【世界遺産】ヴェローナ市街とは?|『ロミオとジュリエット』の舞台!?

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【世界遺産】ヴェローナ市街とは?|『ロミオとジュリエット』の舞台!?

イタリアにある50以上の世界遺産の中に、『ロミオとジュリエット』の悲恋物語の舞台になったヴェローナ市があります。ヴェローナは、ミラノやヴェネツィア、ローマへの道の交差する場所で古くから交通の要衝の地として栄えてきました。

街の最盛期は、13世紀から14世紀のスカラ家の統治時代と、後のヴェネチア共和国の支配下時代で商業や文化が発展。これらの時代の歴史的建造物が多く残されている、世界遺産ヴェローナ市街の見所をご紹介します。小さいな街ですが、見どころ満載なので、お店逃しなく。

目次

【世界遺産】ヴェローナ市街とは?|『ロミオとジュリエット』の舞台!?

ヴェローナ市街とは?

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ローマ時代の遺跡が数多く残り中世の街並みが美しい「ヴェローナ市街」は、2000年に世界遺産に登録されました。古くはローマ時代からミラノとヴェネツィア間の交通の要衝として栄え、紀元前1世紀中ごろにはローマ帝国の植民地になります。12世紀になると自治都市となり発展し、13世紀には神聖ローマ帝国皇帝派と、ローマ教皇派に分かれての抗争が起こるようになりました。

スカラ家、ヴィスコンティ家、カッラーラ家などの支配層が激しく対立していましたが、やがてスカラ家の支配に落ち着き、ヴェローナの発展は最盛期を迎えます。
この時代に、多くの広場や教会など美しい建造物と現在の街並みを建設。やがてヴェローナは、ヴェネツィア共和国の支配下になり、街中にはヴェネツィアの象徴である、羽の生えたライオン像があちこちに見られます。

1797年のナポレオン侵攻により、ヴェネチア共和国は滅亡し、一時フランス軍の支配下にはいり、後にオーストリア領になりましたが、1866年イタリア王国に編入されました。このような歴史から、ローマ時代からスカラ家支配時代、ヴェネツィア共和国時代、そしてフランス、オーストリア時代の建造物までを一度に見られる歴史博物館のような景観を持つ街並みが出来ました。

ヴェローナ市へのアクセス

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日本からヴェローナまでの直行便はないので、ミラノやヴェネツィアから鉄道で行くか、近隣諸国から空路で乗り継ぐようになります。 ヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ駅までの列車の所要時間は、ミラノから約1時間30分、ヴェネツィアから約1時間15分、フィレンッェから2時間30分程となっています。

駅から市内中心地まではバスかタクシーで、徒歩でも30分位で到着できます。ヴェローナ観光には、ヴェローナカードという観光名所や市内バスがフリーパスとなるカードがあるので、購入しておくと便利です。

ヴェローナ市おすすめポイント

ジュリエットの家

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美しいヴェローナの街をさらに有名にしているのが、シェークスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』の物語。13世紀に巻き起こった神聖ローマ帝国皇帝派とローマ教皇派に分かれた抗争は街を二分し、様々な傷跡を残しました。モンテッキ家のロミオとカプレーティ家のジュリエットは、敵対する家同士だった事が悲恋の始まりだったのです。

ロミオとジュリエットがバルコニーから嘆いた場面は有名ですが、カプレーティ家のバルコニーと言われる建物は大人気の恋愛成就スポット。バルコニーの下に建つジュリエットの像は、左胸を触ると恋が叶うと言われているので、行列が出来ています。また最近では像の横に恋人同士でやってきてカギを残すのが流行しているので、ものすごい量のカギがつけられていますよ。

アレーナ

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世界遺産ヴェローナの街で有名な建造物といえば、アレーナも外せません。紀元後1世紀建造され、ローマのコロッセオ、ナポリ郊外のカープアの円形劇場に次いで3番目に大きなローマ円形闘技場です。一般的にローマ時代の闘技場と言えば、人間対人間の闘技、2世紀頃からは人間対猛獣の闘技が多く催されていました。アレーナは、記録によると1580年頃に貴族による騎馬試合の会場に使われ、18世紀以降は馬術や曲芸、バレエなどに利用されています。

1913年にヴェルディの生誕100周年を記念して、野外オペラフェスティバルを開催。「アイーダ」の上演により、オペラ劇場として再出発をしました。音響効果も良く、巨大な舞台と古代ローマ時代の雰囲気で通常のオペラハウスとは違った魅力があります。毎年6月下旬から8月の間に公演が行われ、世界中からの観光客が訪れるので、チェックしてみてくださいね。

エルベ広場

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ヴェローナのかつての行政の中心シニョーリア広場には、市庁舎として建てられたラジョーネ宮や時計塔、商工会議所などがあり、ここを抜けると商業の中心であったエルベ広場に出ます。かつては農産物を売る青空市場の中心だったので、ハーブを意味する、エルベ広場と名付けられました。広場の中心には古代ローマ時代の彫像を使って14世紀に造られたマドンナの噴水があり、ヴェローナの象徴となっています。

広場の周りには貴族や商人の豪華な館が立ち並んでいて、16世紀のフレスコ画が壁面に残るマッザンティの屋敷は必見。今でも広場には白いパラソルをつけた出店が並び、お土産屋さんだけではなく、果物や野菜の店もあるのでのぞいてみると楽しいですよ。また広場の周りには、雰囲気の良いバールがいくつもあるので、ヴェローナ観光の休憩にお勧めです。

◎まとめ

美しいヴェローナの街は、アディジェ川沿いのお散歩がお勧めです。ローマ時代の橋や丘の上にそびえる城跡を見ながら、中世の街並みを歩くのは贅沢な気分になれますよ。ヴェローナの名物といえば、イタリアの代表的なクリスマスケーキのパンドーロ。ヴェローナの伝統的なクリスマスケーキで、ミラノのパネットーネと人気を二分しています。

またメイン通りには高級ブランドから、イタリアのローカルブランドの店が並び、近郊にはファッションブランドのアウトレットもあるので、ショッピングも楽しめますよ。イタリア旅行のお勧めの街、世界遺産ヴェローナ市に行ってみませんか。

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