空の上には逃げ場がない!そんな理由で、飛行機が苦手という人も少なくないのではないでしょうか。事故率は低いとはいえ、ひとたびアクシデントが生じると、飛行機は大惨事になりやすい乗り物でもあります。少しでも有事に備えるため、生存率のより高い安全な座席というのは、誰しも知っておきたいところでしょう。ただ、さまざまな見解はあるものの、もっとも安全な座席というのはやはり一概には言えないようです。そこで今回は、「比較的」安全な座席について、パターン別にまとめてみました。
目次
飛行機の「安全な座席」はいったいどこ!?気になる疑問に答えます
墜落に備えるなら後部座席
巷間にも言われていることですが、やはり墜落事故に際しては、飛行機の後ろであればあるほど死亡率は低くなるようです。統計データにはいろいろありますが、おおむね主翼の前側と後ろ側では、生存率に20%ほどの差があるとされています。
理由としては、そもそも飛行機はバックで飛べる構造にはなっていないので、墜落時には前面から激突することになるためといわれています。
ちなみに、飛行機のいわゆる「ブラックボックス」も、もっとも衝撃を受けにくく安全であるという理由から機体後部に置かれているんですよ。
脱出路を確保するならもちろん非常口付近
事故の衝撃を乗り越えたとしても、その後の火災や水没なども、被害を大きくする要因となります。一刻も早く危険な機内から脱出するには、当然ながら非常口近くの座席が有利といえます。
データによれば、非常口から5列以内の座席だと生存率が高くなるそうです。ただし、通路側と窓側のどちらがより安全かという点については、はっきりとしたことは言えないようです。
燃料火災を考慮するならやはり後部座席
飛行機のジェット燃料は、ほぼ100%主翼の内部に貯蔵されています。事故によって燃料タンクが損傷すると、火災による二次被害につながります。
万が一主翼が破損すると、燃料は前方に飛び散ると言われています。したがって、火災によって犠牲になる確率も、後部よりは前方の座席の方が高くなるようです。
まとめ
当たり前ですが、100%安全、あるいは他の場所より確実に安全という座席はありません。ただ統計的にみると、できるだけ後方の非常口から5列以内の席が、比較的安全といえるようです。とはいえ、前方だから危険だということでもありません。あまり不安要素ばかりを考えるのではなく、これからの旅程について思いを巡らしながら、フライトを楽しむのが一番でしょう。