名称:カゼルタの18世紀の王宮と公園、ヴァンヴィテッリの水道橋とサン・レウチョの邸宅群
住所:イタリア、カンパニア州、カゼルタ
公式・関連サイトURL:http://visitaly.jp/unesco/reggia-di-caserta-il-parco-lacquedotto-vanvitelli-e-il-complesso-di-san-leucio
イタリアの南西部カンパニア州カゼルタにある「カゼルタ宮殿」は、ヴァンヴィテッリの水道橋、サン・レウチョの邸宅群と併せて1997年に世界遺産として登録された18世紀ヨーロッパ最大の宮殿です。
世界遺産カゼルタの宮殿の建設は、ナポリ王カルロ7世によって始められました。建築を指揮したのは、彼の元で働いていた建築家ルイージ・ヴァンヴィテッリです。
宮殿はヴェルサイユ宮殿に影響を受けた見事なバロック様式で、その美しさから映画『スターウォーズ』にも登場。アミダラ女王の宮殿として使われました。本記事ではそんな世界遺産カゼルタ宮殿の魅力をご紹介しますので、ぜひ旅の参考にしてくださいね。
目次
【世界遺産】カゼルタの18世紀の王宮と公園とは?|華麗なるイタリアを体感
カゼルタの18世紀の王宮と公園とは?
出典: Francesca Sciarra/shutterstock
カゼルタ宮殿とヴァンヴィテッリの水道橋、サン・レウチョ邸宅群は、一つのグループとして世界遺産に登録されていますが同じ場所にはありません。世界遺産ヴァンヴィテッリの水道橋はカゼルタから10km以上離れたところにあります。宮殿の庭園を飾る噴水やプールに流れている大量の水を運ぶのに重要な役目を果たしており、長さが約400mもある3階建の大きな建造物です。
同じく世界遺産サン・レウチョ邸は、カゼルタ市の北西にあります。王立の織物工場として運営していた当時は、製糸・織物業の最先端を行っていました。現在は学校になっていますが、当時使われていた織物機や浴槽が置いてあり、綺麗なフレスコ画で飾られた部屋などを観光ガイドの案内で見ることができます。
この中でもやはりメインはカゼルタ宮殿。巨大で豪華な宮殿と広大な庭は、とても1日では周り切れないほど。見学したいところをチェックして、ぜひ参考にしてください。
カゼルタの18世紀の王宮と公園へのアクセス
カゼルタへはナポリから列車で行くのが便利です。ナポリ中央駅からカゼルタ行きの電車に乗り、カゼルタ駅まではおよそ40分。駅を出てすぐ左の方に行くと宮殿が見えます。ただし時間帯によって本数が変わるため要注意です。
バスで行く場合は、ナポリ中央駅のすぐ前にあるバス停「ガリバルディ」から乗車してください。世界遺産カゼルタへ宮殿に行くまでにアマルフィ海岸の景色が楽しめますよ。
カゼルタの18世紀の王宮と公園のおすすめポイント
カゼルタ宮殿
世界遺産カゼルタ宮殿には、なんと1200もの部屋があり、館内には劇場や礼拝堂、そして博物館まであります。建築指揮官であったルイージ・ヴァンヴィテッリは舞台アートに携わっていたため、宮殿内の装飾に舞台芸術のノウハウが活かされていますよ。
宮殿内には、マーブル模様が美しい大理石がふんだんに使われ、壁や柱、階段はまさに芸術。広い廊下に高い天井、そして所々に見られる人や動物の大理石の彫刻からは、宮殿にかけた労力や規模の壮大さが窺えます。天井のフレスコ画だけでも美術館のようで色彩豊か。美しいベネチアングラスのシャンデリアや、ドアの縁や柱、浴室の壁やベッドなどに使われたゴールドは、宮殿をいっそう豪華で華やかに見せています。
またこの世界遺産カゼルタ宮殿には、キリストの生誕を表したプレゼーピオと呼ばれるジオラマの世界最大規模版が展示されているので、ぜひ見てみてくださいね。
美しい庭園
世界遺産カゼルタ宮殿の庭園は、東京ドーム約25個分という広大な面積を誇り、宮殿からまっすぐ伸びるの約3kmの道は圧巻。観光客は、歩くよりも自転車をレンタルするか馬車に乗るのが一般的です。全長約475m、幅約30mの池や、高さは約80mもの人口の滝があり、スケールには驚かされます。これだけの水を40km近く離れた土地から引いた努力と技術はすごいですね。
また多くの観光客が魅了されるのが、庭園内の噴水と、そこにある沢山のギリシャ神話の彫刻群。ヴィーナスとアドニスの恋物語の一面を描いた噴水や、女神ディアナの水浴びをアクタイオンに覗かれた場面の彫刻、オクタイオンが鹿に変えられて犬に囲まれているシーンなどが見られます。一場面が何体もの美しい人物や動物の彫刻で構成されており、見ごたえが十分。ぜひ全体を見て周ってくださいね。
◎まとめ
庭園には、マルゲリータの泉と呼ばれる噴水の周りを花が囲む美しい泉や、アイオロスの滝と呼ばれる、何体もの彫刻が飾られた橋の上から水が落ちる滝もあります。ガイドツアー付のイギリス庭園見学や、宮殿内歌劇美術館の見学もできますが、宮殿や庭園も含めてチケットは別売り。園内は広いので、見たい所をチェックしてから行ってみてくださいね。