ソウル市全体を一望できる世界遺産!長い城壁が自慢の南漢山城

画像出典:Guitar photographer/Shatterstock

ソウル市全体を一望できる世界遺産!長い城壁が自慢の南漢山城

韓国の首都ソウルから25km程離れた南漢山の中に、城壁に囲まれた「南漢山城(ナムハンサンソン)」があります。ここはソウル市内にそびえ立つ北漢山の「北漢山城(プッカンサンソン)」と共に、長きに渡って首都ソウルを守ってきました。

2014年に世界遺産に登録される前までは京畿道(キョンギド)の道立公園として、また、市民の憩いの場として親しまれてきた南漢山城。ソウル中心部から地下鉄で簡単にアクセスできることもあり、休日にはハイキングやピクニックを楽しむ人々で賑わいます。
それでは、ソウル郊外の世界遺産「南漢山城」の見どころをご紹介していきましょう!

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目次

ソウル市全体を一望できる世界遺産!長い城壁が自慢の南漢山城

南漢山城とは?

出典: CJ Nattanai/Shatterstock

南漢山や清涼山(チョンリャンサン)、連珠峰(ヨンジュボン)、望月峰(マンウォルボン)など海抜約500mにもなる山々を複数つなぎ、全長11.7kmの城壁で囲むように造られた「南漢山城(ナムハンサンソン)」。この長い城壁の中には、王宮のように東西南北の4つの門や16の暗門、軍への指揮台でもあった将台など約200もの遺跡が点在しています。

古代百済(ペクチェ)時代に建設されたという説や新羅(シルラ)時代に建てられたという説など、起源については未だはっきりしないのですが、朝鮮王朝時代の1626年に敵国から都を守るために建てられたという記録が歴史上最も古いものだそうです。築城からわずか10年程の1636年には、清との戦で大打撃を受けますが、その後も修復を繰り返しかつての姿を守り抜きました。

南漢山城はハイキングを楽しむにも最適な場所なんですよ。ハイキングコースは主に5つのコースがあり、最も見どころの多い第1コースが一番人気となっています。コースは4km程ですので初心者でも安心!
90分もあれば歩くことができるでしょう。自然を楽しみながら回れる世界遺産は他にもありますが、ソウルからのアクセスが良い南漢山城は特におすすめです。

南漢山城へのアクセス

ソウル市内から地下鉄とバスを利用して行くことができます。地下鉄8号線の山城(サンソン)駅で下車し2番出口を出たら、目の前にあるバス停から9番または52番のバスに乗りましょう。終点の「南漢山城(ナムハンサンソン)」までは約20分です。
地下鉄8号線には「南漢山城入口」という駅がありますが、駅から現地までのアクセスが不便なため、一つ手前の「山城」駅で下車することをおすすめします。

南漢山城は世界遺産にされてからというもの、急激に観光客が増えことによる道路渋滞が大問題となっています。特に週末は酷く、バスが全く進まない!なんてことも。また、夕方になるとソウルへ戻る人たちで混雑するため、予定していたバスに乗れない場合があります。週末に南漢山城観光を計画している方は、時間に余裕のあるスケジュールを組むよう注意しましょう。

南漢山城のおすすめポイント

◆城壁

出典: topic_g4/PIXTA(ピクスタ)

南漢山城の魅力といえば、長い長い城壁。全長11.7kmの城壁を完全制覇するのは至難の技ですが、初心者向けのコースを通って周辺都市の街並みや山々の絶景を見ながら城壁沿いを歩いてみましょう。
中国の世界遺産「万里の長城」さながらの景観を楽しめますよ。

城壁は石造りの瓦屋根が乗った韓国の風情感じる建築物で、その歴史の長さを感じさせます。近くで見る城壁も素晴らしいですが、見どころは何と言っても遠くに見える景色。くねくねと曲がりながらも延々と続く城壁は壮大な景観を作り出しています。

◆門や将台

出典: SiHo/Shatterstock

南漢山城のハイキングコースを歩いていると、門や将台などの遺跡をたくさん見かけます。城壁のように石を積み上げただけものから、朝鮮王朝時代の建築物のように色鮮やかなものまで建築様式は様々。中でも城内を偵察するために建てられた守禦将台(スオジャンデ)は、その建物の迫力はもちろん将台から見渡せる絶景で人気のスポットです。

1751年に建設された守禦将台は、かつて5つあった将台のうち残存する唯一の将台です。南漢山城で最も壮大で華麗と称される守禦将台からは、ソウル市の全景を一望することができます。
清涼山の山頂にあるので登るのが少々大変ですが、それでも訪れる価値はありますよ!
絶景を目にすれば、疲れも吹き飛ぶこと間違いないでしょう。

門はそれぞれの方位に合わせて東西南北の名前がついており、コースの出発地点や目印となっています。
観光の際に役立ちますのでぜひ覚えておきましょう。地下鉄馬川(マチョン)駅からは西門が最も近く、「南漢山城」のバス停があるのは北門です。広州市や河南市、城南市など広域に渡る世界遺産なので、どのエリアからも観光をスタートさせることができますよ。

南漢山城見学の際の注意事項

南漢山城はハイキングコースとなっていますので、服装には充分気を付けましょう。高いところでは標高500m程にもなり、夏場とはいえ肌寒く感じることも。季節問わず長袖の羽織ものは必ず用意してください。
また、防寒だけでなく虫よけ対策の意も込めて、長ズボンの着用をおすすめします。

◎まとめ

世界遺産「南漢山城」は、ソウル市内から30分ほどで行ける清々しい絶景スポットです。城壁沿いに点在する門や将台、そして絶景を見ながら歩けば、あっという間にハイキングコースを歩き終えることができるでしょう。運動不足解消にはもってこいですね。
2014年に世界遺産に登録されたばかりなので日本ではまだあまり知られていませんが、韓国の歴史ドラマ「太陽を抱く月」や「根の深い木」、「チュノ」などのロケ地でもあるのだとか。韓流ファン必見ですよ!

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