フレスコ画の最高傑作!セルビアの世界遺産、ストゥデニツァ修道院をご紹介します

画像出典:Iuliia Kudrina

フレスコ画の最高傑作!セルビアの世界遺産、ストゥデニツァ修道院をご紹介します

ストゥデニツァ修道院は、セルビア正教会の修道院としては最大のもの。セルビア王国の建国者ステファン・ネマニャが12世紀に作った修道院で、セルビアの世界遺産に登録されています。

静かな山奥にある修道院ですが、ここにはセルビヤ王国の創始者ステファン・ネマニャが眠っていて、セルビアの人々にとっては大切な修道院なのです。そんなストゥデニツァ修道院の見所は素晴らしいフレスコ画。各聖堂に残っている絵画は、ビザンティン美術の到達点と言われる芸術品といわれているんです。そんな世界遺産ストゥデニツァ修道院の魅力をご紹介したいと思います。

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フレスコ画の最高傑作!セルビアの世界遺産、ストゥデニツァ修道院をご紹介します

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ストゥデニツァ修道院とは

ストゥデニツァ修道院はセルビア中央部のクラリェヴォの南西に位置するセルビア正教会の修道院。セルビア正教会の修道院としては最大級のもので、1986年にユネスコの世界遺産リストに登録されました。

世界遺産のストゥデニツァ修道院は、中世セルビア王国の建国者ステファン・ネマニャが1190年に作ったもの。ストゥデニツァの河畔に高い防壁に囲まれて建つ美しい修道院です。そしてここは初代司教でもあったステファン・ネマニャの遺体が葬られていて、セルビア人にとってはとても大切な修道院なのです。

この修道院は創建から今日まで、セルビア人の精神と芸術の中心としての役割を果たしてきました。特に13世紀から14世紀にかけて描かれた、ビザンティン美術の最高傑作とも言われるフレスコ画群は必見ですよ。

ストゥデニツァ修道院へのアクセス

世界遺産のストゥデニツァ修道院は首都ベオグラードから南に約220キロのところにあります。ベオグラードから最寄駅のウシェキエ駅までは列車で約4時間。ウスツェからストゥデニツァ修道院まではバスが出ています。本数が少ないので、帰りの時間をご確認ください。タクシーを利用することもできます。

ストゥデニツァ修道院のおすすめポイント① : 聖母教会

出典: boggy22 / istock

セルビアの世界遺産ストゥデニツァ修道院は重厚な石積の外壁に丸く囲まれていて、創建時には中に13の聖堂があったそうですが、現在は聖母教会、聖ニコラス教会、王立教会の3つの聖堂と食堂、塔が残っています。

その中で修道院の中心となるのが聖母教会(生神女聖堂)。同じくステファン・ネマニャによって建てられた、セルビアの世界遺産ソポチャニ修道院を一回り大きくしたような三層構成で、白い大理石でできた美しい教会です。

世界遺産の聖母教会の入口を入ると、エクソナルテクス(玄関間)の壁に聖母子の美しい彫刻装飾を見ることができます。そして聖堂には13世紀初頭から16世紀後半に描かれたフレスコ画。この中で、1209年に青い背景に描かれた「ハリストスの磔刑」は、セルビア美術の一つの極点ともいえる最高傑作なんです。そのほか、最後の審判を題材にしたものや修道女アナスタシアなど、聖書を題材にした絵画が描かれています。

ストゥデニツァ修道院のおすすめポイント② : 王立教会と聖ニコラス教会

出典: pavlemarjanovic / istock

世界遺産ストゥデニツァ修道院のもう一つの聖堂は、王立教会(王様の教会)です。王立教会には八角形のドームがあり、上空から見ると十字架型になっているんです。この教会は石と凝灰岩で作られていて、正面の装飾にも漆喰が塗られています。聖堂にはこの地方のビザンティン美術の到達点を示すと言われる、13世紀から14世紀にかけて描かれたフレスコ画がが飾られていて、こちらもぜひご鑑賞ください。

また聖ニコラス教会は一つの身廊を持つ小さな教会で、聖ニコラスの生涯を描いたフレスコ画が残されています。これらのフレスコ画は12世紀か13世紀初頭以降に作成されたと考えられてます。世界遺産ストゥデニツァ修道院には、そのほかにも聖堂があったのですが今は残っていません。

ストゥデニツァ修道院のおすすめポイント③ : クラリェヴォ

出典: master2 / istock

クラリェヴォは世界遺産のストゥデニツァ修道院の観光の拠点となる町。近くには1206年に創設されたジチャ修道院があり、ここは初代セルビア国王の戴冠式が行われた場所として知られています。また13世紀頃に造られた中世の城塞都市マグリッチなどの観光スポットがあります。どれもセルビアを代表する観光名所なので、併せて訪れてみてくださいね。

「クラリェヴォ」とは「王の町」という意味で、19世紀末にセルビア王国の初代国王ミラン1世の時代に名付けられたそうです。市街地には聖サヴァ広場、国立博物館、聖三位一体聖堂、19世紀の邸宅であるゴスポダル・ヴァシン・コナックなどがあります。

◎まとめ

世界遺産ストゥデニツァ修道院や同じくセルビアの世界遺産のソポチャニ修道院は、静かな山奥にあります。アクセスはたいへんですが、当時の最高傑作といわれたフレスコ画を鑑賞できるのは価値ある体験といえますね。また世界遺産ストゥデニツァ修道院周辺には遺跡がいくつかあるので、 クラリェヴォの町を拠点にこれらの遺跡を訪ねるのもおすすめですよ。

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