ソウルにある神聖な世界遺産!朝鮮王朝の王と王妃が眠る宗廟

画像出典:Sanga Park/Shutterstock

ソウルにある神聖な世界遺産!朝鮮王朝の王と王妃が眠る宗廟

ソウル市内には、朝鮮王朝時代の歴史的建造物が数多く残されています。李朝時代の正宮であった景福宮(キョンボックン)や世界遺産にも登録されている昌徳宮(チャンドックン)は、ソウル観光の定番スポットとしても有名ですよね。豪華で色彩豊かな宮殿を見ることができるとあって、連日世界中からたくさんの観光客で賑わっています。

今回ご紹介する世界遺産の「宗廟(チョンミョ)」は、朝鮮王朝時代の王と妃を祀っている場所です。
宮殿と同じく朝鮮時代の建造物ですが華やかさはなく、朱色の建物に瓦屋根の一見簡素な造りが特徴。
しかし、正殿においてはそのシンプルな作りと100mにも及ぶその規模より、神聖さと荘厳さが伝わってきます。それでは、ソウルの中で最も神聖な場所として知られる世界遺産・宗廟についてご紹介しましょう。

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目次

ソウルにある神聖な世界遺産!朝鮮王朝の王と王妃が眠る宗廟

宗廟とは?

出典: Sanga Park/Shutterstock

1392年に李氏朝鮮を建国した李成桂(太祖)が2年後に都を漢陽(現在のソウル)へと移し、それと同時に創建したのが世界遺産の宗廟(チョンミョ)です。宗廟は王と妃を祀った神聖な祀堂で、正殿の庭前にある功臣堂(コンシンダン)には朝鮮時代の功臣も祀られています。

そんな宗廟の正門は蒼葉門(チャンヨプムン)で、見学の際はここから敷地内に入って行きます。
門を入ると3列に並んだ敷石の道がまっすぐに続いているのですが、これをよく見てください。
中央の列が左右よりも少し高く造られているのがわかります。

韓国では「中央は神様が通ると道」と考えられており、中央の神が通る道を神香路(シンヒャンノ)、王が通る東側を御路(オロ)、皇太子が通る西側を世子路(セジャロ)と呼んだのだとか。これは日本の神社でも同じように言われているので、すでにご存知の方もいらっしゃいますよね。

かっては1592年の「壬辰倭乱(文禄の役)」により全て消失してしまった宗廟ですが、1608年に再建され今の姿になりました。先祖を大事にする精神が深く根付いている韓国の人々は、王宮よりも先にこの宗廟を再建したそうですよ。

先祖を大事にするといえば、重要無形文化財に指定されている「宗廟大祭(チョンミョデジェ)」も忘れてはいけません。毎年5月の第1日曜日に行われるこの行事は、数百人が参列する韓国最大規模の祭礼。本場韓国の伝統儀式を間近で見学できるとあって、この日のために世界中からたくさんの観光客が訪れています。

宗廟へのアクセス

ソウル市内から宗廟までは、地下鉄を使うのが便利です。地下鉄1号線、3号線、5号線で鐘路3街(チョンノサムガ)駅まで行き、11番出口を出て徒歩約5分ほどで到着します。出口を出て80m程直進すると宗廟市民公園があるので、そちらを目印にすると良いでしょう。宗廟はその少し先にあります。

宗廟のおすすめスポット

◆正殿

出典: Atosan/Shutterstock

宗廟の中心でもあり、最大の見どころとなっているのが正殿(チョンジョン)です。ここには李氏朝鮮の初代国王である太祖を始め、王や王妃の位牌が計49位も祀られています。19室を有する正殿では西側が最も位が高いとされており、太祖の位牌はそちらに眠っているのだそうですよ。

正殿が有名なのはそれだけではありません。なんとこの正殿、単一の木造建築物としては世界最長を誇る建物なんです。位牌が増えるにつれて横へ横へと増築を繰り返した結果、このように約101mにも及ぶ長い建物になったのだとか。一見とても簡素な建物ですが、それゆえに醸し出される荘厳で神聖な雰囲気は他の世界遺産では味わえない特別なものです。

◆宗廟大祭

出典: topic_w5/PIXTA(ピクスタ)

宗廟を語る上で忘れてはいけないのが、韓国の重要無形文化財にも指定されている「宗廟大祭(チョンミョデジェ)」。これは朝鮮王朝時代から続く祭礼で、韓国最大規模を誇る伝統行事としても知られています。

かつては正殿で年5回(春夏秋冬と師走)、永寧殿(ヨンニョンジョン)で3回(春秋と師走)「宗廟祭礼(チョンミョチェレ)」として行われていましたが、現在は5月の第1日曜日のみに行われ「宗廟大祭(チョンミョデジェ)」と呼ばれるように。世界遺産・宗廟が最も賑わう特別な一日となっています。

当時から宗廟祭礼は国の最高行事として重要視されていましたが、現在においても数百人の参列者が訪れるとても神聖なイベントです。景福宮(キョンボックン)から宗廟まで向かう「御駕(オガ)行列」と、宗廟の正殿と永寧殿で行われる「祭祀(チェサ)」の2本柱。

御駕行列は、朝鮮王朝時代の民族衣装を着た人たちがソウルの車道を練り歩くというパレードで、道路の半分を封鎖して大々的に行われます。また、伝統楽器を奏でながら神を迎え、もてなし、見送る儀式の祭祀も必見ですよ。この祭礼自体がユネスコ人類無形遺産として世界遺産に登録されているので、GWにソウルに行く方はぜひ足を運んでみてくださいね!

宗廟観光の注意事項

毎週土曜日以外はガイド付きの観覧のみとなります。言語別に時間が決まっていますので、事前にホームページなどでチェックしておきましょう。また、10人以上の団体で観覧する際は予約が必要です。観覧希望日の前日までにホームページ、または窓口にて申し込みましょう。

◎まとめ

ソウルには世界遺産が2ヶ所ありますが、そのうちの一つがこの宗廟です。ショッピングやグルメなど楽しみが盛りだくさんなソウルですが、たまには世界遺産巡りなんかもおすすめですよ。
日本語での観覧ガイドは朝一の9時からありますので、朝の散歩がてら訪れてみてはいかがでしょうか?
ソウル屈指の神聖な場所で、清々しい旅の始まりを迎えることができるはず!

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