壁画が圧巻！メキシコの世界遺産グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス

メキシコ第二の都市グアダラハラにある、世界遺産「グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス」は、ラテンアメリカの中で最古にして最大の複合病院です。ここは、孤児院や救貧院、病院などの機能を持っており、助けが必要な人の救済場所となっていました。

この世界遺産で特に注目すべきは、この病院内のチャペルにあるメキシコ絵画の巨匠ホセ・クレメンテ・オロスコによる天井画や壁画。彼の圧倒的な作風がこの病院をより意義深いものにしています。そんな世界遺産「グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス」をご紹介します。

グアダラハラのオスピシオ・カバーニャストは？

世界遺産「グアダラハラのオスピシオ・カバーニャスト」とは、グアダラハラに18世紀末に建てられた総合病院です。孤児や貧困者、老人や障害者など手助けを必要とする人々を受け入れた施設。当時としてはとても画期的な施設で、その後の病院や救済施設など福祉のあり方に影響を与えました。現在でもその価値が認められ、1997年に世界遺産に登録されています。

また、この世界遺産のチャペルにはメキシコ絵画の巨匠ホセ・クレメンテ・オロスコによる天井画や壁画があり、主にスペイン侵略を題材に描かれたもの。その圧倒的な存在感を示す絵画は必見です。現在は、病院ではなく文化施設となり、美術の展示会や市民講座などが開かれ、グアダラハラ市民の憩いの場となっています。

グアダラハラのオスピシオ・カバーニャスへのアクセス

成田からメキシコ・シティまでは、直行便で約12時間40分のフライトです。メキシコ・シティからは、国内線に乗り換え、グアダラハラまでは1時間15分ほどで到着。空港からオスピシオ・カバーニャスのあるグアダラハラ市内まではバスでおよそ40分。

またメキシコ・シティからバスで行くこともできます。空港からメキシコ・シティ市街地までは、メトロや路線バスがありますが、空港タクシーを使用しても30分ほど。治安の面からも空港タクシーが安全です。市内の北バスターミナルからグアダラハラ行きのバスが出ており、順調に行けば6時間半ほどで到着します。

オスピシオ・カバーニャスのおすすめポイント2

チャペル

世界遺産「グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス」の目玉といえば、メキシコ美術の巨匠ホセ・クレメンテ・オロスコによる天井画や壁画です。これは、先住民とスペイン人の文化の衝突やメキシコ革命時の悲劇的な光景を題材に描いた作品。スペインによるメキシコの征服や植民地時代、メキシコ革命など、アステカ時代からメキシコ独立までの時代の様子を表現しています。

画風と色彩から、そのつらい歴史が伝わってくる作品で、メキシコの歴史を物語る世界遺産。ここには、53もの絵画がありますので、時間をかけてじっくりとご覧になってくださいね。また巨匠ホセの壁画は、グアダラハラ市内にあるハリスコ州庁舎にもあります。こちらも素晴らしいので、この世界遺産と併せて見てみてくださいね。グアダラハラにきたら、壁画鑑賞は欠かせません。

病棟

壁画で有名なオスピシオ・カバーニャスですが、病院としての機能面にも是非注目してください。この世界遺産は、病人や老人、孤児、障害者など救済が必要な人々のための施設でした。そのため、入院者の生活を快適なものにするための様々な工夫が凝らされています。

入居者が建物内を行き来しやすいように、平屋の建物にしており、自然を楽しめるよう23もの中庭が作られました。部屋は全部で106部屋、廊下は72本なので、中庭が多いことがわかります。現在も文化の拠点として、グアダラハラ市民が利用していますよ。

またメキシコだけでなく、世界中から福祉のモデルとして高く評価されたことも、世界遺産になった要因です。グアダラハラを代表する観光地の一つとしても注目されているので見逃せません。

グアダラハラのオスピシオ・カバーニャスの注意事項

グアダラハラは、メキシコ・シティほど治安が悪くはありませんが、やはり注意が必要です。空港や長距離バス、メトロなどは、ひったくりやスリなどが発生しているので気を付けてください。公共交通機関の早朝や夜間には警備が手薄になるため、利用を控えた方がよいでしょう。街中でも、治安の悪いエリアと良いエリアがあるので、事前に確認してください。

◎まとめ

世界遺産「グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス」をご紹介しました。複合病院として、現在でも福祉のモデルとなっている施設には、素晴らしいメキシコ美術の巨匠の壁画がたくさんあります。メキシコの歴史と文化が感じられる世界遺産なので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

壁画が圧巻！メキシコの世界遺産グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス