エチオピア世界遺産・ラリベラの岩窟教会群!王が夢見た第二のエルサレム

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エチオピア世界遺産・ラリベラの岩窟教会群!王が夢見た第二のエルサレム

日本から遠い国、エチオピア。そこには強い信仰心で作られた驚きの世界遺産があるんです。エチオピア北部のラリベラという小さな街に造られた「ラリベラの岩窟教会群」遺跡はエチオピアを代表する遺跡で、エチオピア人にとって大事な場所。この「ラリベラの岩窟教会群」はエチオピアの世界遺産として登録されています。

驚きなのがその建築方法!通常の教会のように天を目指して高く造られたたのではなく、堅い岩を掘り下げ地表の下に教会を作っているんです。何故このような建築方法にしたのか理由はまだはっきりしていません。また現在のような重機無しに、12世紀にどのように堅い岩を掘り下げていったのかも謎だそうです。そんな「ラリベラの岩窟教会群」は教会が11個もありそれぞれ異なった形、内部もとても興味深い世界遺産ですよ!

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エチオピア世界遺産・ラリベラの岩窟教会群!王が夢見た第二のエルサレム

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ラリベラの岩窟教会群とは?

出典: www.istockphoto.com

エチオピアは人口の約60%以上がキリスト教徒。アフリカでキリスト教徒が最も多い国です。実際にはキリスト教の宗派の一つエチオピア正教会の信徒なのですが、その信仰の篤い人々が作ったエチオピアを代表する世界遺産が「ラリベラの岩窟教会群」です。1978年に最初に登録された12の世界異遺産のうちの一つで、その特異な建造方法が注目されました。

12世紀から13世紀にかけてのザグウェ朝ラリベラ王の時代に建造されたと考えられています。12世紀末、エチオピア正教の人々は、イスラム帝国によるエルサレム陥落のために巡礼ができず、ラリベラを「第二のエルサレム」にするべくラリベラ王が建造したと言われています。

ヨルダン川を挟み教会が11個ある「ラリベラの岩窟教会群」はなんと、全て堅い岩を掘り下げて建造されているんです。最も保存状態がいいのが聖ゲオルギウス教会で、この他にも興味深い教会が沢山ある世界遺産ですよ!

ラリベラの岩窟教会群へのアクセス

エチオピアの首都アディスアベバからラリベラ空港まで飛行機で行くのが一般的です。

2017年1月現在アディスアベバからラリベラ空港間は午前中に4便あり、直行便2便、乗り換え便が2便あります。(午後便はありませんのでご注意下さい)直行便ですと1時間、乗継便だと2時間半ほどかかります。

バスは時間がとてもにかかる上、安全や衛生上問題がある場合がありますので飛行機をお薦めします。ラリベラ空港から教会群までは車で30分ほどです。

「ラリベラの岩窟教会群」のお薦めポイント①:聖ゲオルギウス教会

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ぽっかりと空いた穴に見える巨大な石の十字架、この聖ゲオルギウス教会の写真を見たことのある人も多いのではないでしょうか?この教会は世界遺産「ラリベラの岩窟教会群」の中で、最も保存状態のいい教会なんですよ。

高さ、奥行き、幅の全てが12mで上部には3重の十字架が描かれています。上部の位置は地表と同じ高さで、一見すると教会があるとは目につきにくい構造です。上から見ると穴の中に立体的な十字架があるような、そんな形が印象的な世界遺産の教会です。

なんでもドラゴンを退治したことで有名な「聖ゲオルギウス」がラリベラ王の夢に現れ、教会を建造するように命じたとか。地下の堅い岩を掘り下げ作られた聖ゲオルギウス教会の内部は柱のない掘り抜きとなっており、当時から残されている貴重なイコン(聖像)があります。実際に訪れた人を魅了させる壮大な世界遺産の聖ゲオルギウス教会です。

「ラリベラの岩窟教会群」のお薦めポイント②:聖救世主教会

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別名「マドハネ・アレム(救世主)」という名の聖救世主教会は、この世界遺産「ラリベラの岩窟教会群」の中でも最大規模。縦33m、横幅22m、高さ11mの800平方mもの規模を誇る聖救世主教会は、外部に32本の美しい柱が並んでいます。また壁を厚くし、内部には柱が1本もありません。

内部には聖書に登場するアブラハム・イサク・ヤコブの墓のレプリカがあります。実際に彼らの墓がこの場所にあったのか気になるところですね。そんな聖救世主教会は他の世界遺産の教会とも地下で繋がっています。地元の人にも愛されている世界遺産の聖救世主教会です。

「ラリベラの岩窟教会群」のお薦めポイント③:その他の教会

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世界遺産「ラリベラの岩窟教会群」はどの教会もそれぞれ異なった特徴があり、それがまた訪れる人々に興味を抱かせています。3つの異なる窓が特徴的なゴルゴダ教会は、この世界遺産となった岩窟教会群を建造したラリベラ王の墓所だと言われています。岩窟教会で最古と言われるマリア教会は、聖救世主教会と地下通路で結ばれています。この他にも外壁の横縞模様のような彫が美しいエマヌエル教会は、中世に王家の礼拝堂だったともいわれています。

そして屋根が岩と繋がったままのアッバ・リバノス教会は、「ラリベラの王妃が天使を使って1夜で建設した」なんて逸話も残っているんですよ!どれも世界遺産に相応しい時代を感じさせる教会群です。

この他にも様々な逸話や特徴を持つ教会がありますので、ぜひお気に入りの教会を探してみて下さいね。

「ラリベラの岩窟教会群」を訪れる際の注意点

「ラリベラの岩窟教会群」はとても標高3000mもの富士山と同じような高い場所に位置しています。なかには徒歩でかなり歩かないといけない教会も。教会を訪れる際、教会内部は土足厳禁、教会によって女性の入れない所もありますので事前に確認して下さい。また観光には虫よけを持って行くことをお薦めします。

◎まとめ

世界遺産の「ラリベラの岩窟教会群」はいかがでしたか?聖ゲオルギウス教会の写真を見て、ここを実際に訪れてみたくなった人も多々いるのではないでしょうか。もちろん聖ゲオルギウス以外の教会もとてもに興味深いですよね。長年の雨風によりかなり教会群は風化してきています。貴重な世界異遺産を今後どのように守っていくか、観光しながら考える良い機会になると思います。

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