名称:城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔
住所:Baku, Azerbaijan
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/ja/list/958
多様な人種と文化が混在するアゼルバイジャン共和国。「風の街」と呼ばれるバクーの旧市街にある「城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔」は、アゼルバイジャン共和国で初めてユネスコに登録された世界遺産です。
古くからシルクロードの要衝として栄え19世紀後半には大規模な油田が見つかり、現在も石油や天然ガスで繁栄している街です。異国情緒漂うバクー旧市街には歴史的建造物が多く残り、見どころもたくさん。そんなアゼルバイジャン共和国の世界遺産「城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔」の魅力に迫ります!
目次
カスピ海の世界遺産!城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔
城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔とは
カスピ海と黒海に挟まれたアゼルバイジャン共和国。北はロシア、北西はグルジア、西はアルメニア、南はイランと国境を接し、さまざまな民族が入り交じり独自の文化と景観をもつ国です。アゼルバイジャン共和国の首都は、カスピ海沿岸にあるバクー。ペルシャ語で「風の街」という意味をもつバクーは、カスピ海特有の強い風が吹くことから名付けられました。世界遺産「城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔」は、このバクーの旧市街にあります。バクーの旧市街はアゼルバイジャン語で「内城」を意味する「イチェリ・シャハル」と呼ばれ、城壁に囲まれています。かつては二重の城壁囲まれていましたが、現在は内壁のみが残っています。
旧市街には歴史的建造物や入り組んだ狭い路地などの中世の街並が色濃く残され、どこか懐かしい雰囲気を漂わせています。2000年にバクー旧市街は、「城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔」としてユネスコの世界遺産に登録されました。
城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔へのアクセス
日本からアゼルバイジャンへは直行便がないため、乗り継ぎが必要です。ドーハ乗継ぎのカタール航空やモスクワ乗継ぎのアエロフロートロシア航空、またはその他の中東都市を乗り継いでヘイダル・アリエフ国際空港から入国してください。
空港からバクー市内へは、タクシーまたはエアポートバスがおすすめです。エアポートバスは24時間運行です。空港からバクー市内終点までは約30分ほどで到着です。
城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔のおすすめポイント①:シルヴァンシャー宮殿
バクー旧市街の見どころの1つ、シルヴァンシャー宮殿。13世紀から16世紀にかけてこの地を支配していたシルヴァンシャー王朝は15世紀に王国をバクーに遷都し、この地に新しく宮殿を建てました。それがアゼルバイジャン建築の傑作といわれるシルヴァンシャー宮殿です。宮殿内には王族の霊廟、ディワンハーネ(謁見の間)、ハーレム、ハマム(浴場)、モスクなどがあります。宮殿の一部が博物館になっており、一般公開されています。シルヴァンシャー宮殿は、2000年のバクー大地震により一時的に危機遺産となりましたが、その後大規模な復旧工事が行われました。
城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔のおすすめポイント②:乙女の塔
バクー旧市街にある乙女の塔は紀元前5世紀にゾロアスター教寺院として建てられたもので、12世紀に要塞の一部として建て直されました。高さ30mの見張りの塔は、バクー旧市街のシンボルになっており、地元では「グズガラスゥ」の名で親しまれています。「乙女の塔」の名前は、かつてこの地を治めていたモンゴル人の王が王女に結婚を強要し、それを望まない王女がこの塔からカスピ海に身を投げたという伝説に由来します。
今ではこの塔はカスピ海から少し離れていますが、伝説のとおりかつては海岸線がすぐ下まできていました。堅牢な造りの乙女の塔の内部には博物館があり、128段の螺旋階段を登り塔の上へ出るとそこからはカスピ海とバクー旧市街が一望できます。乙女の塔は2000年に城壁都市バクーとシルヴァンシャー宮殿とともに、ユネスコの世界遺産に登録されています。
◎まとめ
豊かな歴史と建造物が残る城壁都市バクーはゾロアスター教とキリスト教、イスラム教の文明が混在する魅力ある街です。壮麗なシルヴァンシャー宮殿、悲しい伝説の残る乙女の塔そして世界遺産に登録されている美しい旧市街の街並は、旅情を誘います。港湾都市として栄えたバクーには多くの史跡が残り、観光名所がたくさんあります。ぜひアゼルバイジャンのバクーを訪れてみてくださいね。