名称:聖書ゆかりの遺丘群-メギド、ハツォル、ベエル・シェバ
住所:Isreal
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/1108/
キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の3つの宗教の聖地であり、中東に位置する国イスラエル。死海や嘆きの壁などの有名な観光スポットが充実していて、見どころがたくさんある国です。そんなイスラエルは四国ほどの小さい国でありながら、その歴史的な背景から重要な世界遺産がが9ヶ所もあるんですよ。今回は数あるイスラエルの世界遺産の一つ、「聖書ゆかりの遺丘群-メギド、ハツォル、ベエル・シェバ」について詳しくご紹介いたします。イスラエル旅行の計画を立てる際には、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
イスラエルの世界遺産!聖書ゆかりの遺丘群-メギド、ハツォル、ベエル・シェバ
聖書ゆかりの遺丘群-メギド、ハツォル、ベエル・シェバとは?
出典: Carole Raddato from FRANKFURT, Germany (CC BY-SA 2.0)
聖書ゆかりの遺丘群-メギド、ハツォル、ベエル・シェバは、2005年に登録されたイスラエルの世界遺産です。遺丘とは、同じ場所に繰り返し集落や都市が造られ、それらが積み重なってできる層状の遺跡。この世界遺産では聖書ゆかりの3つの遺丘が含まれています。さらにイスラエルにはこの世界遺産の他にも約200ほどの遺丘が残っていると言われています。
世界遺産に登録されている遺丘は「テル・メギド」、「テル・ハツォル」、「テル・ベエル・シェバ」の3つ。これら3つの遺丘は旧約聖書にも登場していて、新石器時代から鉄器時代にかけての都市や文化交流の様子を伝えています。合わせて96haにもなる聖書ゆかりの遺丘群-メギド、ハツォル、ベエル・シェバには、古代の水利施設や世界最古のキリスト教聖堂が見つかっているんですよ。
聖書ゆかりの遺丘群-メギド、ハツォル、ベエル・シェバへのアクセス
イスラエルの空港があるテルアビブからメギドへは、テルアビブ・セントラルバスステーションからメギドまでバスで1時間半から2時間。テルアビブからハツォルまでは電車で3時間弱です。ベエル・シェバまでは電車、バスともに1時間20分ほど。これら3つはすべて離れた場所にあるので、全て回りたい場合にはツアーやレンタカーをおすすめします。
聖書ゆかりの遺丘群おすすめポイント①メギド国立公園
出典: Israel_photo_gallery (CC BY-SA 2.0)
テル・メギドはイズレエルの谷に位置し、メギド古代遺跡国立公園に含まれています。旧約聖書に幾度も登場するテル・メギドは交通、軍事の要衝であり、古戦場でもありました。ヘブライ語で山(丘)は「ハル」と言い、この世界遺産はメギドの丘、「ハルマゲドン」の地とされています。
主な層が20層、全部で約30もの層の都市が積み重なっています。世界遺産の1つテル・メギドは古来から闘いが続き、破壊された町の上に新しい町を造っていきました。鉄器時代の水利施設や世界最古のキリスト教堂の跡、4000年前の門や要塞跡などが見られます。
聖書ゆかりの遺丘群おすすめポイント②テル・ベエル・シェバ国立公園
イスラエルのベエル・シェバ市街の郊外に位置しているテル・ベエル・シェバは「7つの井戸」、もしくは「誓いの井戸」を意味し、その名前は旧約聖書の創世記と関連があると考えられています。世界遺産の1つであるテル・ベエル・シェバの発掘調査は1960年代から1970年代に行われ、紀元前4千年の遺構や紀元前1千年の大都市の遺構が発見されています。さらにベエル・シェバは旧約聖書によく名前が出てきますが、約2000もの間の空白期間があり、紀元前12世紀頃からまた人が住み始めるという興味深い発見もありました。
世界遺産であるこの遺丘でも鉄器時代の水利施設の遺構が2箇所残っていて、水利施設の地下トンネルを見学することができます。他にも住居跡や倉庫跡、祭壇のレプリカなどを見られますよ。
◎まとめ
いかがでしたか?イスラエルの古い歴史が残る世界遺産、聖書ゆかりの遺丘群-メギド、ハツォル、ベエル・シェバをご紹介しました。ここでは紹介しなかったテル・ハツォルは旧約聖書のヨシュア記において、カナン人の王ヤビンが支配する都市として登場します。またテル・ハツォルでは中期青銅器時代、後期青銅器時代、鉄器時代とそれぞれで変化した遺構を確認することができ、世界遺産に登録されている3つの遺丘はどれも全て見どころ満載です!時間に余裕がある方はぜひ、3ヶ所全て回ることをおすすめします。