【世界遺産】アンドリアのデル・モンテ城とは?|多くの謎を秘めたスポット

【世界遺産】アンドリアのデル・モンテ城とは?|多くの謎を秘めたスポット

世界遺産デル・モンテ城があるイタリア・アンドリアは、広々とした平地の風景が素敵なところです。イタリア料理には欠かせないオリーブの生産も盛んで、オリーブ畑が広がります。

そんなアンドリアののんびりとした農村風景の中に、ぽつんと立つ世界遺産デル・モンテ城。多くの神秘と謎に満ちたこのお城の魅力をご紹介しましょう。ぜひアンドリアへの旅の参考にしてくださいね。

目次

【世界遺産】アンドリアのデル・モンテ城とは?|多くの謎を秘めたスポット

デル・モンテ城とは?

出典: lev1977 / istock

イタリアのアンドリアにある世界遺産デル・モンテ城。このお城は13世紀に神聖ローマ帝国皇帝フェデリコ2世が建設したといわれています。世界遺産デル・モンテ城を理解するために、まずフェデリコ2世についてご紹介します。

フェデリコ2世は幼くして両親を亡くし、家臣たちによってキリスト教とイスラム教が融合する文化のシチリアで育てられました。非常に博学で数か国語を使いこなし天文学や数学、自然科学に精通しており、名門ナポリ大学の創設者としても知られています。解剖学や心理学、衛生学にも興味があったといわれてます。先進的な考え方から「早く生まれすぎた皇帝」とも呼ばれ、レオナルド・ダ・ヴィンチのようだとも評されている人物です。

そんな時代を先取りしたフェデリコ2世が建てた世界遺産デル・モンテ城、建設された理由や用途は分かっていません。城と名前がついていますが、その特異な様式から城ではなかったのではないかといわれています。北ヨーロッパのゴシック様式とイスラム教的デザインを融合させ、キリスト教では復活を意味する数字でイスラム教では天国を表す「8」という数を随所に盛り込んだ独特の建築。そのミステリアスで美しく計算つくされた姿から、「キリストの聖遺物を隠した場所」や「錬金術の研究所」など様々な説が議論されました。

デル・モンテ城へのアクセス

アンドリアにある世界遺産デル・モンテ城へのアクセスはいくつかの方法があります。ローマから訪れる場合は国内線の飛行機でバーリまで行き、車で約1時間ほどで城のあるアンドリアに到着します。世界遺産「トゥルッロ」があるアルベロベッロ方面から車で訪れる場合は、デル・モンテ城まで約1時間半ほどの距離です。インターネットなどで貸切の観光タクシーを予約すれば、バーリやマテーラ、アルベロベッロ周辺を快適に回ることができるのでオススメですよ。
またアンドリア駅から世界遺産デル・モンテ城まで路線バスで行く方法もあります。

デル・モンテ城のおすすめポイント①:沢山の「8」探しを楽しむ

出典: T-Immagini / istock

アンドリアにある世界遺産デル・モンテ城はユニークな建物です。各地に見られる他の城のように様々な種類の建材を使った派手な装飾はないものの、そのシンプルな八角形のデザインは時代を超えた美しさを感じます。建物には色が微妙に違うサンゴ砕石や石灰岩、大理石が使われています。

世界遺産デル・モンテ城は八角形の城のコーナーに八角形の塔が8つあります。城内の各所に「8」のこだわりが見られるこのお城。八角形の中庭に、柱の装飾に施された8枚の葉っぱ、1階と2階にある8つの部屋に、扉や天井などにある8つの植物のですね。天井がない中庭から見える八角形の空は印象的だと人気ですよ。

デル・モンテ城のおすすめポイント②:謎解きを楽しむ

出典: wanderluster / istock

アンドリアの世界遺産デル・モンテ城。「8」以外にも、ここには多くの謎が残されています。城は岩場の上に直接建設されていて、通常するような建てる前の整地工事の跡が残っていません。居城ではなくアンドリアの郊外の何もないところに、このような凝った建造物をつくった理由も定かではありません。

ほかにも地図上で当時のキリスト教の中心地パリとイスラム教の聖地であるメッカを結んだ線上に建てられている、正面玄関は縦横が完璧な黄金比(1.618:1)でつくられている、城内の壁の影が春分と秋分の日の正午だけ中庭の八角形とぴったり重なるように設計されているなど、意図的に様々なサインを隠してつくられているかのようです。

普通の城がもつお堀や城壁もなく、多くの人を招いて祝宴会をするような場所もありません。皇帝とはいえ気まぐれでつくったとはとても思えない、凝りに凝った美しい造りが余計にミステリアスな雰囲気を醸し出していますね。

◎まとめ

数々の謎を残す世界遺産デル・モンテ城。ミステリアスさも魅力ですが、その理屈を超えた建築の美しさも多くの人を惹きつけるポイントでしょう。11月から3月にかけてはアンドリア駅からデル・モンテ城への路線バスが運休することもあるので、貸切の観光タクシーのオススメします。ちなみにデル・モンテ城は、イタリアのユーロ硬貨「1セント」の裏面にも使用されています。まさにイタリアを代表する世界遺産の1つ、デル・モンテ城をぜひ訪れてみてくださいね。

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