名称:ぺトラ遺跡
住所:Petra - Wadi Musa, Jordan
公式・関連サイトURL:http://jp.visitjordan.com/Wheretogo/Petra.aspx
ヨルダン王国が誇るぺトラ遺跡は、1985年に世界遺産に登録されました。これは2000年以上前にこの地に定住したナバテア人は、周囲を岩山と断崖に囲まれた自然の要塞の地に多くの建造物を造り一大都市を作り上げました。断崖絶壁の中の一本道・シークを通った物しか到達できない幻の都市です。さあ、多くの謎が残るぺトラ遺跡の探検に出かけて見ましょう!
目次
バラ色の古代都市!ヨルダン世界遺産ぺトラ遺跡を探検しよう。
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ぺトラ遺跡とは?
ローマがヨーロッパに大帝国を打ち立てるまでは、オリエント地域はメソポタミア・ギリシャ・エジプト・インダスの古代文明を結ぶ要衝として繁栄していました。それぞれの文明は砂漠の道によって繋がっていて、砂漠の民・遊牧民たちがその交易を担っていたのです。ぺトラに定住したナバテア人も遊牧民の一つだったとされています。もともとは、この地に住んでいたエドム人と共に作ったナバテア王国。シークと呼ばれる渓谷の一本道を通り抜けた先には、かつて三万人もの人が暮らしていたのです!
ローマ帝国の植民地になり交易の中心がシリアのパルミラに移った頃には、ナバテアも弱体化していきました。さらに4世紀に起こった二度の大地震で壊滅し、砂に埋もれてしまったぺトラ。以後、歴史には現れず、1812年にスイス人の冒険家により発見されたのです。実はぺトラ遺跡はいまだ発掘中で全体の85%が未発掘というから驚きですね。
そんなぺトラに新たなニュースが!2016年6月に衛星画像とドローンによって、他の古代都市では類を見ない56m×49mにもなる大規模な儀式基壇が発見されたのです!いつか一般公開されるのが楽しみですね。
ぺトラ遺跡へのアクセス
日本からヨルダンへの直行便はないのでドーハ・ドバイ・アブダビ・イスタンブールなど中東の都市を経由しましょう。
ペトラの拠点はワディ・ムーサで、アンマンからバスかセルビスと呼ばれる乗り合いタクシーで約3時間。自力移動が心配な方はアンマンからのオプショナルツアーを申し込むといいですよ。
ぺトラ遺跡おすすめポイント①シーク
いよいよぺトラ遺跡の内部へ出発です!入り口からしばらく歩くと目の前に現れるのは、断崖絶壁の渓谷に出来た道・シークです。ぺトラ遺跡のハイライトと言われるエル・ハズネまでの約1.5キロは、このシークの中を散歩する事になります。両側の絶壁は高い所で100m以上もあり、岩のピンクに白いラインが何層にもなっている、そんな不思議な地層をはっきりと見る事ができますよ。
このシークは大切な水路でもありました。ワディムーサにあったモーセの泉から素焼きの水道管を通してシークの入り口にあるダムに水が送られ、シークの両側に付けられた導水路によってぺトラとダムを結んでいました。こんな高度な技術があったとは驚きですよね。シークを歩きながら導水路の跡を探してみて下さいね。シークの最後は段々と狭くなり薄暗くなりますが、突然光が射してその隙間からエルハズネの姿が見えたら、ついにシークの終点です。
ぺトラ遺跡おすすめポイント②エル・ハズネ
エル・ハズネとは宝物殿という意味があります。シークを抜けて目の前にこの巨大な遺跡が現れた時には驚きのあまりに無言になっていしまうかも知れません!高さ40m、幅が25mの岩に掘られた「何か」。実はこの建物は宝物殿と呼ばれていますが、発見された時には中に何も残っていなかったので、神殿だったのか王の墓だったのか真相は分かっていないのです。
装飾を見ると、エジプトの遺跡によく登場するイシス神や、ギリシャやアッシリアの神々が描かれていて、様々な地域の影響を受けた遺跡だと言う事は分かります。遺跡の調査から紀元前30年頃に作られたと言われていますが謎に包まれた建物である事に違いはありません。エルハズネからしばらく歩くと、ローマ時代の遺跡群・円形劇場・神殿・宮殿・凱旋門・公衆浴場・墳墓群などが見えてきます。しばらくローマ時代の遺跡を堪能したら、さあ次はいよいよエドディルです。
ぺトラ遺跡おすすめポイント③エドディル
ローマ時代の街並みを抜けると、山道が現れます。ここから周辺の遺跡に続く山道は沢山あり、モーセの兄と言われるウルンのお墓があるジャバル・バルンまでは徒歩5時間!ウム・アル・ビヤラまでは徒歩3時間!というトレッキング並みのコースもあります。ぺトラ遺跡でエルハズネに次ぐ第二のハイライトと言われるエドディルまでは徒歩1時間!そう聞くと歩くしかないですよね、頑張りましょう。
山道を歩いて最後の階段900段を登り切った所に現れるのが、エドディルです。エルハズネと似た形をしていますが、一回り大きいサイズで、エルハズネと同様に用途は不明ですが神殿だったという説が有力です。ぺトラがローマ帝国に併合された時にキリスト教の修道士がここに住んでいた事から、エドディル修道院とも呼ばれていますよ。ここまで頑張って登った人だけが見る事の出来る絶景をたっぷりと楽しみましょう。
◎まとめ
ぺトラ遺跡周辺は一日の気温差が激しい事で知られています。冬は0度になる事もあれば、夏場の日中は50度まであがる事も!真夏を避けた観光が無難です。また、春先でも暑い日があるので、ぺトラ観光は午前中の涼しい時間がベストですよ。
ぺトラ遺跡のライトアップや、ぺトラ遺跡から見る満点の星空を見たい、という方にはぺトラ・バイ・ナイトがお勧めです。曜日が決められていて、別料金なので事前に確認してから出かけて下さいね。忘れて行けないのは映画「インディージョーンズ最後の聖戦」を鑑賞してから観光に行く事。ロケ地になった場所も出てくるのでとてもワクワクしますよ。