飛行機は安全な乗り物といわれますが、ひとたび事故が起きると大惨事になることが多いのも事実です。飛行中は機体とパイロットに命を預けなければならないですから、少しでも安全性の高い航空会社を選びたいですよね。世界的な航空各社の格付け会社としては、ドイツの「JACDEC(Jet Airliner Crash Data Evaluation Centre)」と、オーストラリアの「エアライン・レイティングス(AirlineRatings)」の2社があります。今回はこの2社の2018年最新ランキングをご紹介しましょう。
目次
やっぱり気になる!安全な航空会社のランキング結果を発表します
JACDECの安全度ランキング
ドイツのJACDECの格付けは、過去30年間に起きた重大事故をデータ化し、独自の指数を設けてランキングしたものです。国際法令や安全基準に基づき、運航管理や危機管理、整備や保安など8つの分野で900を超える安全監査基準を参照した、質の高い調査として知られています。
この表から分かるのは、前年度から順位が大きく変動しているということです。上位20位のうち実に8社が、2017年度ランキングで60位以内に入っていないランク外からの大躍進となっています。
また、昨年1位のキャセイパシフィック航空が12位にまで後退しているほか、多くのフラッグキャリアクラスの航空会社がランキングから脱落したのも特徴です。そのなかには、昨年10位と11位だったJALとANAも含まれています。
逆にLCC(格安航空会社)が多数ランクインしているのは、前年度との大きな違いといえるでしょう。なかには日本ではあまり耳にしない航空会社の名前もいくつか見受けられます。例えばスピリット航空はアメリカの、ブエリング航空はスペインのLCCです。
エアライン・レイティングスのフルサービス航空会社安全度ランキング
続いて、オーストラリアのエアライン・レイティングス社の2018年安全度ランキングを見てみましょう。こちらは、フルサービス部門とLCC部門に分けて統計され、前者がトップ20、後者がトップ10の発表となっています。ただし、個々の順位は公表されません。
こちらは錚々たる各国のフラッグキャリアが並んでいます。
日本の2社も選んでいただけているほか、ジェット機に移行して以来1度も死亡事故を起こしていないという自国オーストラリアのカンタス航空も堂々のランクインです。
LCCの安全な航空会社トップ10
エアライン・レイティングス社のLCC安全度トップ10ランキングも、1位も含め順位は発表されていません。LCCについてはどこの国の会社か分かりにくいものも多いので、国名を併記することにします。
こちらには、残念ながら日本の航空会社は選ばれなかったようです。ただし、ジェットスター航空とジェットスター・アジアはフルサービス部門第1位のカンタス航空を親会社にもち、日本のジェットスター・ジャパンも同じ系列です。
まとめ
日本の二大航空会社は、エアライン・レイティングス社の安全度ランキングには残ったものの、JACDECのトップ20からは脱落してしまいました。ただ、他国のフラッグキャリアにも同様の結果がみられるので、安全性という面で日本の航空会社の信頼が大きく揺らいでいるとまではいえないでしょう。あくまで2つの調査会社による独自のランキングではありますが、航空会社選びの参考にしてみてください。