神の舞は必見！伝統芸能「高千穂神楽」を見に行こう！

皆さん、神楽（かぐら）はご存知ですか？神社の神事などで神様に奉納するための歌や舞のことです。宮崎県西臼杵郡高千穂町では毎年11月中旬～2月上旬にかけ行われる伝統芸能「高千穂の夜神楽」が有名！国の重要無形民俗文化財になっています。この神楽をシーズン以外にも楽しめるのが観光向けの「高千穂神楽」です。昭和47年から休むことなく毎日実施されいます。今回は「高千穂神楽」の代表的な4つの舞とその関連情報をご紹介いたします！

天鈿女命が舞ったことが起源！？神楽の歴史とは

「高千穂の夜神楽」のルーツは、日本神話の天岩戸（あまのいわと）神話で天照大神（あまてらすおおみかみ）が天岩戸に籠もった際、その前で天鈿女命（あめのうずめ）が舞をしたことが起源と伝えられています。収穫の秋への感謝と新たなる年への五穀豊穣を祈願するものです。

平安末期～鎌倉時代にかけて成立したとされ、何と約800年の歴史ある伝統芸能なんですよ！神社で奉納されていたものが今日のような33の演目に整えられ、集落ごとに受け継がれていったと考えられています。

700年の伝統！高千穂神楽の魅力とは？

約800年の伝統を持つ「高千穂の夜神楽」。それを観光客向けにしたいわばダイジェスト版の「高千穂神楽」は、季節を問わず毎日行っているのが嬉しいところ。気軽に重要無形民俗文化財を鑑賞できます。

そして、神楽が始まる前の昼は、しめ縄や彫りものなどの美しいしつらえや、貴重な御神面などを観光がてら見ることもできます。

「高千穂神楽」の場所や受付は？

「高千穂神楽」の開催場所は高千穂神社境内の神楽殿です。畳敷きの広間のため、椅子や座布団必要な方は持ち込みが可能になっています。上演は20:00～21:00で、受付は19：00から神楽殿で行っています。当日受付のみで電話やメールでの事前予約は不可です。

毎日開催していますが、毎年11月22日、23日は「神楽まつり」が行われるため「高千穂神楽」は上演されず、「神話の高千穂夜神楽まつり」の夜神楽が行われます。また11月中旬～2月上旬にかけては33番の神楽が町内19の集落で行われます。

静と動の調和「手力雄の舞」

スタートは「手力雄（たぢからお）の舞」という舞で始まります。この舞は、手力雄命が天照大神が隠れている天岩戸を探し当てるという舞。33番まである「高千穂の夜神楽」のうち24番目に舞われる舞です。鈴と胴を使ったこの舞は、静と動の折り合いが見事に混ざり合った神楽舞です。勇壮な白い面にも注目です！

天照大神を誘い出す「鈿女の舞」

天照大神が天岩戸に隠れているとわかり、天鈿女命が天照大神を誘い出すために踊った舞から「鈿女（うずめ）の舞」とされていて、「高千穂の夜神楽」では25番目に踊る舞です。さらに、この舞が神楽自体の起源となったとも言われている舞であり、女性的でしなやかな舞い方が特徴です。

赤面の力強さが魅力「戸取りの舞」

隠れていた天照大神がこの舞で天岩戸から外に出て、真っ暗だった世の中に光が戻ります。そんな「戸取り（ととり）の舞」は、鈿女の舞と反対に力強く男性的な舞。「高千穂の夜神楽」では26番目に踊る舞です。またこの舞の神面は赤色。渾身の力が込められている状態を示すため赤を使用しています。

リズミカルな舞「御神躰の舞」

最後に披露する舞は、伊邪那岐命（いざなぎのみこと）と伊邪那美命（いざないのみこと）による国産みの舞とも言われています。「御神躰の舞」はとてもリズミカルな踊りで、夫婦円満、子孫繁栄、五穀豊穣を願うものです。男女神の衣、裁着袴（たっつけばかま)も魅力的なポイント。「高千穂の夜神楽」では20番目に踊る舞です。

高千穂までのアクセスは？

高千穂神社がある高千穂へのアクセスは、博多駅(約3時間30分)、熊本駅(約3時間)、延岡駅(約1時間半)からバスが運行しています。なかには1日に数本しか運行してない路線もあるので、観光の際は必ず事前に確認しましょう。

◎まとめ

日本神話がぎゅっと詰まった「高千穂神楽」の記事、いかがでしたでしょうか？演目が33番ある「高千穂の夜神楽」ももちろん良いですが、時間の都合がつかなかったり、訪れる時期がそのシーズンでないこともありますよね。そんな時、ダイジェスト版ともいうべき「高千穂神楽」は、とってもおすすめ！ぜひ高千穂地方へ行かれる際は、「高千穂神楽」を観光してみてくださいね。

神の舞は必見！伝統芸能「高千穂神楽」を見に行こう！