名称:ワッデン海(Wadden Sea)
住所:オランダ、ドイツ、デンマーク
公式・関連サイトURL:https://whc.unesco.org/en/list/1314/
北海沿岸部に広がる世界遺産「ワッデン海」は、オランダ・ドイツ・デンマークの3国に広がる大規模な湿地帯。アザラシなど水辺の動物や魚類、渡り鳥など多種多様な生き物が生息している自然遺産です。
水と砂で織り成す自然の潮間帯が神秘的で、見渡す限り水平線が広がる絶景も楽しめる広大な世界遺産。ワッデン海の魅力とおすすめポイントをご紹介します。
目次
【世界遺産】ワッデン海|ドイツ・オランダ・デンマークに広がる大湿地帯!
ワッデン海とは?
ワッデン海は、オランダのデン・ヘルデルからデンマークのスカリンゲンまで全長約500km、総面積11000平方キロメートルを誇る地球上最大規模の干潟です。2009年に、3か国をまたぐ世界自然遺産として登録されました。
6時間ごとに潮の満ち引きを繰り返し、訪れるタイミングによって海になったり陸地になったりします。潮の満ち引きで絶えず栄養分が生み出される海には、無数の微生物をはじめ、魚介類や鳥類、昆虫、哺乳類など、3200種類もの生物が生息。1997年に「三国間ワッデン計画」が採択され、この豊かな環境をオランダ、ドイツ、デンマークの3か国で保護し、現在に至るまで維持し続けています。
また、ワッデン海は世界遺産に登録されただけでなく、1987年にはラムサール条約にも登録されています。
ワッデン海へのアクセス
代表的な観光スポットへのアクセス例をご案内します。
ドイツのビューズムは、ハンブルグから電車で1時間のハイデに向かい、北鉄道に乗り換えます。そこから約30分で到着。
アーメラント島へは、オランダの首都アムステルダムからアウデスヒルト港まで、車で約2時間。船に乗って40~50分程で到着します。
ノイヴェルク島へは、エルベ川河口のクックスハーフェン(Cuxhaven)という港から出ている船に乗ります。クックスハーフェンへは、ハンブルク中央駅から急行列車(RE)で1時間45分ほどです。
▶ オランダ行きの飛行機・航空券を検索する
▶ ドイツ行きの飛行機・航空券を検索する
▶ デンマーク行きの飛行機・航空券を検索する
ワッデン海のおすすめポイント①:世界最大の干潟でウォーキング
ワッデン海は干潮と満潮の周期がおよそ6時間毎に繰り返されるため、干潮時には干潟の奥深くまで自分の足で歩いて行くことができます。
湿ったビーチを歩いていくと、四方八方見渡す限り干潟が広がり、どっちを向いても水平線!世界最大の干潟ならではのとても不思議な景色に包まれます。絶景を楽しみながら適度な運動になりますが、泥や海水が深いところもあるので、汚れていい靴や動きやすい服装で行きましょう。
遠くまで行っている人たちを写真で撮ったり、眺めているだけでも十分に楽しめますよ。また、徐々に満潮になってくる情景も神秘的でおすすめです。
ワッデン海のおすすめポイント②:たくさんの生物に癒される!
ワッデン海の干潟に生息する生物は、1立方cmあたりおよそ1万以上とも言われています。浅瀬に打ち寄せる波をすくうと、小さなエビやクラゲを確認することができます。なかでも観光客に人気なのがアザラシの群れ。アザラシウォッチングのフェリーもいろいろ出ているほどです。
アザラシがいるエリアは自然保護区になっていて、のびのびと過ごしている姿に多くの人が癒されています。干潟で暮らしているアザラシは世界的に珍しく、干潮時にはまるで砂の島に住んでいるかのようです。干潟なので船が近付ける距離には限界があるため、アザラシウォッチングの際は双眼鏡を持って行くのがおすすめ。アザラシたちの愛らしい表情を間近で見ることができます。
そして運が良ければ、クルージングの途中でイルカや渡り鳥の群れに遭遇することも。ワッデン海と渡り鳥が織り成す自然の大パノラマに、感動すること間違いなしですよ。
動物だけではなく浅瀬の湿地帯には植物に昆虫、魚類もたくさん生息しています。保護すべき貴重な湿地として1987年にはラムサール条約登録湿地となりました。そしてデンマーク・ドイツ・オランダの3国が協力し合って世界最大級の湿地帯・ワッデン海を保護してきた努力が実り、世界遺産の登録が実現したのです。ワッデン海に生息するたくさんの生き物たちをじっくり観察してくださいね。
◎世界遺産「ワッデン海」まとめ
自然が創り出した神秘的な世界遺産ワッデン海のおすすめポイントをご紹介しました。多種多様な生物たちが生息する大自然の湿地帯では、普段はあまり接することのない多くの生物たちを身近に感じることができます。
360度どこを見渡しても続く水平線の景色と、干潮時の遠浅の海は、ここでしか楽しめない貴重な景観で、まさにフォトジェニック。景色を眺めたり、アクティブビティを楽しんだり、いろいろな生物と触れあったりと、一日中飽きることなく過ごすことができます。
潮の満ち引きで風景が変わり、何度でも行きたくなってしまう世界遺産。ワッデン海に訪れて、地球の自然環境に思いを馳せる旅はいかがでしょうか。