海外旅行に行くのなら必ず入っておくべきなのが旅行保険です。国外で起こったアクシデントに素早く対応してくれ、予想外の事態が起こることもある海外での強い味方になってくれますよ。そんな頼もしい旅行保険ですが、内容はものによってかなり違いがあるんです。ここではそれぞれの違いや保険適用したい場合の手続き・方法などをご紹介していきます。
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ここまで違う!?海外旅行保険いろいろと役立つテクニックご紹介
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1. 大きく分けると2種類のタイプがある
・一般の海外旅行保険
一般的な保険会社が販売している海外旅行保険。傷害・疾病死亡・携行品損害・事故などのほか欠航や荷物の破損紛失といった航空関係のトラブル、遺体や病人の移送・搬送にかかる費用などを保証してくれる保険です。補償の期間は渡航日数に合わせて選択でき、日数によって料金は変動します。料金は掛け捨て。
補償の内容などかなり細かく選択して、自分向きの保険にカスタマイズ可能なものもあります。自己負担ゼロで診療が受けられるキャッシュレス診療のサービスや、日本語で受けられる電話やメールでの手厚いサポートも魅力。
事前にネットなどで加入手続きをするか、空港の海外旅行保険の窓口でも加入することができます。
・クレジットカード付帯保険
クレジットカードの特典として付帯されている保険です。「疾病死亡」「緊急歯科治療費用」などは補償の範囲に含まない・治療費などはいったん立て替えて支払い、帰国後保険金を請求するスタイルが多い・保証期間は出国から90日間など、一般の海外旅行保険との違いが見られます。
▶ 海外旅行の必携品!クレジットカードの上手な使い方とお得なプランについて
疾病死亡は旅行中に病気で死亡した場合、緊急歯科治療費用はその名の通り旅先で急遽歯の治療が必要になった場合。必要ないかな、と思うのならこちらで十分かもしれません。
こちらはクレジットカードの年会費に料金は含まれている(年会費無料のカードなら無料)ので、新たに保険料を支払って加入する手間もなく非常にお手軽な保険といえます。
何もしなくても有効になる「自動付帯」と、カードで公共の交通機関を利用するか旅行会社が企画するツアー料金をカードで支払うことで有効になる「利用付帯」の2種類があるので間違えないように気をつけたいところです。
2. 便利なサービス
1. 自己負担額ゼロのキャッシュレス診療
海外で病院のお世話になると、国によっては日本の何倍も高い請求額になることもあります。たとえ一時的な建て替えであっても、保険金が戻ってくるまで数か月かかることもあるので高額になるとふところ的にキビシイ時もありますよね。そこで助かるのが「キャッシュレス診療」のサービス。
一般の海外旅行保険にはほぼ標準で付いているサービスです。しかしクレジットカード付帯保険になると限られた会社のクレジットカードにしか付いていないので、選ぶうえでの一つの基準にしてもいいですね。
利用法は一般の海外旅行保険の場合、提携している病院に電話をして予約を入れます(言葉など難しい場合は保険会社のサポートデスクにお願いしましょう)。病院で保険証券(保険契約証、被保険者証)を提示し、キャッシュレス診療の提供依頼をしましょう。
クレジットカード付帯保険の場合、カード会社に連絡して病院を手配してもらえばOKです。
2. 24時間対応のサポートデスク
海外旅行保険なら一般・カード付帯型問わず、24時間日本語で対応してくれるサポートデスクが用意されています。ほとんどの場合電話はフリーダイアルや専用のアプリなど、料金を気にしないで連絡を取ることができるので安心です。
3. 複数のクレジットカード付帯保険を合算して補償内容強化
クレジットカード付帯保険は一般の海外旅行保険に比べると補償の最高額が低めで補償範囲もやや狭く、治療費などをいったん立て替えなければならないというウィークポイントがあります。しかしクレジットカード付帯保険ならではの良いポイントもあるんですよ。それは複数の会社のクレジットカードに付帯されている補償額を合算できるということ。
死亡・後遺障害補償以外の補償額は全て合算が可能です。例えば3枚の付帯保険付きクレジットカードを持っていたとして、傷害治療補償がA社:200万、B社:200万、C社:100万だった場合、
200万 + 200万 + 100万 = 500万
ということで最高500万円までの保証が受けられるようになるんです。
一般の保険ではなくクレジットカード付帯保険を掛けていく予定なら、1枚のカードで終わらせずいくつかのカードの保険を掛けるようにしましょう。年会費無料のカードなら何枚持っていてもマイナスにはならないはずです。
なお、あくまで補償の「最大額」の増額です。それまでの範囲内の金額で収まる場合は、補償される金額が増額されるようなことはありませんのでご注意くださいね。
4. 一般の旅行保険と付帯保険の合算で死亡・後遺障害補償を手厚く
上記の方法だと死亡・後遺障害補償は合算することができないのですが、一般の海外旅行保険にも加入している場合は「一般の旅行保険の補償額とカード付帯保険の補償額(複数枚ある場合は最も高い金額)の合算」が可能。なるべくお金は掛けずにこちらの保障も手厚くすることができますよ。
5. 同一クレジットカード会社の場合は付帯保険が合算されないので注意
ではとりあえず年会費無料で付帯保険付きのカードを手当たり次第発行すればいいのか、というとそういう訳ではありません。例えば3枚持っているカードのうち2枚がVISA、1枚がJCBだった場合、VISAのカードは両方合算することはできずどちらか1枚のみを合算させるかたちになってしまいます。
カードを発行するときは年会費無料とはいえ、どこのカード会社でどのくらいの保証が出るのかをよく比べて発行するようにしましょう。
◎まとめ
海外旅行保険について、タイプの違いや役立つテクニックをご紹介しました。海外旅行保険には入らなくても、海外に行くことはできます。しかし予想外のアクシデントやトラブルは旅行につきものです。なにか起こってから入ることは決してできないものなので、安心を買う「お守り」のようなつもりで渡航前に必ず加入しておくことをオススメします。ヘルプセンターは24時間体制なので、何か困ったことがあったらひとりで悩まず直ぐに連絡して相談してみてくださいね。