最初のカナダ議会が開かれた街!旧首都キングストンの観光スポット5選

最初のカナダ議会が開かれた街!旧首都キングストンの観光スポット5選

キングストンは、1841~44年というほんの短い間でしたが、カナダの首都だったことがあります。初代首相ジョン・マクドナルドが生まれた地でもあり、カナダ初の議会が開かれた街でもあります。オンタリオ湖の北岸、多数の島々が点在するセントローレンス川とリドー運河の起点にあるキングストンは、軍事・交通・産業と、さまざまな面で重要な役割を果たしました。カナダでは有数の歴史をもつ観光都市として、国内外からの多くの観光客が訪れます。トロントとオタワの中間に位置するためアクセスも便利。ここでは、そんなキングストンのおすすめ観光スポットをご紹介します。

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最初のカナダ議会が開かれた街!旧首都キングストンの観光スポット5選

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1. ヘンリー要塞

最初のフォート・ヘンリーが造られたのは、1812年のイギリス(当時のカナダは英国植民地)とアメリカとの米英戦争時で、今の姿とは全く違ったものでした。現在の姿の要塞になったのは、1832年のこと。この年、キングストンとオタワを結ぶリドー運河が開通したことから、キングストンの軍事・交通上の価値が大きく高まっていました。

1871年にイギリス軍が砦から撤退すると、1891年までカナダ軍の駐屯地に使用されました。ケベックシティー以西では最強の城塞とされ、「アッパー・カナダの要塞」とも称されていましたが、結局ヘンリー要塞が戦火を経験することはありませんでした。その後1936年まで放置され、1938年からは歴史博物館として使用されています。

観光スポットとして自由に訪問できるほか、ガイドツアーも催行されています。ほかにも昔の軍服を着た楽隊の演奏やパレード、模擬訓練のデモンストレーションといったイベントも人気です。とくに、7月と8月の毎週水曜日に行われるサンセット・セレモニーは、これらのプログラムをまとめて見せてくれるのでオススメですよ!

2. ウルフ島

キングストンの周辺に散らばるサウザンド諸島。1000を超える島々を巡るサウザンド・アイランド・クルーズはキングストン観光に欠かせないメニューですが、船から眺めるでなく、実際に島に上陸して楽しむ方法があります。それが、キングストンのウォーター・フロントから無料のフェリーに乗船して渡れるウルフ島です。

ウルフ島はサウザンド諸島で最も大きな島で、キングストンの目の前に位置しています。ウルフ島はほとんど平らな島なので、サイクリングがおすすめ!林や畑が広がるなかに風力発電機が点在するのどかな景色を眺めながら、カナダの爽やかな風を感じましょう。冬にシロフクロウが、春は渡り鳥の姿が見られ、悠然とした自然が楽しめる島です。

3. キングストン監獄

キングストン監獄は、1835年に州刑務所として使用が開始されました。キングストン周囲に9つあった刑務所の1つですが、ここでは受刑者を更生させることを第一とし、囚人たちは監獄内でさまざまな職業訓練を受けていたそうです。

近年まで現役の刑務所としては世界最古のものの1つでしたが、2013年に閉鎖され、178年間に渡る監獄の歴史に幕を下ろしました。その間の1954年には、900人もの受刑者が巻き込まれた、カナダ史上最大の暴動もこの監獄で起きています。

現在は、監獄の向かいの官舎が博物館として利用されています。館内には当時のさまざまな資料が展示されているほか、実物大の獄房が再現されていますよ。また時期が合えば、監獄を巡るツアーも開催されます。申し込みはウェブサイトからのみで、ツアーの参加には棄権書への署名が必要です。とても人気のあるツアーなので、参加を希望する人は早めにプランを練っておきましょう。ちなみに、18歳以下の未成年者の見学には保護者の同伴が必要です。

4. キングストン市庁舎

キングストン市庁舎は、市のシンボルかつ行政の中枢機関で、1844年の落成以来キングストンのウォーターフロントにひと際目立って建っている建物です。19世紀を代表する歴史的建造物で、建築家ジョージ・ブラウニーにより典型的な新古典主義で設計されました。

その威容ある建物は、市庁舎としてだけでなく銀行や社交場、教会グループ、劇場プロダクション、裁判所、女性専門の医療学校などさまざまな目的で利用されきました。1884年には警察本部が併設され、1906年まで地下には犯罪者を拘留する暗い檻が設けられていました。

またメモリアルホールの12枚の窓ガラスには、1914~18年に第一次世界大戦を戦ったキングストンの兵士や看護士たちのステンドグラスがはめ込まれています。観光シーズンには市庁舎のガイドツアーも行われているので、タイミングよくキングストンに来られた際には、ぜひ参加してみましょう。

5. ベルビューハウス

出典: commons.wikimedia.org

ベルビューハウスは、1840年初期に食料雑貨商のジェームス・ヘレが建てた邸宅です。装飾バルコニー付き3階建て、左右対称の伝統的ジョージアン建築スタイルの、カナダでは最古のローマ風といわれています。

この建物は、初代カナダ首相ジョン・A・マクドナルドが病床の妻イザベラの回復を願って、自然環境の良い住居にと借りたことで知られています。しかし、イザベラの病状は改善しなかったため、1848年から1年ほどという短い期間で、マクドナルド一家は再び転居しました。

今日、カナダの国定史跡にも指定されているベルビューハウスを訪ねると、当時の姿に着飾ったメイドが出迎えてくれます。観光の見どころは、150年を超えた今もなお19世紀当時の手法で丁寧に整備されている庭園です。キングストンならびにカナダの歴史を知るために、ぜひ押さえておきたい貴重な観光スポットといえます。

◎まとめ

キングストンは人口12万人程度と決して大都市ではありませんが、カナダの政治や軍事に今なお関わりを持ち続けている重要な街です。トロントやオタワ、モントリオールといった主要都市にも近く、アクセスしやすいのも観光の利点。日本からのツアーに組まれることも少なくないんですよ。カナダ東部観光の際には少し足を延ばして、カナダ議会の原点であり、ライムストーン(石灰岩)の街とも呼ばれているキングストンに、ぜひ立ち寄ってみてください。

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