名称:アクスム
住所:Aksum, Ethiopia
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/ja/list/15
エチオピアは、首都がアディスアベバにある東アフリカの国です。内陸部にあるこの国は、高地にあるため平均気温が20~25度と比較的涼しいのが特徴。歴史は古く、紀元前2世紀にはすでに王国があったといわれています。またエチオピアにはたくさんの民族が住んでおり、その数はなんと80以上にもなるというのですから驚きですね。
各州ごとに公用語があるほか、各民族がそれぞれ特有の言葉をもっていることから2000もの方言があります。まさに多民族国家ならではの国ですね。そんなエチオピアには、9箇所の世界遺産を保有。そのうちの1箇所が、今回ご紹介する世界遺産アクスムの町です。アクスムには考古学的にも貴重なお墓や教会など見どころが盛りだくさん。エチオピアが誇る世界遺産の町、アクスムのおすすめポイントをお伝えします。
目次
エチオピア文明発祥の地!世界遺産アクスムの見どころをご紹介します
アクスムとは?
出典: Radek Borovka/Shutterstock
アクスムはエチオピアの北部、ティグレ州メハケレグナウ圏にある町です。古代エチオピアのアクスム王国が栄えた古い都で、海上貿易の貿易国として発展しました。国教として、キリスト教を初めて受け入れたのがこの町であることからエチオピア文明発祥の地とされています。アクスムには旧約聖書に描かれている「モーゼの十戒」にまつわるアーク(契約の箱)があり、1980年にその歴史的価値が認められて、世界遺産に登録されました。
世界遺産の町アクスムを訪れるなら、お祭りが行われる祝祭日がおすすめ。エチオピア暦の毎月21日にはへダル・ツィオンという祝典があり、国中からキリスト教の正教徒が集まります。見どころ満載の町、世界遺産アクスムをご紹介しましょう。
アクスムへのアクセス
アディスアベバのボレ国際空港から、アクスム空港まで飛行機でおよそ1時間30分です。そこからタクシーで15分あれば世界遺産アクスムの町まで行くことができますよ。他にホテルの送迎バスも来ているので、宿泊者でなくても有料で乗せてくれます。
また、アディスアベバのマルカート北東のバス停から高速バスも出ています。そこから、およそ2日間かけてアクスムまで行きます。
アクスムのおすすめポイント3
カレブ王の墓
世界遺産アクスムの町の中にある石の階段を降りていくと、地下にいくつか部屋があります。そこに6世紀にアクスムを統一したカレブ王のお墓が保存されています。以前はお墓の上に神殿があったようですが、壊れてしまい今あるのは石棺のみ。
石棺には十字架のマークが刻まれていて、それとまったく違う十字架のマークが2つほど壁に彫られています。これは十字軍時代の修道会によって彫られました。現在も世界遺産アクスムの町で調査や発掘が進められているので、いずれ新しいお墓や装飾物などが見つかるかもしれません。謎めいたお墓も、世界遺産アクスムの町の見どころの一つです。
新シオンの聖マリア教会
出典: Dmitry Chulov/Shutterstock
シオンの聖マリア教会は、世界遺産アクスムではとても有名なスポットです。しかし、残念ながら教会内には女性が入れません。一方、こちら新シオンの聖マリア教会なら男女かかわらず入ることができますよ。1965年にハイレ・セラシェ皇帝が、すべての人が礼拝できるように建立しました。
外観は17世紀の皇帝の王冠をかたどって造られ、内部は驚くほど広く、壁には鮮やかなステンドグラスが貼られています。細かい彫刻が施された金色の箱もあり、見ごたえ十分な教会。修道士が1000年も前の聖書を見せてくれますが、これはヤギの皮に、植物や卵をインク代わりにかかれたというもの。はるか昔のものとは思えないほど、色がくっきりしていますよ。
新シオンの聖マリア教会の裏には、博物館があり王冠や十字架など貴重な展示品もあります。ぜひ、世界遺産アクスムを訪れた際には、こちらも立ち寄ってみて下さいね。
オペリスク(ステッレ)
世界遺産アクスムの町には、オペリスクと呼ばれる背の高い石柱があります。これは紀元3~4世紀ごろ、アクスム王国時代に建てられたもので、特にエチオピア特有のものをステッレと呼んでいます。ステッレは石もしくは木の板で出来ており、指導者や権力者を象徴するモニュメントとして建造されました。
いくつかあったうちの一つは、一度はイタリアに持ち去られてしまいましたが、ユネスコの力によりエチオピアに戻されました。現在も世界遺産アクスムには複数のステッレが残っています。シオンの聖マリア教会の近くに、高さ23mのステッレがあるのでぜひじっくり眺めて下さいね。
◎まとめ
世界遺産アクスムの町は謎めいたお墓や神聖な教会があり、見どころがたくさんありますよね。この町には、至るところにラクダが座っており荷物を運ぶために待機しています。チップを払えば乗せてもらったり、一緒に写真を撮ることもできますよ。世界遺産を周りながら、世界遺産アクスムの町の観光も楽しんでくださいね。