アクティビティとエンベラ族文化が魅力のダリエン国立公園！

パナマ南部のコロンビアとの国境近くに、世界遺産「ダリエン国立公園」があります。この地域は地形的にもバラエティに富んでいて、マングローブや湿原、砂丘や岩礁の海岸、熱帯雨林などが含まれています。そこに生息する動植物の豊富さと。混ざり合い具合が珍しいところも世界遺産として評価されました。今回はそんな唯一無二の性質を持つ世界遺産、ダリエン公園の魅力を伝えていきます。

ダリエン国立公園とは？

総面積575000ヘクタールという広大な敷地を持つダリエン国立公園は、珍しい地形と生態系が高く評価されている世界遺産です。湿地帯のマングローブや熱帯雨林、シダ植物の多い高度地帯の雲霧林などを含み、樹木の種類は300種を超えていると言われています。ラン科については1000種以上あるので、美しいランの花をたくさん見ることができるでしょう。

そして園内にはエンベラ族とクナ族の2つの先住民族が暮らし、彼らがもたらす文化・民俗・考古学的な側面も重要なポイントです。先住民族が昔から薬草として使われた多くの植物も生息しています。ダリエン国立公園は1980年にパナマの国立公園として指定され、1981年に世界遺産として登録されました。1983年には生物保護地域となって、中米で最も貴重な保護区と言われています。

ダリエン国立公園へのアクセス

パナマシティから国内線に乗り換えて、ダリエン国立公園に一番近い町エル・レアル（El Real）まで行きます。現地慣れしている人、もしくは地元文化に深く触れたい人はパナマシティからレンタカーでヤビサ（Yaviza）まで行き、そこからエル・レアルまでボートで行くことも可能です。

エル・レアルには「ANAM」というダリエン国立公園を管理するために設立された自然保護機関と観光客用のロッジがいくつかあります。世界遺産観光地とはいえ、未開部分の多いエリアでもあるので、パナマシティから出ているガイド付きツアーに参加するのが安全の面でも宿泊予約の面でも安心です。

世界遺産ダリエン国立公園のおすすめポイント2

エンベラ族文化の体験

ダリエン国立公園には先住民族の人々が8000人も暮らしています。エンベラ族の文化体験ツアーは、ダリエン国立公園で人気が高いアクティビティです。パナマシティからはたくさんツアーが出ていますが、園内のジャングルで暮らす人々の村に行くコースと、シティに近いエンベラ族の村に行くコースがあります。近隣の町エル・レアルから園内に入るガイドの申し込みをすることも可能です。

エンベラ族の人が運転する木の船に乗り、チャグレス川を渡って彼らの村へ向かいます。かつては園内に住んでいた彼らも、今はシティの近くで観光に力を入れていますよ。頭に冠を載せ、カラフルな衣装を着たエンベラ族の人たちが歌とダンスで楽しく迎えてくれるでしょう。木の樹液を使って描く芸術的なボディペインティングも有名です。記念にぜひ試してみてはいかがでしょうか？

ジャングル・アウトドアアクティビティ

ダリエン国立公園はユニークなアドベンチャーを楽しめる人気スポットです。先住民族との接触をはじめ、熱帯雨林のトレッキングやバードウォッチング、林に囲まれた湿地帯の沼をボートを漕いだりなどジャングル・アウトドアアクティビティが充実しています。珍しい動物に出会えることもできるので、思わず写真を一枚撮りたくなってしまうでしょう。

ダリエン国立公園は南アメリカと北アメリカの中間地点にあることから、両大陸の動物が生息しています。木から木へ素早く飛び回るタンマリや珍獣のキンカジュー、黄色と白に黒点模様のあるカエルやグリーンイグアナなども園内で確認されました。園内で見られる160種以上が希少な種かつ保護の対象になっています。

また、オマキザルは水辺にいるワニとの接触を避けるため、自分の尻尾を水辺に浸して木に登ってから水を飲むという独特な特徴を持っています。見つけた際にはぜひ注目してみてください。そして鳥類は1000種以上生息しています。ハチドリやオオハシ、コンゴウインコや、アオメウロコアリドリなどを見ることができるので、バードウオッチングを楽しみたい方にもおすすめです。

◎まとめ

パナマにはダリエン国立公園のすぐ近くに、コロンビアの世界遺産「ロス・カティオス国立公園」や世界的に有名なダイビングスポットの「コバイ島」もあります。併せて観光するのもおすすめです。外務省は2018年4月現在、この地域への渡航を検討するよう発信しています。治安の面でも不安定なジャングル地域です。訪れる際は現地を良く知り、信頼できるガイドと一緒に行動するようにしてください。

アクティビティとエンベラ族文化が魅力のダリエン国立公園！