名称:メキシコ国立自治大学(UNAM)の中央大学都市キャンパス
住所:Escolar Coyoacán, Coyacán, Distrito Federal, Mexico
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/1250/
メキシコ・シティに世界最大の壁画を持つ大学があります。それが今回紹介する世界遺産「メキシコ国立自治大学の中央大学都市キャンパス」。中南米最大規模の大学でもあって、建築にはなんと60人以上の建築家が関わりました。世界最大の壁画を持つ中央図書館をはじめ、たくさんの壁画があります。統一感が図られた見事な建築が世界遺産登録につながりました。それではこの世界遺産の魅力について紹介していきます。
目次
世界最大の壁画!メキシコ国立自治大学の中央大学都市キャンパス
メキシコ国立自治大学(UNAM)の中央大学都市キャンパスとは?
メキシコ・シティ南部にあるメキシコ国立自治大学(UNAM)の中央大学都市キャンパスは、1551年に建てられた最初の大学。2007年に世界文化遺産として登録されました。キャンパスは60人以上の建築家や技術者、芸術家により建てられ、現在の都市のような大規模な大学となっています。
世界遺産に登録されたキャンパス内には、中央図書館や大学本部塔の巨大な壁画はもちろん、1968年のメキシコオリンピックなどで使用されたオリンピックスタジアムや博物館、美術館などもあります。メキシコ・シティでは1920年代、革命の意義やメキシコ人のアイデンディティを伝えようと壁画運動が起こった際、町に壁画がたくさん描かれました。芸術性が高く、メキシコ近代建築のキャンパスに溶け込んだ魅力的な大学です。
メキシコ国立自治大学(UNAM)の中央大学都市キャンパスへのアクセス
成田からメキシコ・シティまでは直行便で12時間40分のフライトです。空港からメキシコ・シティ市街地まではメトロや路線バスを利用する手段もありますが、空港タクシーを利用すると約30分で行くことができます。治安の面からも空港タクシーが安全です。市内からメトロを利用する場合は、メトロ3番線の「Copilco(コピルコ)」駅で降りましょう。
メキシコ国立自治大学の中央大学都市キャンパスのおすすめポイント2
中央図書館
「メキシコ国立自治大学の中央大学都市キャンパス」で最もインパクトがある中央図書館の壁画は、この世界遺産の象徴です。壁画としては世界最大で、アステカ文明やスペイン侵略をモチーフにした絵、学章や天動説・地動説などが描かれています。この壁画はメキシコで有名な壁画家でもある建築家のフアン・オゴルマンによって作られた傑作です。
カラフルな色で描かれた壁画は圧倒的な存在感です。この広いキャンパス内でも目立っています。絵をよく見るとメキシコらしくドクロも描かれていますよ。図書館自体はシンプルなメキシコ建築の作りになっていることから、壁画を際立たせているでしょう。メキシコ・シティからは少し離れますが、美しく巨大なメキシコ芸術に触れられるこの世界遺産は見逃せません。
学長塔
学長塔には立体的で迫力のある壁画、「民衆から大学へ、大学から民衆へ」が描かれています。これはメキシコで有名な壁画家のダビド・アルファロ・シケイロスの作品です。独特の鮮やかな色彩は立体的な絵の迫力を増大させています。遠くから見てみると、絵が飛び出しているような感覚になるでしょう。
この壁画家はメキシコ壁画運動の三代巨匠の一人として有名な作家でもあります。また、メキシコ・シティのシケイロス文化ポリフォルムにある「人類の行進」という作品も圧巻です。この壁画に対して岡本太郎は、「激しくダイナミックに構成されたシケイロスの宇宙。うなりをあげているような凄まじさだ。」と評価していました。この世界遺産と併せて見たい作品となっています。
注意事項
メキシコ・シティはメキシコの中でも治安が悪い街と言われています。空港や長距離バス、メトロなどは、ひったくりやスリが発生しているため注意が必要です。公共交通機関の早朝や夜間には警備が手薄になるので利用しない方がいいでしょう。市内の流しのタクシーも、運転手による暴行事件が起こっているため利用しないことをおすすめします。
街中でも治安の悪いエリアと良いエリアがあるので、雰囲気を察知して怪しい場所へは立ち入らないようにしてください。そして、何より高価なものを身につけない、iPhoneなどの歩きスマホはしない、カバンはチャック付きのもので常に自分の前に持つことが重要です。大学キャンパス内は警備の団体がパトロールしていることから、安全に思えますが油断してはいけません。
◎まとめ
世界遺産「メキシコ国立自治大学(UNAM)の中央大学都市キャンパス」を紹介しました。わざわざメキシコ・シティに来て大学?と思いがちですが、あなどってはなりません。圧巻の規模を誇るメキシコ芸術の野外美術館と言っても過言ではないほど、通常の美術館では見られないような傑作がたくさんありますよ。機会があったらぜひ足を運んでみてください。