ベンツとポルシェ、そして宮殿の美しいシュトゥットガルトの観光20選!

ベンツとポルシェ、そして宮殿の美しいシュトゥットガルトの観光20選!

ドイツ南西部に位置するシュトゥットガルトは、メルセデス・ベンツやポルシェ、ボッシュなどの大企業が本社をおく工業都市として有名!技術の街シュトゥットガルトとして、その名は日本でもよく知られています。シュトゥットガルト中央駅から市内中心部までの徒歩圏内にも、旧宮殿や新宮殿、クリスマスマーケット会場などの観光スポットが集まっています。歩行者天国のケーニヒ通りや、広大な宮殿広場など憩いの場が多いのも特徴です。またシュトゥットガルトは、大都会でありながら丘陵地帯にはブドウ畑が広がり、ワインの生産もさかん。今回は、そんなシュトゥットガルトのおすすめ観光スポット20選をご紹介します。

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ベンツとポルシェ、そして宮殿の美しいシュトゥットガルトの観光20選!

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1. メルセデス・ベンツ博物館

出典: Sönke Biehl

工業都市シュトゥットガルトで外せない観光スポットのひとつが、メルセデス・ベンツ博物館です。シュトゥットガルトのダイムラー・ベンツ社で世界初のモーター付自動車が生み出されてから117年。その歴史のすべてがわかる博物館です。

9フロア約1万6500平方メートルの館内には、古今東西のベンツ車両が約150台、そのほかにも1500点以上の資料などが展示されています。自動車ファンなら一日中、そうでない人も楽しめること間違いなしの、シュトゥットガルトの定番観光スポットです。

順路は、最上階から「レジェンドエリア」と「コレクションエリア」の2つのエリアを交互に行き来します。オランダの建築家ベン・ファン・ベルケルとカロリン・ボス設計のらせん状の建物のスロープを、上から下に降りながらの見学コースです。

展示は照明などに十分な配慮がされ、クルマがより美しく見える工夫が随所に見られます。日本語オーディオガイドが自動的にコーナー説明を始めてくれるので、詳細までしっかりと知ることができますよ。地階ではミニカーから書籍、ステーショナリーから日用雑貨に至るまで、ベンツマーク入りのおみやげが販売されています。シュトゥットガルト観光の思い出に選んでみるのもいいですね。

2. ポルシェ博物館

ベンツと並ぶシュトゥットガルトの自動車ブランドどいえばポルシェ!シュトゥットガルトを訪れたら、ぜひポルシェ博物館も合わせて観光したいですね。

ポルシェの歴史は、遡ること1931年、フェルディナンド・ポルシェ博士が設立した小さな設計事務所に始まります。その後、世界的な自動車メーカーになり、自動車史に残るスポーツカーを数多く生み出しました。

シュトゥットガルトの郊外に2009年にオープンしたポルシェ博物館では、まず長いエスカレーターに乗り、やはり最上階からの見学となります。館内で最も古い自動車やガソリンエンジンなどからスタートし、年代順に80台ものコレクションが見学可能です。

ポルシェ博物館の展示は、「ポルシェの理念」「製品の歴史」「テーマ展示エリア」の大きく3つのコンセプトから構成されています。ベンツ博物館同様、日本語のテープガイドを借りることもできますよ。

3. 旧宮殿・州立歴史博物館

出典: claudiodivizia / PIXTA(ピクスタ)

ドイツ・シュトゥットガルトの市内中心部に建つ、とんがり屋根が印象的な旧宮殿(アルテス・シュロス)。13世紀に水濠に囲まれた城塞として造られ、16世紀にルネッサンス様式の宮殿として生まれ変わりました。

円筒形の城塔やツタのからまる石壁が、なんともドイツらしい外観。石畳の中庭の周囲は、アーチをもつ3層の回廊になっていて美しいですよ!

内部は州立歴史博物館となっていて、3万年にわたるシュバーヴェン地方のさまざまな資料が展示されています。先史時代の発掘品から古代ケルトやゲルマンの装飾品、中世の宗教遺物、ヴェルテンブルク侯爵家の宝物や美術品などなど…気になるものがいっぱい!とくに時計のコレクションは見逃せませんよ。

シュトゥットガルトの中心部にありながら、中世ドイツの古城の雰囲気を残す旧宮殿。中庭ではコンサートも開かれているので、ぜひ観光に立ち寄ってみてください。

4. 新宮殿・宮殿広場

シュトゥットガルトは、19世紀初めから第一次世界大戦までヴュルテンベルク王国の都でした。旧宮殿から大通りを挟んだ新宮殿は、そのヴュルテンベルク王の居所となったところです。

建設に際しては、パリの建築家ピエール・ゲビエールがヴェルサイユ宮殿にみられる都市計画を持ち込み、内装も手がけました。その後も火災や財政的反対などで工事はたびたび中断。宮殿の増改築はヴュルテンベルク王国の終焉まで続けられました。

現在の姿は、第二次世界大戦で破壊された後に復元されたもの。今日では州議会が使用しているため、内部は公開されていません。ですが新宮殿の広大な宮殿広場は、市民や観光客の大切な憩いの場となっています。

5. テレビ塔

シュトゥットガルト市街南の丘の上に立つ、高さ217mのテレビ塔。エレベーターで上まで登れば、シュトゥットガルトの街やヴュルテンベルクの風景を一望することができますよ。

建設された当時はパリのエッフェル塔のように鉄塔が主流だったため、鉄筋コンクリート製のテレビ塔は、パイオニアとしての役割を果たしました。内部の一般公開は2013年に防火上の理由から一時中止となりましたが、1年間の検討を経て改装が決定。60周年の節目となる2016年に、公開再開となりました。

開業当初から世界最速といわれた高速エレベーターに乗って、わずか36秒で高さ150mの展望台に到達します。2階建ての展望台の1階はカフェレストランになっていて、最高のロケーションで眺めを楽しめるシュトゥットガルトの絶景スポットです。

6. ケーニヒ通り

ケーニヒ通りは、シュトゥットガルトの駅前から宮殿広場や新宮殿、旧宮殿周辺までのメインストリートです。歩行者天国になっていて、観光客はもちろんシュトゥットガルトの地元の人たちでもいつも賑わっています。

クリスマスマーケットの時期にはスケートリンクができ、通りに面したシラープラッツがメイン会場となります。ドイツ最大ともいわれるシュトゥットガルトのクリスマスマーケットには、たくさんの観光客が集まりますよ!

あたたかい時期には通りにたくさんのカフェやレストランのテラス席が出て、観光の合間の休憩にもピッタリ。ケーニヒ通りにはいろんなパフォーマーもいるので、楽しみながら買い物や食事などが楽しめます。

7. シュトゥットガルト州立美術館

シュトゥットガルト州立美術館は、19世紀後半に建てられた旧館(Alte Galerie)と、新館(Neue Galerie)からなる充実の観光スポット。新館は、イギリスを代表する建築家ジェームズ・スターリングによって1984年に建てられた、ポスト・モダン建築の傑作でもあります。

1843に建てられた旧館では、中近世の絵画や、王立芸術学校の教材として集められたデッサンなどを見ることができます。新館にはドイツ最大級のピカソコレクションがあるほか、イタリア・ルネッサンスやフランドル派、印象派、象徴主義、ドイツ表現主義、そして現代美術に至るまで、幅広いジャンルを扱っています。

8. シュトゥットガルト市立美術館

出典: de.wikipedia.org

シュトゥットガルト市立美術館は、新宮殿広場に面して建てられた、全面ガラス張りのユニークな建物が目印。2005年に開館した、19世紀以降の近現代美術がメインのミュージアムです。

この建物は、シュトゥットガルトの人たちから「ガラスキューブ」と呼ばれていて、屋上は穴場の眺望スポット!館内の展示ももちろん充実していて、なかでも新即物主義といわれる20世紀ドイツの画家オットー・ディックスのコレクションは必見ですよ!

9. ヴァイセンホーフ・ジードルング

出典: de.wikipedia.org

ヴァイセンホーフ・ジードルングは、ドイツ工作連盟博覧会の住宅展のために、1927年にシュトゥットガルト郊外に建てられた33棟のモデル住居群です。ドイツを中心とする17人のモダニズム建築家が参加し、なかにはル・コルビジェやブルーノ・タウトといった世界的に有名な人物の作品もありました。

戦争により半数ほどは失われてしまいましたが、現存するコルビジェの建物は世界遺産「ル・コルビュジエの建築作品」にもなっているんですよ!その二世帯住宅は博物館として公開されていて、当時の計画に関する資料などの展示もあります。

地下鉄のU5線に乗り、キレスベルク駅で降りると、そこから歩いて5分ほどです。バスに乗って「クンストアカデミー」で降りれば、より近くなります。

10. ゾリテューデ宮殿

出典: commons.wikimedia.org

ゾリテューデ宮殿は、シュトゥットガルト市街の西の丘陵地にある、後期バロック様式の白亜の宮殿です。18世紀のヴュルテンベルク公カール・オイゲンの、夏の離宮および狩猟用の別館として建造されました。

北東へ13kmほど離れたルートヴィヒスブルク宮殿と対を成していて、当時2つの宮殿はまっすぐな1本の並木道で結ばれていました。

館内では豪華な調度品を展示していて、ヴュルテンベルク公国の繁栄ぶりを伺うことができます。また観光名所としてだけでなく、美術や音楽、舞台、映像などさまざまな分野の芸術家たちの創作と発表の場にもなっています。

11. ルートヴィヒスブルク宮殿

シュトゥットガルトの北方に位置するルートヴィヒスブルク市。この街には、市名のもととなった観光名所ルートヴィヒスブルク宮殿があります。かつては前出のゾリテューデ宮殿と13kmもの長い並木道で結ばれていました。

ヴェルサイユ宮殿をお手本に、18世紀初頭に狩猟用の離宮を改築された宮殿で、絵画のように美しい庭園が目を引きます。ゾリテューデ宮殿を造営したヴュルテンベルク公カール・オイゲンの祖父にあたるエーベルハルト・ルートヴィヒの代に拡張が始まり、30年後にはドイツ最大にしてヨーロッパ最大規模のバロック宮殿となりました。

カール・オイゲン公の若い頃に、内部をバロック様式からロココ調に改装。さらに初代ヴュルテンベルク王フリードリッヒ1世によって、部屋のいくつかが直線的な擬古主義様式やフランス・アンピール様式に改められました。

美しい4つの翼棟を備えた宮殿とその庭園は、じっくりと散策したくなるほど見ごたえがありますよ!当時2300人もの使用人が着用していたというコスチュームや、王族も味わったワインを楽しめるガイドツアーもおすすめです。

12. リンデン博物館

出典: de.wikipedia.org

シュトゥットガルト大学に隣接するリンデン博物館は、ドイツ国内でも規模の大きい州立の民族博物館です。展示はアメリカや南洋、アフリカ、イスラム、東南アジアなど、ヨーロッパ以外の世界中のセクションに分かれています。チベットの祭壇室や日本の茶室、オリエンタルなバザールなど、実に多種多様な民族の文化が紹介されています。

特別展示も充実していて、経済的・社会的・宗教的要素がその地域においてどのように特徴づけられているかが丁寧に解説されています。日本文化の紹介も、ドイツ人には大いに人気がありますよ。!ドイツで日本がどのように見られているかを学ぶ…という貴重な観光ができる施設です。

13. ワイン醸造博物館

出典: commons.wikimedia.org

ドイツの南部に位置するシュトゥットガルトは、街中までワイン畑が広がるワインの街としても有名!シュトゥットガルト近隣で作られるヴュルテンベルクワインは、白ワインが9割ほどを占めるドイツの中では珍しく、赤ワインの種類が豊富なのが特徴です。

そんなシュトゥットガルト特産のワインについて学べるのが、ここワイン醸造博物館。1979年にオープンし、2012年にリニューアルオープンしました。シュトゥットガルトの街を一望できる高台にあり、人気の観光名所となっています。

この博物館では、2000年にわたるワイン造りの歴史や新旧の製法などが紹介されています。100年以上前に作られた装飾付きのワイン樽やローマ時代の容器、ワインの守護聖人である聖ウルバヌスを彫った16世紀の人形などなど、館内は見ごたえ満点!新しくオープンしたワインショップではドイツ16地域のワインが購入できるほか、2階のワインバーで味を楽しむこともできます。

14. オイゲン広場

シュトゥットガルトは起伏の多い街。そんなシュトゥットガルトの観光の中心、宮殿広場から徒歩10分の場所にあるのがオイゲン広場です。ブドウ畑も見える坂を行き、階段を上がった先にあります。

シュトゥットガルトの街を一望できる観光スポットで、中央にあるガラテアの噴水が、たどり着いた人々に爽やかな憩いをもたらします。ガラテアの像の足元からは階段状に水が流れ、さらに清涼とした気分を味わえるでしょう。

15. ヨハネス教会

出典: bbsferrari / PIXTA(ピクスタ)

ヨハネス教会は、シュトゥットガルト旧市街の南西にあるフォイアー湖に三方を囲まれた、風光明媚な観光スポットです。1876年にネオゴシック様式で建てられた教会で、火という意味のフォイアー湖も、1701年に防火用の貯水池として作られた人工池です。

水と木立に囲まれたヨハネス教会は今なお美しく、多くの観光客を惹きつけます。周囲には都会とは思えないほど落ち着いた空気が流れていて、心からリラックスできるでしょう。日が沈むとライトアップされ、いっそう幻想的な風景となります。

付近にはカフェやレストランもあるので、湖と教会の景色を眺めながら、ゆったりと食事や休憩を楽しんでみてください。

16. グラープカペレ

シュトゥットガルト市街からネッカー川を挟んだ、対岸の美しいブドウ畑の丘の上に立つ礼拝堂です。かつて2代ヴュルテンベルク王ヴィルヘルム1世が、若くして亡くなった妻カタリーナのために建てたもの。愛のためにつくられたロマンティックなスポットとして、観光客に人気です。

もともとはヴュルテンベルク大公の住まいがあったところで、カタリーナが最も愛した場所だったとか。そのため、ヴィルヘルム1世はネッカー川を望むこの丘の上に、彼女のための礼拝堂を建立したのです。

グラープとはお墓、そしてカペレとは礼拝堂の意。カタリーナとヴィルヘルム1世、そして娘のマリー・フリーデリケ・シャルロッテの霊廟があります。ヴュルテンベルク王の家族愛がしのばれる、シュトゥットガルトの穴場観光名所です。

17. シュティフト教会

シュトゥットガルト最古といわれるシュティフト教会は、クリスマスマーケットで有名なシラー広場に隣接しています。石造の重厚な外観に比べて、内部はモダンな雰囲気。シュトゥットガルトで最も古い教会であるにもかかわらず、どこか近代的なチャペルにいるような錯覚に陥ります。

第二次世界大戦後に修復されたというステンドグラスも観光の見どころ!夜にはライトアップされ、クリスマスマーケットの頃には賑やかなマーケットと相まってとても華やかですよ。

18. 豚の博物館

出典: de.wikipedia.org

豚の博物館は、シュトゥットガルト市街を走るトラム(中心部では地下鉄)で、中央駅から10分ほどの場所にあります。ミュージアムというよりは豚グッズのコレクションを展示しているファンショップのような観光施設。かわいい豚のぬいぐるみや置物、ポスターなどが、とにかくたくさん集まった空間です。

ドイツといえばソーセージ(ドイツ語ではヴルスト)!豚に関することわざも多くあるほど、豚が生活の一部になっている国です。豚の博物館では、そんなドイツの人々の豚への愛着がひしひしと伝わってきます。

また博物館の1階は、館長が本業を営むレストランとなっています。ドイツならではの本格豚料理が、とにかくおいしく食べられると評判!シュトゥットガルトの観光&お食事スポットとしておすすめですよ。

19. エスリンゲン

エスリンゲンは、シュトゥットガルトからネッカー川を少し遡った隣町。シュトゥットガルト中央駅からはSバーン(近郊列車)でおよそ15分で着きます。

ここは、中世のような街並みとネッカー川の水路が美しく、ドイツの小ベネツィアと呼ばれるほど!なかには13世紀に建てられた木組みの家もあり、旧市街を歩いているだけで楽しくなりますよ。駅から旧市街に向かう途中には旧市街の入り口のシェルツ門があり、門塔の上には綱渡りをする人の像が伸びていて必見です。

旧市街背後の丘にはエスリンゲンの古城があり、ここからはネッカー川沿いの街並みを一望することができます。城山の周囲はブドウ畑になっているので、街に戻ったら美味しいヴュルテンベルクワインを味わうのもお忘れなく。

20. マウルブロン修道院

出典: ジョン / PIXTA(ピクスタ)

最後にシュトゥットガルトからは鉄道で50分と少し離れていますが、世界遺産の人気観光スポットをご紹介しましょう。1147年にシトー派の施設として建てられたマウルブロン修道院は、1993年に「マウルブロン修道院の建造物群」として世界文化遺産に登録されました。まるで小さな村のように城壁と濠で囲まれた敷地には、礼拝堂や修道士たちの寄宿舎、塔、神学校のほか、薬局やレストラン、博物館なども立ち並んでいます。

▶ ヘルマン・ヘッセの小説のモデル!世界遺産マウルブロン修道院の建造物群

マウルブロン修道院は、日本でおなじみのヘルマン・ヘッセの小説『車輪の下』の舞台としても有名です。ヘッセは修道院付属の神学校で学びましたが、わずか半年余りで退学しました。マウルブロン修道院や当時の生活にちなんだ記述は、『車輪の下』をはじめ多くの詩や随筆に綴られています。

◎まとめ

ドイツ有数の都市シュトゥットガルトの、おすすめ観光スポット20選をピックアップして解説しました。ベンツやポルシェの本社のある街して、日本人の間でもよく知られているシュトゥットガルト。ですが技術の街としてだけでなく、ブドウ畑の広がる丘陵地帯やドイツ最大のクリスマスマーケットなど、多くの魅力を有する観光の街でもあるのです。ドイツ南西部を訪れる際は、ぜひシュトゥットガルトもじっくり観光してみてください。

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