灼熱砂漠と火山の景観！ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域

広大に広がる北米四大砂漠の一つ、ソノラ砂漠。そのソノラ砂漠内にある「ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域」は、目にするものを魅了してやまないソノラ砂漠の景観が魅力の世界遺産です。そして多種多様な砂漠地帯の動植物も保存されるべき貴重な存在。今回はそんな景観、生き物共に楽しめるソノラ砂漠内の世界遺産について紹介します。

ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域とは

この世界遺産は黒と赤の溶岩からなる休火山のピナカテ火山と、線形やドーム状など常に形を変え続けるアルタル大砂漠から成り立っています。2013年に世界自然遺産として登録されました。

最高峰650m、高さ200mもおよぶ巨大なピナカテ火山は、アルタル大砂漠と共に迫力のある景観を作り出しています。マグマの水蒸気爆発でできた10か所もある巨大なクレーターや、迫力のある流れ出る溶岩からできた洞窟など、その複雑な地形からピナカテ火山は「地形学的な実験室とも呼ばれる」と言われているほど迫力満点です。

四大砂漠の中で最も高温のソノラ砂漠の中にあるアルタル大砂漠には、様々なタイプの砂丘が含まれています。この驚異的な自然環境を生き抜いた様々な動植物が多く生息していますよ。「ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域」は、その特異な景観と生態系の2つの点において保存されるべき貴重な地域です。

ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域へのアクセス

「ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域」へはメキシコ・ソノラ州の都市、プエルト・ペニャスコから行くことが可能です。まずメキシコシティを経由して、ソノラ州の州都・エルモシージョへ向います。さらにもう一度乗り継ぎをして、ようやく砂漠地域のある都市プエルト・ペニャスコへ到着。そこから車で移動します。スペイン語と英語によるガイドツアーも行っているので、参加してみるのもいいでしょう。

ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域のおすすめポイント3

ピナカテ火山のクレーター

宇宙からも見えるという特徴的な地形を作り出している、「ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域」。その特異な地形の一つは、ピナカテ火山の巨大なクレーターではないでしょうか。かつてピナカテ火山が活発だった頃は、力強いマグマの水蒸気爆発が頻繁にありました。現在も綺麗な円を描く巨大なクレーターが10ヵ所も残っています。

その大きなクレーターが作り出す迫力のある景観は圧巻。近くで見るとあまりに深く、大きく広がる様子がまるで渇いた湖のように感じるでしょう。ソノラ砂漠の景観にインパクトを加えているこの世界遺産のクレーターは、自然のなす力に感動してしまうほど圧倒的な存在感を放っています。

色と形を自由に変える、アルタル大砂漠の砂丘

ソノラ砂漠内の世界遺産、アルタル大砂漠。その高さは200mにも達する巨大な砂丘を持つこの砂漠は、能動的かつ活動的で様々な色や形に変化します。薄い白のような茶色から赤茶色まで、美しい色のコントラストは見る人の目を引きつけているでしょう。星状やドーム状の砂丘はソノラの世界遺産の景観をより際立たせています。特にサンセットの風景は息を飲むような美しさですよ。

一方で、サボテンや様々な生き物が顔を出している砂漠の様子も生命力を感じられ心惹かれます。灼熱のアルタル大砂漠は厳しい自然環境だからこそ織りなせる、力強い自然の美しさを私たちに見せてくれる世界遺産です。

多種多様な砂漠地域の生態系

ピナカテ火山による特異な地質学的形態と、様々なタイプの砂丘を有する灼熱のアルタル大砂漠が作り出した過酷で地域差のある自然環境によって、様々な植物相や動物相をもつ生態系が生まれました。540種以上の維管束植物や40種以上の爬虫類、44種の哺乳類や200種以上の鳥類など、多種多様の動植物も多く生息しています。

中には絶滅の危機にあるサバクゴファーガメやアメリカドクトカゲ、植物ではソノランプロングホーンなど貴重な生き物も暮らしていますよ。砂漠内を歩いていると数々のサボテンが見られて可愛いです。「ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域」でしか見ることができない動植物もこの世界遺産の魅力となっています。

◎まとめ

世界遺産「ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域」は特異な砂漠の景観と、多彩な砂漠の動植物が楽しめる魅惑のスポットです。このような灼熱の砂漠は日本にはないので、驚きと発見の連続になるでしょう。貴重な体験ができる、この魅惑の砂漠へぜひ足を運んでみてください。

灼熱砂漠と火山の景観！ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域