名称:バル・デ・ボイのカタルーニャ風ロマネスク様式教会群
スペイン北東部に位置するカタルーニャ地方のバル・デ・ボイ。フランスとの国境にあるピレネー山脈のボイ渓谷には、「バル・デ・ボイのカタルーニャ風ロマネスク様式教会群」という世界遺産があります。12世紀に、このエリアを席巻したロマネスク様式の教会群が各村に、今でもたくさん残されており、2000年に世界遺産に登録されました。
ロマネスクの歴史を語る上でも重要な教会群は、見どころ満載。今回は世界遺産「バル・デ・ボイのカタルーニャ風ロマネスク様式教会群」をご紹介します。
目次
【世界遺産】バル・デ・ボイの教会群とは?|9つの教会が登録!?
バル・デ・ボイのカタルーニャ風ロマネスク様式教会群とは?
出典: Sigfrid Campama Puig/shutterstock
バル・デ・ボイのカタルーニャ風ロマネスク様式教会群とは、11~12世紀建立のロマネスク様式の教会群。そのうちの9つの教会が2000年に世界遺産に登録されています。
ボイ渓谷は、11〜14世紀にかけて、銀の生産によって繁栄した地域。そこで得た巨額の富を教会の建造へと費やしました。それらの教会は、当時の最先端建築様式、ロンバルディアから持ち込まれたロマネスク式を取り入れ、造られています。
完成した当時から今に至るまで、宗教上の礼拝などに使用されています。
バル・デ・ボイのカタルーニャ風ロマネスク様式教会群へのアクセス
バルセロナの北バスターミナルからALSA社の「Pont de Suert行き」のバスに乗ると、約4時間で到着します。
そこからはインフォメーションセンターで、タクシーを呼んでください。また、レンタカーを利用するのもおすすめです。
バル・デ・ボイのカタルーニャ風ロマネスク様式教会群のおすすめポイント2
サン・クレメンテ教会
9つの教会の一つ「サン・クレメンテ教会」は、雄大な山々の前に建ちます。素朴な外観は、大自然に溶け合い素晴らしい景観です。
主祭壇に描かれた『全能者キリスト』の壁画は、ロマネスク様式の壁画を代表するフレスコ画。1920年に保存のために壁画は外され、現在の壁画は複製で、本物はバルセロナのカタルーニャ美術館に保管してあります。
内部自体は窓が少なく、暗い空間になっているので、神秘的な雰囲気。名画と言われる壁画がある貴重な教会なので、ぜひチェックしてくださいね。
サン・ジョアン教会
出典: Carlos Casado/shutterstock
サン・ジョアン教会は、急な斜面に建てられており、昔はサン・クレメンテ教会のように、6層の塔で出来ていました。教会の横には大きな岩があり、その岩の頂上まで登ってみると、教会の鐘楼の頂上と同じ高さで街を眺めることができます。
また、夜にはライトアップされるので幻想的。昼も夜も楽しめるのでおすすめです。11月頃から春ごろまでは積雪のため、ツアーは開催されないので、ご注意ください。
◎まとめ
世界遺産、バル・デ・ボイ渓谷のカタルーニャ風ロマネスク様式教会群をご紹介しました。世界遺産が各村に存在し、密集しているというエリアは貴重です。9つの教会それぞれに異なった魅力があるので必見。スペインへ訪れたら、ぜひこちらへ足を運んでみてはいかがでしょうか。