸気機関車です。中に入ることもできるので、小さな子どもがいれば喜ぶこと間違いなし。

ライトアップの時期や見どころは？

2014年に、旧大社駅の魅力を伝えるプロジェクト「大社駅はじまりプロジェクト」の一環として、同年12月1日～12月7日の17時～21時にライトアップがされました。
旧大社駅の外観は、出雲大社を指揮した社殿風の造りに黒い瓦屋根・白の漆喰壁という純和風のデザイン。屋根部分には、鴟尾（しび）や懸魚（げぎょ）が取り付けられているなどの工夫が見られます。

旧駅舎のライトアップは、そうした外観の細かなこだわりを見られるチャンスと言えるでしょう。
以降も、世界糖尿病デーに合わせて出雲大社らと共に青い光にライトアップするイベントなどがありました。

最近では、2019年3月10日～16日の世界緑内障期間中に、緑内障のシンボルカラーである緑色にライトアップされています。今後も、何かしらのイベントに合わせて綺麗にライトアップされる可能性がありますよ。

周辺で出雲そばが食べられるお店

出雲に観光に来たら、一度は食べておきたいのが「出雲そば」です。割子の上段から、つゆをかけて食べていくそばで、岩手県のわんこそば・長野県の戸隠そばとならぶ、日本三大そばのひとつとされています。
そんな名物・出雲そばのお店は、出雲大社付近でたくさん見つかります。

手打ちそば本家大梶

「手打ちそば本家大梶」は、旧大社駅のすぐ目の前にあるそば屋。創業60年、昔ながらの味が楽しめると地元の方々に愛されています。とろろと卵、大根おろしの入った三食割子は特に人気で、その他にもオムライスなどのメニューが並びます。

献上そば羽根屋

「献上そば羽根屋」は、江戸時代末期創業の老舗そば屋。地元民はもちろんのこと、大正天皇ほか多くの皇室の方がこのお店のそばを味わいました。店名の献上は、このことに由来しています。昔ながらの伝統を守りつつ、地産地消で作られる手打ちそばが人気です。

周辺のカフェ

旧大社駅周辺には、出雲色を押し出したカフェも点在しています。出雲観光で歩き疲れてしまった方はもちろん、カップルのデートスポットとしても充分楽しめる雰囲気でしょう。

スターバックスコーヒー出雲大社店

「スターバックスコーヒー出雲大社店」では、出雲名物・めのうと縁結びをイメージしたマグカップを限定販売しています。色は、緑・赤・白の3種類。繋がる縁の表現として、重ねて置けるのが特徴です。

日本ぜんざい学会壱号店

「日本ぜんざい学会壱号店」では、出雲発祥であるぜんざいが食べられます。甘さは控えめになっており、出雲ぜんざいの他、抹茶ぜんざい（冬季限定）・冷製ぜんざい（夏季限定）・縁結びぜんざいなどがメニューに並びますよ。

くつろぎ和かふぇ甘右衛門

「くつろぎ和かふぇ甘右衛門」では、ぜんざいの他、あんみつやケーキ類など、色んなスイーツを食べられます。和カフェとありますが、出雲そばもオーダー可。かき氷は種類が豊富で、どれにしようか迷うことでしょう。

アクセス方法と駐車場情報

・バスを利用する場合
JR出雲市駅から「出雲大社・日御碕・宇竜」行きに乗車し、「旧JR大社駅」下車。その後、徒歩約1分で車でアクセス可能です。「大社線（南原経由）」のバスに乗る場合、「ショッピングタウンエル」下車、徒歩約3分の距離にあります。

・車利用の場合
所要時間は、出雲市駅から約15分程度。ま旧大社駅には無料の駐車場があり、およそ150台ほどを収容できる広いスペースが設けられていますよ。

・電車利用の場合
一畑電車「出雲大社前駅」下車後徒歩で約13分ほど歩きます。

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