名称:モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場
住所: Piazza Grande, 41121, Modena, Italy
公式・関連サイトURL: http://visitaly.jp/unesco/modena-cattedrale-torre-civica-e-piazza-grande
イタリア北部、エミリア・ロマーニャ州にあるモデナは、州都であるボローニャからほど近くにある町。モデナは、イタリア料理の味つけに欠かせないバルサミコ酢の産地として知られています。
また3大テノールの一人、故ルチアーノ・パヴァロッティや自動車メーカー、フェラーリの創始者の故郷であることでも有名。そして世界遺産の町としても世界中の観光客から注目を集めています。
世界遺産、「モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場」はイタリア・ロマネスク様式の傑作と言われる大聖堂をはじめ見どころ満載。今回はモデナの誇るこの世界遺産の魅力をたっぷりご紹介します。
目次
【世界遺産】モデナの大聖堂とは?|トッレ・チヴィカ及びグランデ広場もご紹介
「モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場」とは?
モデナの誇る世界遺産「モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場」は、1997年にユネスコの世界遺産に登録されました。この中には、イタリア・ロマネスク様式の傑作として知られる大聖堂、その鐘楼であるトッレ・チヴィカ、モデナ旧市街の中心グランデ広場が含まれています。
大聖堂は1099年、当時の著名な建築家、ランフランコにより建築が始められました。12世紀初頭には、彫刻家ヴィリジェルモらによる素晴らしい装飾が施され、現在もその類まれな美しさと独創性を誇る大聖堂はロマネスク様式の傑作として多くの人々を魅了しています。
大聖堂の鐘楼であるトッレ・チヴィカは、高さ約86mもあり、ランフランコ設計の白い大理石の美しい塔。「小さな花」を意味するギルランディーナという愛称でモデナ市民に愛されています。
またグランデ広場は、大聖堂の前の広場として12世紀につくられました。荘厳な大聖堂とトッレ・チヴィカにみられる中世のキリスト教信仰と市場、祭典の場といった役割で市民生活を結びつける美しいグランデ広場。ここからモデナの誇る世界遺産をゆっくり眺めてみてください。
モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場へのアクセス
イタリア北部の世界遺産の町、モデナへは電車でのアクセスが便利です。エミリア・ロマーニャ州の州都で空港のあるボローニャからは電車で約30分。ただし日本からボローニャ空港へは乗り継ぎが必要です。
またミラノやフィレンツェからも電車で1時間半から2時間でアクセスできるので、日帰り観光も可能となっています。
世界遺産「モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場」へはモデナ駅から徒歩で15分から20分、駅からバスを利用すれば10分程度で到着します。
モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場のおすすめポイント3
モデナ大聖堂の外壁装飾
世界遺産「モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場」の代表格、モデナ大聖堂。3大テノールの一人、ルチアーノ・パヴァロッティの葬儀が執り行われたことでも有名です。
この大聖堂は、ランフランコの建築とヴィリジェルモによる彫刻装飾の見事な融合により作り出されたロマネスク様式の最高傑作の一つ。特に彫刻装飾の美しさは必見です。
正面扉やファサードの彫刻の見事さはまさに圧巻!12世紀から残るアダムとイブ、ノアの箱舟など創世記のレリーフの数々は見ごたえがあります。また、別の扉の上にはモデナの守護聖人である聖ジミニャーノの生涯を描いたレリーフや、暦をテーマとしたレリーフなどロマネスク彫刻の数々が目を楽しませてくれます。
是非色々な角度からモデナ大聖堂を見て、彫刻と建築が調和した世界遺産建築の美しさを堪能してくださいね。
モデナ大聖堂内部
大聖堂内部には、身廊の中央に1322年につくられた説教壇があります。聖堂の地下には、モデナの守護聖人、聖ジミニャーノの遺骨が納められた納骨堂があり、そこにある彫刻家グイド・マッツォーニによるキリスト降誕の像も大きな見どころのひとつ。このほかにも荘厳なアルターピースなど15世紀、16世紀の貴重な作品が多く残されていて、内部の装飾も見ごたえあります。
バラ窓から差し込む幻想的な光や、落ち着いた聖堂内の装飾の美しさなど荘厳な雰囲気の中、静かなひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。
トッレ・チヴィカ
出典: Daniel Prudek/shutterstock
モデナ大聖堂の鐘楼トッレ・チヴィカは、世界遺産「モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場」の一角として、またモデナの町のシンボルとして知られる塔です。
小さな花「ギルランディーナ」の愛称でモデナ市民に愛されるこの塔は、1179年に完成しました。当初は5階建てのロマネスク様式の塔でしたが、後にゴシック様式の上部と尖塔が付け加えられ、約86mの高さになっています。塔の先端には愛称のギルランディーナの由来となったかわいらしい花冠で飾られた風向計。塔の内部にも見事な装飾がほどこされていて一見の価値ありです。
12世紀から残るモデナのシンボルであり世界遺産の一つであるトッレ・チヴィカ。塔に上ってモデナの美しい街並みを眺めてみてはいかがでしょうか。
◎まとめ
世界遺産「モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場」のご紹介しました。中世の雰囲気を色濃く残すモデナの旧市街や、グランデ広場、そこに建つ大聖堂とトッレ・チヴィカはまさにモデナ市民の誇り。
モデナだからこそ味わえる静かで穏やかな雰囲気も、この世界遺産の魅力です。是非足を運んでイタリアのロマネスク建築の至宝を目に焼き付けてくださいね。