世界初の国立公園＆世界遺産！アメリカ「イエローストーン国立公園」

1872年に世界で初めて国立公園と指定されたイエローストーン国立公園は、ロッキー山脈の標高約2000m～2400mに位置し、総面積は四国の半分ほどにあたる約9000平方キロメートルにも及びます。

虹色に輝く温泉や豪快な間欠泉、滝、湖、出会える野生動物など、イエローストーン国立公園は毎年世界から多くの観光客が訪れる人気の世界遺産。今回はそんなアメリカの世界遺産イエローストーン国立公園の見どころについてご紹介します。

イエローストーン国立公園とは？

イエローストーン国立公園はアメリカ合衆国のワイオミング州、モンタナ州、アイダホ州の3州に渡っていますが、その約96％はワイオミング州に属しています。

北米大陸最大規模の火山地帯であるイエローストーンは、地表から数km下にマグマ溜りがあるため地熱活動がとても活発です。公園内にはなんと地球上の約半分の温泉や、約2/3の間欠泉があるというのですから驚きを隠せません。カラフルな温泉やマッドポット（泥だまり）、間欠泉、ボイリング・リバー、滝、渓谷など地球の息吹や神秘、大自然の絶景を数多く見たり体験したりできることから、観光客が世界中から訪れる人気の高い国立公園です。

イエローストーンの歴史をさかのぼると、1800年代未開拓であったイエローストーン地区の広大な大地へ探検隊を送ったのは当時の大統領トーマス・ジェファーソン。1806年に探検隊の一人であるジョン・コルターがイエローストーンを発見したと言われています。

素晴らしいイエローストーンの大自然を保護するためにはこの土地を国有化する必要があるということから、1872年に当時の大統領であったユリシス・グラントがイエローストーン公園法に署名をし、世界で初めての国立公園「イエローストーン国立公園」が誕生。その後、1978年には世界遺産に登録されました。世界で最初に登録された12の世界遺産のうちの1つが、イエローストーン国立公園です。

イエローストーン国立公園へのアクセス

日本から世界遺産イエローストーン国立公園へアクセスする場合、イエローストーン空港が西ゲートに大変近くて便利。一般的にはジャクソンホール空港を利用することが多く、イエローストーン・リージョナル空港も利用できます。しかしいずれも日本から直行便は運航していないので、アメリカの主要都市での乗り継ぎが必要になります。

イエローストーン国立公園まで車で行く場合、イエローストーン空港から西口（ウエスト・エントランス）まで車で約10分、ジャクソンホール空港から南口（サウス・エントランス）まで約90分、イエローストーン・リージョナル空港から東口（イースト・エントランス）まで約80分が目安です。

しかし、どの航空券も人気があり、予約しづらい上、運賃も高いのがネック。スケジュールに余裕があるなら、ソルトレークシティからレンタカーで行くのもおすすめです。約500kmと距離はありますが、高速道路を利用すると6時間ほどで行くことができます。

イエローストーン国立公園おすすめポイント①：グランド・プリズマティック・スプリング

「グランド・プリズマティック・スプリング」は、世界遺産イエローストーン国立公園の中で、最も象徴的で有名なスポットです。ワイオミング州ミッドウェイ間欠泉地域に位置するアメリカ最大級の熱水泉で、直径は約113m。ニュージーランド、ドミニカ国に次いで世界第3位の大きさを誇る熱水泉は1839年に発見されたと言われています。

この信じられないほど鮮やかなレインボーカラーは、ミネラルの豊富な水の周りにできるバクテリアの繁殖によるもので、その時々によって表情を変えます。様々な色彩に変化するこの神秘的な温泉は世界遺産イエローストーン国立公園に訪れたら絶対に外せません！

イエローストーン国立公園おすすめポイント②：オールド・フェイスフル・ガイザー

上部間欠泉集中地域（アッパー・ガイザー・ベイスン）で見逃せないのが「オールド・フェイスフル・ガイザー」という間欠泉です。こちらのスポットも世界遺産イエローストーン国立公園でもっとも人気の高い観光スポットのひとつ。

このオールド・フェイスフル・ガイザーの名前にあるフェイスフルとは「Faithful ＝忠実」という意味で、この間欠泉が長きにわたり一定間隔で忠実に熱水を噴出していたことが名前の由来になっています。

1959年の地震以前は忠実に一定間隔で噴出していましたが、現在は40分～120分に1回程度の間隔。1度におよそ4万リットルの熱水を約30m～60mまで噴き上げています。世界遺産イエローストーン国立公園で、その大迫力の自然の神秘を自分の目で確かめてみてください。

北に向けて約2km歩いたトレイルの終点には、「モーニング・グローリー・プール」と呼ばれる熱水泉があります。

イエローストーン国立公園おすすめポイント③：野生動物

世界遺産イエローストーン国立公園には多くの野生動物たちが暮らしており、観光中に野生動物をよく目にします。野生動物観察を目的に、世界遺産イエローストーン国立公園へ訪れる観光客も少なくありません。

バッファロー（アメリカバイソン）、ムース（ヘラジカ）などは必ずと言って良いほどよく見ることができますし、グリズリー（ハイイログマ）やエルク（アメリカアカシカ）に出会えるチャンスも高確率です。時期によっては、生まれたての愛くるしい赤ちゃん動物に出会えるかも。

野生のバッファロー、エルク、グリズリーベアなどの親子が目の前を悠々と歩く姿が見ることができるのが、世界遺産イエローストーン国立公園の魅力！日本の動物園では絶対に味わうことができない自然に生きる本物の野生の生き物たちに出会った時の感動は計り知れません。

イエローストーン国立公園での注意事項

野生動物観察は世界遺産イエローストーン国立公園の大きな楽しみ方のひとつではありますが、写真を撮るのに夢中になって近づきすぎたりすることのないように注意しましょう。

また、野生動物にエサをやることは一切禁止されています。我々は彼らの暮らす世界へ訪問している立場であることを意識して、ルールを守って観光するようにしてくださいね。

◎まとめ

世界で初めて指定された国立公園・世界遺産の「イエローストーン国立公園」の見どころと魅力についてご紹介しました。地球の神秘的な現象や光景の数々、ただ広がる大自然に悠々と暮らす野生動物に出会えるイエローストーン国立公園では、感動とともに心が洗われるようなそんな不思議なパワーをもらえるはずです。ぜひ、アメリカの世界遺産イエローストーン国立公園へ訪れてみてくださいね。