名称：ターヌムの岩絵群(Rock Carvings in Tanum)
住所：457 93 Tanum
公式・関連サイトURL：https://whc.unesco.org/en/list/557
「ターヌムの岩絵群」は、スウェーデン西部の町ターヌムスヘーデ周辺に残る世界遺産の岩石線画群です。1994年に世界文化遺産登録された「ターヌムの岩絵群」をご紹介したいと思います。
ターヌムの岩絵群が描かれた時代は、紀元前1800～前400年頃。当時は、青銅器文明が盛んで青銅器を使った道具が盛んに生活の中で使用されていました。100枚ほどのパネル画に岩石線画が3000ほど見られ、狩りをする人間たちの他にも犬、馬、鹿などの動物をはじめ船や武器などが描かれています。
目次
ターヌムの岩絵群【スウェーデン世界遺産】工事で偶然に発見された岩石線画
ターヌムの岩絵群とは？
ターヌムの岩絵群がある場所は現在の海岸よりも15mほど高かったので、岩絵も高い位置に描かれています。
岩絵のモチーフは多彩で非常にユニーク。先史時代のヨーロッパの人々の生活や信仰を知る上で大切な手掛かりとなっています。
前期は動物などが主に描かれており、かなり写実的なのが特徴。後期の作品の一部には抽象的なものも描かれはじめており、成長を感じられます。この頃になると舞・躍・跳などの動作が見られ、戦闘風景や耕作、祈願のように、生活の多岐に渡る部分がより正確な描写で描かれています。
ターヌムの岩絵群へのアクセス
日本からターヌムの岩絵群へ行くには、まず日本からヘルシンキで飛行機を乗り継いで、ヨーテボリ・ランドヴェッテル空港まで向かいます。
ヨーテボリからタヌムまで電車移動したら、駅から5kmほどでターヌムの岩絵群へ到着します。また、レンタカーならヨーテボリから車で1時間半ほどで行けるので便利ですよ。
ターヌムの岩絵群のおすすめポイント：何度も描かれた岩絵
ターヌムの岩絵群が描かれている岩は、何千年もの時を経て磨き抜かれた岩のキャンバスとなっており、1つの岩に何度も岩絵を描いているんです。先人が描いた絵に次の時代の新しい記録を書き足され、同じ岩の中に鹿やトナカイのような初期の作品があるかと思えば、後期の闘いの様子や祈る人々、中には妊婦さんなども描かれています。また、岩肌はとても滑らかにできており、自然の力を実感します。
ターヌムの岩絵群は他にある古代人たちの岩絵と比べて、極めて芸術性が高いと評価を受けているんです。タームヌの人々は勇敢で荒々しい性格を持つ反面、実は繊細で細やかな性格でした。その証拠に岩に絵を直に描かず、輪郭線が彫られて色が流し込まれているんです。しかも、太陽の光の強さや角度によって、微妙に表情も変わっているなど、技術力が高かったことに驚かされますね。
◎【世界遺産】ターヌムの岩絵群まとめ
ターヌムの岩絵群には、繊細な性格と技術力を誇っている岩絵がたくさんあります。性格で写実的に書かれた絵をみると、古代人の願いと生活風景が見えてくるようですね。
スウェーデン第2の都市ヨーテボリからも近いので、市内観光とあわせてプランを立ててみてはいかがですか？
