世界遺産コンドアのロックアート遺跡群で古代人が残した足跡を辿ろう!

画像出典:D. Tamino Boehm (CC BY-SA 4.0)

世界遺産コンドアのロックアート遺跡群で古代人が残した足跡を辿ろう!

アフリカ大陸の東側に位置するタンザニアは、トレッキング感覚で登れるキリマンジャロやインド洋に浮かぶザンジバル島、世界最大級の野生動物保護区など大自然に恵まれた魅力あふれる国です。
観光といえばやはりサファリが定番ですが、人類誕生の地・アフリカならではの歴史を辿るスポットを訪れてみたいと思いませんか?

「コンドアのロック-アート遺跡群」は、タンザニア中央部のドドマ州に位置する世界遺産です。
アフリカ大陸を南北に縦断する巨大渓谷に接しており、この周辺は「人類誕生の地」と言われています。
約2000年もの年月をかけて作られた壮観な古代アート群は感動そのもの!
それではタンザニアの世界遺産「コンドアのロック-アート遺跡群」についてご紹介していきましょう。

目次

世界遺産コンドアのロックアート遺跡群で古代人が残した足跡を辿ろう!

コンドアのロックアート遺跡群とは?

タンザニア中部のドドマ州コンドア地区に位置する洞窟岩絵群「コンドアのロックアート遺跡群」は、2006年に世界遺産に登録されました。約2336平方Kmにわたって分布する6つの洞窟には、2000年以上にわたって描かれ続けてきた岩絵が190ヶ所以上も点在しています。

狩猟採集時代には既に人が住んでいたと言われているドドマ州。この遺跡群に残された岩絵には、時代の流れと共に農耕牧畜へと移り変わっていった暮らしぶりや信仰の変化など当時の様子が克明に描かれており、歴史的だけでなく芸術的にも価値が高いものとして評価されています。

ちなみに「コンドアのロックアート遺跡群」は、現在も近隣に住む民族の宗教儀式の場として使用されているそうですよ。2000年前から変わらぬ時が流れる世界遺産「コンドアのロックアート遺跡群」へ、ぜひ足を運んでみてくださいね。

コンドアのロックアート遺跡群へのアクセス

世界遺産「コンドアのロックアート遺跡群」観光の拠点となるのは、タンザニアの法律上の首都であるドドマ(Dodoma)です。日本からタンザニアまでの直行便はないので、中東やヨーロッパを経由して、まずはタンザニア最大の都市であるダル・エス・サラーム(Dar es Salaam)に入りましょう。

ダル・エス・サラームからドドマまでは飛行機を利用するのが便利。オーリックエアが毎日2便、エア・タンザニアが週2便運航しているのでスケジュールにあわせて利用してみてください。フライト時間はオーリックエアの場合が約90分、エア・タンザニアの場合は約60分です。
陸路で向かいたい方は、毎日運行される長距離バスがおすすめです。

コンドアのロックアート遺跡群のおすすめポイント

◆赤い絵と白黒の絵

世界遺産「コンドアのロックアート遺跡群」には、素人でも一目見ただけでわかるある特徴があります。
それは、岩肌に描かれた絵の色。赤い絵と白黒の絵の2種類に分かれており、これは時代によって異なると言われています。ちなみに、赤い色で描かれている絵がより古い時代ものだそうですよ。

考古学者たちによって長年調査が行われているコンドアのロックアート遺跡群では、その努力の甲斐あって鉄の精錬所跡なども発見されています。残念ながら赤い絵についてはまだ何も分かっていないのですが、白黒の絵に関しては約1500年前のものだという事も判明しているのだとか。コンドアのロックアート遺跡群は、まだまだ歴史ロマンが隠れている世界遺産なのですね。

◆描かれている絵の特徴

2000年以上もの歳月を経ているだけあって、コンドアのロックアート遺跡群に描かれている内容は多岐に富んでいます。約190ヶ所ある遺跡群の中で最も古いとされている赤い絵の場所には、弓矢を携えた狩人の姿やレイヨウやゾウなどを追いかける姿が分かりやすく描かれているんですよ。

ここ1500年くらいの間に描かれたとされる白黒の絵には、農耕や牧畜社会の様子が描かれており、狩猟生活から徐々に変化して行ったことが見て取れます。絵の進化に合わせて円や線、四角や点などの幾何学的な模様が描かれ始めている様子も要チェック!赤い絵と白黒の絵を見比べながら、人類の進化の様子を楽しんでみてくださいね。

◎まとめ

タンザニアの世界遺産「コンドアのロックアート遺跡群」は、かつてこの地域で暮らした人々が残した大変貴重な遺跡です。全体像など詳しいことは分かっていませんが、現在も人々に崇められ儀式や伝統行事の際に使用されているまさに「聖地」のような場所なのです。
タンザニアと聞くとついつい大自然の中でのサファリを想像してしまいがちですが、人類が誕生したアフリカ大陸でその歴史や謎について学んでみるのも良いかもしれませんね。

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