【世界遺産】サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院とは?|実は兄弟関係?

【世界遺産】サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院とは?|実は兄弟関係?

スペインには修道院の世界遺産がたくさんありますが、ラ・リオハ州のサン・ミジャン・デ・ラ・コゴージャ(San Millán de la Cogolla)にある「サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院」もそのうちの一つ。

サン・ミジャンは聖エミリアヌスの別名で、ユソ修道院とスソ修道院は彼をたたえて建設され、町の名前にもなっています。今回はそんな2つの修道院からなる世界遺産「サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院」をご紹介しましょう!

目次

【世界遺産】サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院とは?|実は兄弟関係?

サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院とは?

1997年に世界遺産に登録された「サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院」は両者の位置関係を表しており、ユソは「下方」、スソは「上方」という意味です。

名前も似通っていて紛らわしいですが、実際に数百mしか離れていない2つの修道院はキリスト教の聖者・聖エミリアヌスをたたえて建造されています。

サン・ミジャンの2つの修道院のうち、より古いのは見た目も簡素な上方にあるスソ修道院で、10世紀頃に建造されています。一方、堂々とした外観の下方にあるユソ修道院の現在の形は16世紀から18世紀にかけて建造されました。

どちらも、ガイド付きのツアーで内部を見学することができます。セットではないので、どちらかだけの見学も可能です。

サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院へのアクセス

公共の乗り物で「サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院」までアクセスすることは不可能です。そのため、レンタカーが唯一の手段となります。

世界遺産にも登録されている「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」のルートから少し外れていますが、そのルート上にあるブルゴスまたはログローニョに1泊してから、「サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院」に訪ねるのがおすすめです。

マドリードからほぼ真北に位置するブルゴスまでは約240km、車で2時間強です。ブルゴスからサン・ミジャンまで約90km、車で約1時間20分です。

サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院のおすすめポイント

スソ修道院

スソ修道院は、この地で隠居生活を送っていた聖エミリアヌスの死後、彼をたたえて建てられました。また、現存する最古のカスティーリャ語の文書が発見されたことでも有名です。この文書は現在、同じく世界遺産のエル・エスコリアル修道院に所蔵されています。

スソ修道院には、12世紀の作品である聖エミリアヌスの死者像が保存されているサン・ミジャン祈祷所と雪花石膏を彫って制作したロマネスク様式の聖エミリアヌスの墓があり多くの巡礼者が訪れる宗教の拠点になっています。

ユソ修道院

ユソ修道院は堂々とした外見がまず目を引く建物で、同じくスペインの世界遺産エル・エスコリアル修道院と比較して、「ラ・リオハのエル・エスコリアル」と称されます。

現存するユソ修道院は、1050年に建造された元来のものから全面的に再建されていて、16世紀から18世紀にかけられて建造されました。ですから建築様式もルネッサンス様式とゴシック様式が見られます。

玄関ホールから「諸王のサロン」に続きますが、ここにはサン・ミジャンのユソ修道院から祝福を受けた4人の王たちの絵が飾られています。聖具室には金色の木像があり、天井にはきらびやかなフレスコ画があったりと内部も豪華な造りで、スソ修道院と好対照をなしていますよ!

◎まとめ

いかがでしたか。スペインには修道院の世界遺産がいくつかありますが、こうして全くスタイルの違う「サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院」のようなものはほかにありません。

それでも、サン・ミジャンの二つの修道院はお互いを補い合う兄弟のようです。スペインのメジャーな世界遺産めぐりの中でこんな一介の村の修道院を訪ねると、また今までと違った発見がありますよ!

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