メキシコの世界遺産!ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群

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メキシコの世界遺産!ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群

スペイン語圏で、最もカトリックの人々が多い国と言われているメキシコ。人口の90%以上がカトリック信徒であるメキシコの歴史は、中世のスペインの入植時に遡ります。スペインは、当時存在していたアステカ帝国やマヤ系諸王国の侵略を行いました。その後、先住民をキリスト教徒に改宗するために建造された一部の修道院や教会が世界遺産となり、ポポカテペトル山周辺の麓にあります。

土着信仰を持ち、広い範囲で生活していた人々を短期間でキリスト教に改宗させるために作られたこれらの修道院や教会は、14箇所が世界遺産になりました。全て石で出来た質素で堅牢な造りの修道院は、先住民の人々を威圧しているような雰囲気。そんなスペイン統治時代の歴史が残る世界遺産、ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群をご紹介します。

目次

メキシコの世界遺産!ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群

ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群とは?

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メキシコの首都メキシコシティから南東に70km程の所に、日系人から「メキシコ富士」と呼ばれる標高5,426mもの高さを誇る活火山ポポカテペトル山があります。その山の麓の村には、スペインからの入植者達が建造した教会や修道院が多く点在。これらは、スペインがメキシコ先住民を侵略した際にキリスト教徒に改宗するために建てられた物で、14箇所の修道院群が1994年に世界遺産に登録されました。

スペインから訪れたフランシスコ会や、ドミニコ会、アウグスティヌス会など様々な各会派の修道士が訪れ、それぞれの宗派に基づき建てられます。16世紀には、このような教会が300箇所以上もあり、いかに修道士達が力を入れていたかわかります。これらの世界遺産の修道院に共通していることは、堅牢な造りで高くそびえ立つ塀、そして前庭があること。高い塀や堅牢な造りは、先住民の人々の攻撃に備えるためで、前庭は先住民が野外で行っていた宗教儀式の習慣を取り入れ、キリスト教を先住民に受け入れやすくしてもらうために造られています。

ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群へのアクセス

メキシコの首都メキシコシティからバスで、1時間半程のクエルナバカに行きます。その後ポポカテペトル山の周りにあるプエブラ、ウエホツィンゴなどを周って世界遺産を見学することができますよ。

またこの修道院群は、14箇所もあり、多くの修道院が離れた場所に位置しています。訪れにくい場所もありますので、レンタカーやツアーなどの利用をおすすめします。

ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群のおすすめポイント2

テポストラン修道院とクエルナバカ修道院

出典: stockcam

メキシコの中心地からもさほど遠くないモレロス州の街にあり、数ある修道院群の中で訪れやすいのがテポストラン修道院です。1559年から1580年にかけて建設されたテポストラン修道院は、聖母マリアに捧げたものでドミニコ会士達によって建設されました。扉の上には幼子を抱くマリアと聖ドミニコや聖カタリナなどの聖人の絵が描かれています。このドミニコ会のテポストラン修道院は、現在博物館となっており、中の美しい壁画をみることができますよ。

またクエルナバカ修道院は、モレロス州の州都にあります。クエルナバカ修道院の大聖堂が世界遺産になっており、1536年から1538年にフランシスコ会によって建築された壮大なバロック様式の建築物。中では美しい壁画が見られ、なかでも日本の豊臣秀吉のキリシタン弾圧を描いた壁画も見られます。

トラヤカパン修道院とウェホツィンゴ修道院

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クエルナバカの東の小さな村にあるトラヤカパン修道院は、16世紀にアウグスティン派の修道士によって建築されました。背後の古い建築物にくっつけたような正面の白く高いファサードが印象的。この修道院には興味深い博物館も併設されており、美しい宗教画とともに1982年発掘された、当時教会地下に埋葬された富豪の子供のミイラも展示されています。

またウェホツィンゴ修道院は、標高約2100mと修道院群の中でも高地にあります。フランシスコ会によって建築され、1570年頃に完成しました。別名サン・ミゲールとも呼ばれるこのウェホツィンゴ修道院は、一見お城のような外観ですが、中はシンプルで荘厳な雰囲気。入口の門には、フランシスコ会を象徴する従順・清貧・貞節を象徴する3つの結び目のあるロープがあります。

ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群を訪れる際の注意点

世界遺産の修道院14箇所は、それぞれ別の村に点在していますので、事前にスケジュールを組んで訪れることをおすすめします。博物館になっている所は、休刊日や閉館時間にご注意下さい。

また修道院の中には、標高2000m以上の場所に位置する所もあるので、気温の温度差が激しくなります。夏でも訪れる際には、上着を持って行くことをおすすめします。

◎まとめ

ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群はいかがでしたか。スペインの侵略により、メキシコは最もキリスト教徒の多い国の一つとなりました。改宗にあたっては修道士と先住民の確執も歴史の中では、多々あります。しかしなかにはメキシコの有名な祭日「死者の日」など、アステカ帝国の祝祭とキリスト教の聖人を祝う日が融合したものが残っています。メキシコの歴史について考えさせられる世界遺産にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

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