ニュージーランド - インバーカーギルについて

インバーカーギルはニュージーランドのなかでも最も南に位置する都市です。放牧のために広大な土地を目指して南下したスコットランド人たちが作った都市です。ニュージーランドの玄関口として栄え、人口50,700人ほど。クライストチャーチやダニーデンに続く、ニュージーランド南島における3番目の大都市です。
街中はスコットランド風の建築物が多く残されていて、碁盤の目状にきっちりと整備された街並が美しく魅力的です。また、馬車がUターンできるように整備された広い道路から街の個性が見えます。
自然が豊かで雨が少ない気候が特徴で、牧畜や酪農が発展しています。一方で、冬の気候は厳しいので観光をするなら温かい時期がおすすめです。
世界最南端の劇場やマクドナルド、スターバックスコーヒー、ケンタッキーフライトチキンといった“世界最南端の〇〇”が数多く存在し、観光客にも人気のスポットになっています。
物価が安く、住民の気質は穏やかなので、観光に適しています。また、日本食材を取りそろえたスーパーマーケットがあるため、里心がついても馴染みの食材を入手できるという安心感もあります。
都市から外れて家がまばらな郊外に出ると、水道が配備されていない地区があります。それぞれの家で雨水を溜める貯水タンクと、雨水を濾過して浄水するタンクの設備が見られるでしょう。
海底の泥の中に生息するブラフオイスターは美味で名高く世界一うまい牡蠣といわれています。肉厚で甘みがつよく濃厚で、インバーカーギルに行く機会があったら是非堪能したい味です。しかし4～9月のシーズンしか食べられないので、牡蠣を目的にして行く場合はスケジュールに注意しましょう。また、4月にはブラフオイスター解禁を祝う『オイスター祭り』が開催され大変な盛り上がりを見せるでしょう。
クライストチャーチからは飛行機で1時間20分ほど、バスで10時間ほど必要になります。空港は町から遠く3km離れた場所にあるため、アクセスが悪い傾向にあります。向かうときはあらかじめタクシーをチャーターしておくか、宿に送迎を依頼しておいたほうが良いでしょう。

世界最南端が魅力のインバーカーギルは歴史が深く、魅力的な観光スポットが数多くあります。なかでも観光客に人気の4スポット、『サウスランド博物館＆美術館』『インバーカーギル水道塔』『バジリカ聖マリア大聖堂』『世界最速のインディアン博物館』を紹介します。
・サウスランド博物館＆美術館
インバーカーギルで最も見るべき観光スポットが、世界でも他に類を見ないほどに歴史や自然史、現代アートまでを網羅しているというサウスランド博物館＆美術館です。恐竜のいた時代から姿を変えずに生存してきたトゥアトラの飼育が有名で、原始的な形をそのまま残した爬虫類を生で見られ、恐竜の特徴を肌で感じられるでしょう。長寿のトゥアトラになると110年以上生きているものもいます。また、他にもインディアンの歴史や捕鯨と航海の記録など、展示物は多岐に渡っています。
・インバーカーギル水道塔
煉瓦作りのインバーカーギル水道塔は、遠く離れていても目立つほど高い建造物です。広大な土地に水を届けるために作られたもので、歴史を感じさせる作りが観光客や地元民に愛されています。100年以上昔に30万個の煉瓦を積み上げて作られた重厚さが魅力。日曜と祝日には展望台が公開されていて、112段の階段を上って絶景を見られるチャンスがあります。
・バジリカ聖マリア大聖堂
インバーカーギル中心部に建設されたカトリック教会です。
重厚な作りのゴシック建築が厳かな雰囲気を醸し出し、人気の観光スポットになっています。手入れの行き届いたパイプオルガンはその音色を想像させ、ドーム型の天井にあるステンドクラスは繊細な作りが美しく魅力的です。
・世界最速のインディアン博物館
2007年以降、インバーカーギルで1、2を争う人気スポットになったのが世界最速のインディアン博物館です。映画『世界最速のインディアン』は夢を追い求めたニュージーランド人バート・マンローの実話をもとに作られた映画で、彼が達成した世界記録は未だ破られることなく維持されています。博物館はホームセンターの中にあり、店なのか博物館なのかわからないような個性的な作り。博物館オーナーの観光ガイドさながらの語りや無数のコレクションもあって、モータースポーツ好きにはたまらない聖地になっています。

インバーカーギルの観光スポットとして最も注目されている『サウスランド博物館＆美術館』では、その歴史の深さや太古の生物と触れ合えます。
また、世界一美味といわれる牡蠣を堪能できることも魅力的です。4～9月は気候が穏やかで牡蠣のシーズンでもあるため、思う存分観光を楽しめるでしょう。