瀬戸内に浮かぶ現代アートの島!犬島で産業遺産と芸術に触れる観光の旅

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瀬戸内に浮かぶ現代アートの島!犬島で産業遺産と芸術に触れる観光の旅

瀬戸内海には700以上もの島があり、そのうち有人島に限っても約160にも及びます。今回ご紹介する犬島は、小豆島と岡山市の中間付近に浮かぶ島。岡山市の宝伝港か直島の家浦港からフェリーで渡ることができます。犬島は人口50人にも満たない小さな島ですが、近年は直島や小豆島などと並ぶ現代アートの島として注目されているんですよ!今回は、瀬戸内の新しい芸術鑑賞の観光名所である犬島の魅力をお伝えします。

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瀬戸内に浮かぶ現代アートの島!犬島で産業遺産と芸術に触れる観光の旅

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1. 犬島アートプロジェクトについて

出典: cotaro70s

瀬戸内のアートといえば、2019年で4回目を迎える瀬戸内国際芸術祭が有名です。その第1回は2010年に開催されましたが、犬島ではそれに先立つ2008年に犬島精錬所美術館が開館!以来モダンアートの島として注目を集めています。

犬島アートプロジェクトは、香川県の直島とともに直島福武美術館財団が推進する芸術推進計画。その場所でしか見られない「サイトスペシフィック」な作品や施設を重視しているのが特徴です。すなわち、島の風景すべてがアートの源!島は小さいですが、散策するときは注意深く観察しないと、思わぬ作品を見逃してしまうかもしれませんよ。

2. 犬島精錬所美術館

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明治から大正にかけて、犬島は銅の精錬で栄えました。最盛期には島の人口は5千人以上にも達しましたが、第一次世界大戦の終結に伴って採算が取れなくなり、犬島精練所は大正14年(1925)に廃止となります。

あれから80年。精錬所の廃墟を利用して設立されたのが、犬島アートプロジェクトの中核をなす犬島精練所美術館です。「在るものを活かし、無いものを創る」というテーマのもと、建築家三分一博志氏の設計により、2008年にオープンしました。

煙突や煉瓦をそのままデザインやアートに組み込み、電気を使わずに自然エネルギーだけで館内の環境を保っています。さらには土地に負荷をかけない植物を使った水浄化システムを採用するなど、単なる廃墟アートにとどまらない壮大さが感じられる美術館です。

3. 家プロジェクト

出典: Kentaro Ohno

このプロジェクトは直島が有名ですが、ここ犬島でもこぢんまりと、それでいて個性的な作品の野外展示が行われています。家全体がアートで、それぞれに趣やコンセプトが異なります。

でも人気の高い「A邸」は、周りの家ともつながっているという意欲的な作品。鑑賞者自身もアートの一部とみなされ、不思議な感覚に陥ることでしょう。歩いて回れる大きさの島に家プロ作品が点在しているので、ぜひ隅々まで巡って鑑賞してみてください。

4. 犬島海水浴場

出典: みっぽ / PIXTA(ピクスタ)

島の南岸には、白い砂の美しい海水浴場もあります。アートと精錬所の島ということから、あまりビーチというイメージは湧かないかもしれませんが、犬島では水遊びもちゃんと楽しめるんです。

決して大きいビーチではありませんが、海の向こうには小豆島や豊島を望むこともでき、のんびりと過ごすことができます。芸術鑑賞の後は、静かな砂浜で自然の美しさにも触れてください。

5. 犬島 くらしの植物園

犬島の西の端にある「くらしの植物園」は、もともと家プロジェクトの延長線上に作られたガーデンプレイス。バイオジオフィルターやビオトープなど自然循環型のエネルギーシステムを構築するのが目的で、2015年にオープンして以来、今なお開墾が続けられています。

広場には色とりどりの花が咲き、菜園や温室も備えたこの植物園。カフェやテラスなどもあり、ドリンクや植物園のオリジナルグッズも販売されています。ただ眺めるだけではない、犬島ならではの体験型のボタニカルガーデン。チケットは犬島精錬所美術館と共通なので、ぜひ足を運んでみてください。

6. 犬島自然の家

アート観光の地として注目されている犬島ですが、島内の宿はごく限られています。旧犬島小中学校の校舎を利用した「犬島自然の家」は、そんな犬島での貴重な宿泊施設。個人から最大50人まで泊まることができます。

夜は備品の望遠鏡で天体観測ができるほか、春から秋にかけてはシーカヤックにチャレンジすることもできますよ。夕食は自炊ですが、島での食料調達は難しいので、来島前に用意しておきましょう。

◎アートの島でのんびり島時間を楽しもう!

離島旅の魅力は、なんといっても普段の忙しさから解放されるのんびりした島時間!さらにここ犬島では、自然とアートの中に身を置くという体験もすることができます。今日はどのアートに触れようかと、その日の気分で思い思いに過ごしてみてください。

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