バルセロナで最も美しいと称される「サンタ・エウラリア大聖堂」とは?

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バルセロナで最も美しいと称される「サンタ・エウラリア大聖堂」とは?

サンタ・エウラリア大聖堂は、旧市街のゴシック地区にそびえるバルセロナ唯一の大聖堂(カテドラル)です。およそ150年の歳月を費やして建設された荘厳な教会は、街のシンボルとしてバルセロナ市民はもちろん、世界中の観光客に愛されています。立派なファサードをくぐると、正面にはステンドグラスで囲まれた煌びやかな祭壇が。そのほかにも聖堂内には、28つの礼拝堂や美しい彫刻が施された聖歌隊席、エウラリアが眠る地下礼拝堂、中庭と見どころがいっぱいです。今回は、そんなサンタ・エウラリア大聖堂の見どころや観光情報について詳しく解説していきます。


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バルセロナで最も美しいと称される「サンタ・エウラリア大聖堂」とは?

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1.サンタ・エウラリア大聖堂とは?

出典: TomasSereda

サンタ・エウラリア大聖堂は、バルセロナの守護聖人である聖エウラリアに献堂された教会です。バルセロナで最も格式の高い教会として知られており、正式名を「聖十字架と聖エウラリア大聖堂」といいます。
ちなみに、地元バルセロナの人々からは親しみを込めて「ラ・セウ」と呼ばれています。

出典: fischerscoop

サンタ・エウラリア大聖堂の建設は、13世紀末頃に始まりました。およそ150年後の1450年に最初の建物が完成。当初はレリーフも何もないシンプルな教会でしたが、1888年のバルセロナ万博に合わせてファサードが増築され、現在の壮麗な大聖堂へと生まれ変わったのです。

教会の周囲をぐるりと回ってみると、建設当初の面影を残す箇所がいくつか見られます。700年以上にもわたってバルセロナの歴史を見守ってきた由緒ある場所だけに、ぜひ見ておきたいですね。その美しさと迫力に感動せずにはいられないでしょう。

2.少女エウラリアが眠る霊廟

出典: Don McCullough/Flickr

大聖堂の地下、主祭壇の真下にはわずか13歳で殉教した少女エウラリアの棺が安置されています。西暦290年にバルセロナで生まれたエウラリアは、敬虔なキリスト教信者でした。当時バルセロナを支配していたローマ帝国は、新興宗教であったキリスト教を厳しく弾圧。エウラリアもまた改宗を拒んだため、13の拷問を受けた末、13歳という若さで処刑されてしまったのです。

信仰を守り通した少女エウラリアの遺体は、その後、大聖堂に埋葬されました。「サンタ・エウラリアの日」と定められている2月12日には、地下の霊廟の門が開放され中に入れるようになっています。
この日には盛大なパレードやお祭りも開催されるので、ぜひ時期をあわせて訪れてみてくださいね。

3.28つの小さな礼拝堂

出典: Philip Lange/Shutterstock

教会の内部には、建物を取り囲むかのように28の小さな礼拝堂が配置されています。煌びやかに装飾された金の祭壇にはキリストや聖人たちが祀られており、ミサに訪れた信者は、それぞれ自分が愛顧する礼拝堂を訪れ祈りを捧げます。

出典: lkonya/Shutterstock

左側の一番奥にある礼拝堂には、「ラ・モレネータ(黒い女の子)」の愛称で親しまれている黒マリア様が祀られています。パワースポットとして知られるモンセラットの黒マリア様のように、祈りを捧げれば願いが叶うかも。最も人気の礼拝堂だけに、ここだけはいつもロウソクの火が絶えません。

4.中庭で飼育されている13羽のガチョウ

出典: In Green/Shutterstock

大聖堂の先にある回廊を歩いて行くと、ヤシの木やオレンジの木が植えられた中庭が見えてきます。この中庭の池で飼育されているのが13羽のガチョウたち。聖エウラリアがかつてガチョウの世話をしていたことと、13の拷問を受け13歳で殉教したことに因んで13羽のガチョウが飼育されることになったのだとか。

5.荘厳な外観はフォトスポットとして大人気

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観光スポットとしての認知度はまだまだ低いサンタ・エウラリア大聖堂ですが、一度訪れればきっとその美しさの虜になること間違いなし。バルセロナといえばガウディが手掛けた建築物ばかりが注目されがちですが、ネオ・ゴシック様式の荘厳な建物にきっと圧倒されるでしょう。

内部もきらびやかで美しいですが、レリーフが施された外壁やファサード、屋根などもかなり凝った造りになっているので要チェック。屋根にはなんと今流行りのユニコーンもいますよ。知る人ぞ知る穴場フォトスポットですので、ぜひ足を運んでみてくださいね。

6.バルセロナの冬のお祭り「聖エウラリア祭」

出典: Iva Geneva/Shutterstock

毎年2月12日の「聖エウラリアの日」には、数日間にわたって聖エウラリア祭が行われます。守護聖人が13歳で殉教したことから、子供向けのイベントが多いのが特徴。「ヒガンテ」と呼ばれる大きな人形のパレードやダンス大会、人間ピラミッドなどが披露され街中が賑わいます。

そして夜には、カテドラル広場でメインイベントの火祭りを開催。こちらは爆竹を振り回しながら走るワイルドなお祭りで、秋の「メルセ祭」と並んでバルセロナの二大祭りと呼ばれています。18世紀頃から続く伝統行事をぜひこの機会に!

◎ルネッサンス期のパイプオルガンも必見!

サンタ・エウラリア大聖堂には、16世紀に作られたパイプオルガンがあります。この時期に作られたものはドイツ製やオーストリア製がほとんどなのですが、ここサンタ・エウラリア大聖堂にあるのはスペイン製!横パイプもついています。20世紀末に一度修復されているものの、作られたのは450年以上も前というから驚きです。これほど伝統あるパイプオルガンは、他ではなかなか見られませんよ。

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