街全体が世界遺産?!タイムトラベルを楽しめる韓国の慶州歴史遺跡地区

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街全体が世界遺産?!タイムトラベルを楽しめる韓国の慶州歴史遺跡地区

韓国南部に位置する慶州(キョンジュ)は、かつて朝鮮半島を統一した強大な国家・新羅(シルラ)の首都でした。「韓国の奈良」と例えられるように、まさに韓国の歴史がぎゅっと凝縮された街なのです。
慶州には世界遺産を含め、非常に多くの歴史遺産が集まっています。
中でも「慶州歴史遺跡地区」は、慶州市内中心部のほとんどを占めているほど広範囲に渡る世界遺産です。
それでは、5つのエリアに分かれる慶州歴史遺跡地区についてご紹介していきましょう。

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目次

街全体が世界遺産?!タイムトラベルを楽しめる韓国の慶州歴史遺跡地区

慶州歴史遺跡地区とは?

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新羅王朝の面影を残す世界遺産の街・慶州(キョンジュ)は、別名「屋根のない博物館」と呼ばれています。2000年に「慶州歴史遺跡地区」として世界遺産に登録されました。仏教を国教とした新羅の遺跡らしく、寺院跡や仏像、仏教美術などといった発掘物が多いのが特徴です。遺跡の性格によって5つのエリアに分かれているので、一つずつ順番に巡ってみましょう。

新羅の仏教美術を語る上で外せないのが南山(ナムサン)地区。ここは山全体に石塔や石仏など37の仏教遺跡が点在しており、中でも断崖絶壁に彫られた巨大な「磨崖石仏(マエソクブル)」は必見です。
また、新羅初の女王である「善徳(ソンドク)女王」のお墓もこの南山地区にあります。

月城(ウォルソン)地区は慶州歴史地区のメインスポットであり、かつて王宮が置かれた場所です。
ここには東洋最古の天文台である「瞻星台(チョムソンデ)」や、新羅金氏王朝の始祖生誕の地とされる「鶏林(ケリム)」などがあります。

新羅唯一の美術品「天馬図(チョンマド)」は、大陵苑(テルンウォン)地区にある「天馬塚(チョンマチョン)」で発見されました。こちらは内部の見学が可能ですので、ぜひ時間をかけて見学してみてください。広大な敷地内には新羅の王や王妃の古墳23基が集まっており、全体が古墳公園となっています。

他にも新羅の防御を担っていた石垣の城跡がある山城(サンソン)地区や、約4万点もの遺物が発掘された大規模な皇龍寺(ファンリョンサ)地区など見どころ満載!
新羅王朝時代の歴史が息づく慶州歴史遺跡地区で、タイムトラベルを楽しんでみてはいかがでしょうか?

慶州歴史遺跡地区へのアクセス

慶州(キョンジュ)へは釜山(プサン)から向かうのがおすすめです。所要時間は高速バス利用で約1時間、KTX(韓国高速鉄道)ならわずか30分足らずで到着します。どちらも事前予約なしで乗車可能。
ただし、KTXの場合は新慶州(シンギョンジュ)駅利用となり、慶州中心部から少し離れているので注意しましょう。慶州駅を利用するには、東大邱(トンテグ)駅での乗り換えが必要となります。

慶州市内には地下鉄が通っていません。慶州歴史遺跡地区内での移動は、バスかタクシーのみとなります。世界遺産を巡るなら、多くのスポットをカバーしてくれる市内バス10番か11番が便利。ガイド付きのタクシーを時間制でチャーターするのも良いでしょう。自分のペースでのんびり観光しつつ、歴史地区以外の街並みも一緒に楽しみたい方には、レンタサイクルがおすすめです。

ちなみに、ソウルからも慶州へ行くことが可能ですが、高速バスで4時間弱、KTXを利用しても約2時間と釜山の倍以上の時間を要します。慶州で宿泊するプランの方は良いですが、日帰り観光はあまりおすすめできません。

慶州歴史遺跡地区おすすめポイント

◆雁鴨池

出典: Ivan Marc/Shutterstock

慶州歴史遺跡地区のメインとなる月城(ウォルソン)地区。特に夕暮れから夜にかけて美しくライトアップされる月城の中でも、最も人気の夜景スポットが雁鴨池(アナプチ)です。新羅時代に作られた人工池の雁鴨池は、元々は月池(ウォルチ)と呼ばれており、貴族たちはこの池に船を浮かべて遊んでいたのだとか。

池には、新羅王宮の別宮として使われていた東宮(トングン)の跡地「臨海殿址(イメジョンジ)」が復元されています。手入れの行き届いた美しい庭園は、建物と周辺の木々が池に映り込みなんとも幻想的。
特に秋の紅葉シーズンがおすすめです。雁鴨池から発掘された多くの出土品は、国立慶州博物館の月池館(ウォルチグァン)に展示されているのでそちらも要チェック!

◆瞻星台

出典: Kenneth Dedeu/Shutterstock

慶州歴史遺跡地区の名物である瞻星台(チョムソンデ)は、善徳女王の時代に作られた東洋最古の天文台です。人々ははしごで中央の窓から中に入り、そこからてっぺんに上がって天体観測をしていました。
当時は空を見て農業の時期を決めたり、政治に占星術が活用されていたのだとか。国を動かす中枢として使われていたと思うと、何とも神秘的な場所ですよね。

慶州歴史遺跡地区の見学は、この瞻星台からスタートするのが定番です。先程ご紹介した雁鴨池や王陵(ワンルン)が並ぶ大陵苑(テルンウォン)地区までも歩いてすぐなので、あわせて見学するのがおすすめ。
慶州の街中にある、瞻星台が描かれたマンホールや街灯などを探しながら観光するのも楽しいですよ。

◆国立慶州博物館

出典: blue horse/PIXTA(ピクスタ)

国立慶州博物館は世界遺産である慶州歴史遺跡地区を始め、慶州全域で発掘された出土品を所蔵する博物館です。韓国で2番目の規模を誇る国立慶州博物館には、3つの展示館のほか、約250点の遺物を展示する屋外展示があります。広大な敷地内に展示されている宝物たちは、野外内あわせるとなんと約2,500点以上!
さっと見学するだけでも2時間以上はかかるそうです。

慶州歴史遺跡地区を巡った後に博物館へ来ると、様々な発見がありとても楽しいですよ。
館内一番の見どころは、「天馬塚(チョンマチョン)」から出土した天馬塚金冠という美しい王冠。
他にも金製の装飾品や銅剣など、国宝級のお宝がこれでもかというほど惜しげもなく展示されています。

野外展示に行くと真っ先に目に入ってくるのが、国宝の「聖徳大王神鐘(ソンドクテワンシンジョン)」。こちらは韓国最大であり最古の鐘で、別名「エミレ鐘」と呼ばれています。何度か鋳造するもなかなか上手く響かないため、子供を人柱として作り直したという悲しい言い伝えがあるこの鐘。鐘を叩くと「エミレー(お母さん)」と子供が泣くように聞こえることから、「エミレ鐘」と呼ばれるようになったそうです。

慶州のみならず韓国を代表するお宝が眠る国立慶州博物館は、一度は訪れておきたい世界遺産です。
新羅時代の輝きを今も残す千年の都・慶州で、歴史を学んでみるのも良いかもしれませんね。

慶州歴史遺跡地区見学の際の注意事項

慶州歴史遺跡地区は屋外のスポットも多いですが、日が沈む頃になるとすっかり暗くなってしまうので観覧は夕方までに済ませましょう。月城地区は夜になるとライトアップが楽しめますが、少し外れたところへ行くと街灯も少なく真っ暗になります。また、22時まで開園している大陵苑地区の古墳公園も広い上に暗く人気が少ないので、女性の一人訪問は避けたほうが良いかもしれません。

慶州市内にはレンタサイクルがあり、慶州歴史遺跡地区への足として利用する方がたくさんいます。
特に夜道は暗く視界も狭まりますので、自転車利用者のみならず歩行者も接触事故などには充分に気を付けましょう。

◎まとめ

慶州には、かなりたくさんの見どころがあります。ソウルや釜山から日帰りで訪れることも可能ですが、せっかくなのでたっぷりと時間をかけて見学するのがおすすめです。
今回ご紹介した慶州歴史遺跡地区だけでなく、慶州にはほかにも「仏国寺(プルグッサ)と石窟庵(ソックラム)」や「良洞民俗村(ヤンドンミンソンマウル)」といった素晴らしい世界遺産がありますよ。
韓国の歴史を存分に味わえる慶州歴史遺跡地区へ、ぜひ足を運んでみてくださいね!

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