デンマークの起源！世界遺産「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」

1994年世界文化遺産に登録された「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」は、デンマークのユトランド半島中部のイェリングにあります。ふたつの大きな墳墓の塚のあいだに、デンマーク最古の歴史に残るふたつのルーン文字石碑があり、その側に白壁の可愛い小さな教会が残っています。
デンマークの起源が刻まれた世界遺産「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」は、デンマークの歴史を語るには外せない必見のスポットといえますね。

イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会とは？

長い歴史を持つデンマークという国。そのなかで最も始めの重要な記録が、イェリングにある「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」です。ここにはデンマーク国の起源の標が置かれ、現在まで続くデンマーク王国が始まった場所。ヴァイキングで知られる北欧異教社会から、キリスト教中心の欧州文明への社会転換が起こった発端の場所なんですよ。石に刻まれているゲルマン人が用いた古代の文字であるルーン文字は素朴で力強く、ほかに刻まれている北欧らしい曲線を用いたレリーフは美しいので、ぜひ実際に見てほしい世界遺産です。

イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会へのアクセス

デンマークの首都コペンハーゲンから世界文化遺産の「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」のあるユラン半島のイェリングへの行き方です。

列車を利用する場合はデンマーク国鉄のインターシティを乗り継いで約3時間半ほどでJelling駅に行くか、直通のインターシティなら乗り換えなしで2時間半ほどでJelling駅まで行く事ができます。Jelling駅からは徒歩4分ほどで現地到着です。

車を利用する場合、高速道路E20を利用しておよそ3時間ほどでJellingの標識に従い現地へ到着。途中に有料橋を通りますので、料金所を通過します。

イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会おすすめポイント

ゴルム王とチューラ王妃、ハーラル王のルーン文字碑

世界遺産「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」の第1番目のおすすめポイントは、古代ゲルマン語であるルーン文字が刻まれた大きなふたつの石碑「ゴルム王とチューラ王妃、ハーラル王のルーン文字碑」です。

石碑にはデンマーク最初の国王であるゴルム王とチューラ王妃についてと、その息子ハーラル王によるデンマーク・ノルウェー征服やデンマークのキリスト教への改宗について刻まれています。10世紀頃のものとされ、記念碑として当時一番高地であったこの地に建てられました。この石碑がデンマークのキリスト教改宗の証明書とされている、記念すべき遺産です。

現在はこのルーン文字石碑を雨風から守るためショーケースに入れられ、夕方になると照明が照らされるようになっています。

イェリング教会

世界遺産「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」の中の第2番めのおすすめは「イェリング教会」です。現在の石造りの教会は4代目の建物。1978年に北側墳丘に埋葬されているはずのデンマーク最初の国王老ゴルム王が、なぜかこの教会の下から発見されるという不思議な事件がありました。2000年までに教会は大幅な改修が行われ、現デンマーク女王マルガレーテ2世とロイヤル一家が見守る中、老ゴルム王の再葬が行われました。

デンマーク最初の国王の眠るこの世界遺産「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」への訪問は貴重な体験となることでしょう。

キングイェリング・エクスペリエンスセンター

世界遺産「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」の第3番目のおすすめポイントは、イェリング教会近くにあるデンマーク国立博物館のひとつである「イェリング・エクスペリエンスセンター」です。

館内の展示には最新デジタル技術が使われ、ヴァイキング王国時代の様子を再現！訪問客はヴァーチャルなヴァイキング体験ができますよ。

また屋上テラスからは、世界遺産「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」を一望の素晴らしい景色が見渡せます。そして屋上テラスの展示会場からは、デジタル望遠鏡を通してまるで1000年前の世界にタイムトリップしたかような体験が味わえるという注目のスポットですよ。

◎まとめ

デンマークの歴史を語る上で外すことのできない世界遺産「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」をご紹介しました。遥かヴァイキングの時代から始まる、デンマークの起源が刻まれた場所は、どこか神聖なムードが漂っています。史跡だけでなく「イェリング・エクスペリエンスセンター」のような楽しみながら歴史を学べる場所もあるので、大人から子供までおすすめできる世界遺産ですよ。歴史好きならぜひ訪れてみてくださいね。

デンマークの起源！世界遺産「イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会」