知らなきゃ損!付加価値税が返金されるTAXリファンドについて

画像出典:www.istockphoto.com

知らなきゃ損!付加価値税が返金されるTAXリファンドについて

海外旅行の楽しみの1つに、免税店でのショッピングを挙げる人は少なくないでしょう。ひと口に免税といっても、その制度やシステムにはいくつかの種類があります。今回ご紹介するTAXリファンドもその1つ。国によってはお買い物金額に10%以上の差が出るので、知らないと大きく損をしてしまいますよ。

目次

知らなきゃ損!付加価値税が返金されるTAXリファンドについて

目次を閉じる

TAXリファンドとは

リファンド(refund)とは返金という意味です。すなわちタックス・リファンドとは、税金が帰ってくるということ。原義にしたがうならばすべての税が免除されることになりますが、基本的には付加価値税の返金を指します。

付加価値税は日本でいうところの消費税で、その国の居住者以外は、一定金額以上を購入すれば支払いを免れるのが各国共通の考え方になっています。手続きが必要なので面倒ではありますが、海外でのお買い物金額が大きくなればなるほど消費税分の返金も多くなるので、たいていは利用した方が費用対効果の面でお得です。

Tax FreeとDuty Free

出典: www.istockphoto.com

日本語で「免税」とひとくくりに呼んでいるものには、大きく分けてタックスフリー(Tax Free)とデューティーフリー(Duty Free)の2つがあります。

前者は上述の通り付加価値税(消費税)が免除される制度。対して後者は、付加価値税だけでなく、酒税やたばこ税なども含めた「諸税」が免除されます。デューティーとは本来関税という意味なので、言葉の面からいうとまったく逆のように思われますが、世界的なシステムとして確立しているので仕方ありません。

TAXリファンドが受けられるTax Freeのお店は国内どこにでも作れますが、Duty Freeは基本的に空港や海港の出国・入国エリアでしか見られません。これは出国手続きから入国手続までの間、税法上はどこの国にも属さないという理解に基づくものです。

返金の手続き

TAXリファンドには煩雑な手続きが必要ですが、海外ではこれを専門の業者に委託しているところが多いです(事後免税制度)。それでも返金までにはいくつかのステップがあります。

まず購入時にパスポートを提示し、リファンドチェックという書類をもらいます。これに必要事項を記入し、空港の税金払い戻しカウンターや市内のリファンド会社の所定カウンターに提出。付加価値税分からリファンド仲介会社の手数料を差し引いた額が払い戻しされます。

品物は購入時に受け取れますが、付加価値税の免除は購入国内で消費しないことが絶対条件です。出国までに開封してしまうと消費したとみなされ、課税されてしまうので注意してください。

TAXリファンドがさかんな地域

日本でも特定の国からの観光客を狙った免税が数多く見られるように、海外にも外国人観光客を取り込む方策として免税をさかんに謳っている国や地域があります。そのうち日本人の人気の観光旅行先でもある韓国とEUを具体例としてみてみましょう。

1. 韓国

出典: www.istockphoto.com

日本や中国からの観光客に支えられている韓国は、TAXリファンドがとくに発展している国の1つです。韓国の付加価値税は2018年現在で10%で、リファンド会社を仲介した返金率は平均で6~7%。ただし購入金額が多いほど手数料も安くなっていくので、最大で9%もの返金を受けることができます。

なお、1つの店舗あたりの購入金額が3万ウォン以上であることがリファンドの条件です。2016年には、1回の購入額が30万ウォン未満であれば会計時にその場でキャッシュバックされる「即時還付制度」が施行されました。制度に対応している免税店を利用すれば、空港での申告も不要となります。これにより煩わしい手続きが一切なくなり、海外旅行客にとって格段に便利になりました。

2. EU

出典: www.istockphoto.com

ヨーロッパでは付加価値税が20%前後と高率な国がほとんど。なので、TAXリファンドによる返金額も相当なものになります。注意しなければならないのは、EU域内でリファンドチェックを作成した場合、返金手続きを行うのはEUを出る最後の空港となることです。たとえばドイツで買い物をして、フランクフルトからオランダのアムステルダムを経て日本に帰国する場合、リファンドはアムステルダムの空港で受けることになります。

また、ヨーロッパの空港では払い戻し手続きにかなりの時間を要します。トランジットの空港でリファンドを受ける場合はとくに気をつけて下さい。乗り継ぎの時間とは別に、1~2時間の余裕はみた方が良いでしょう。

返金については、手続きさえ済ませていれば日本に帰国してから受け取ることもできます。そのときは日本の国際空港のカウンターで現金を受け取るか、リファンドチェックを郵送して振り込んでもらうかの2通りの方法があります。郵送でのTAXリファンドには、日本円に換算した際の端数まで振り込んでもらえるというメリットがあります。

日本人も日本国内でTAXリファンドが受けられる

TAXリファンドは海外からの旅行者がその国の消費税を免れるという制度ですが、日本人が日本国内で買った品物についても、実は適用することができます。日本国外での使用を目的として免税店で購入した単価1万円超のものなら、出国時に手続きを経てリファンドされます。

海外の知人への贈答や、あるいは外国で高価なお酒を飲む腹積もりあがるときなどに使えますよ。ただし、空港の税関への輸出証明申請の提出が必要です。

◎まとめ

海外旅行で支払った消費税が返金されるTAXリファンドについて説明しました。手続きが煩瑣に感じられるかもしれませんが、慣れればいつでもどこでもお得に海外旅行が楽しめます。とくにお隣の韓国では日本人旅行者を意識した免税システムが打ち出されているので、積極的に活用してみましょう。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

ハウツーでおすすめの記事

ハウツーのアクセスランキング