南大西洋に浮かぶ絶海の孤島!イギリスの世界遺産ゴフ島とイナクセシブル島

画像出典:Ron Van Oers (CC BY-SA 3.0)

南大西洋に浮かぶ絶海の孤島!イギリスの世界遺産ゴフ島とイナクセシブル島

南半球の南米大陸とアフリカ大陸のちょうど中間に位置するゴフ島とイナクセシブル島。この2島はイギリス領のトリスタン・ダ・クーニャ諸島を構成する無人島で、ユネスコの世界遺産に登録されています。

イナクセシブル島は「近寄りがたい島」という意味で、その名の通り断崖絶壁に囲まれた島。研究者や時々訪れるトリスタン・ダ・クーニャの島民以外はほとんど訪れる人はいません。そのため豊かな自然が残され、海鳥をはじめ固有種が生息しています。そんな世界遺産「ゴフ島とイナクセシブル島」についてご紹介します。

目次

南大西洋に浮かぶ絶海の孤島!イギリスの世界遺産ゴフ島とイナクセシブル島

ゴフ島とイナクセシブル島とは

出典: Ron Van Oers (CC BY-SA 3.0)

ゴフ島とイナクセシブル島は、南大西洋上にあるイギリスの世界遺産(自然遺産)。まず1995年にゴフ島が「ゴフ島野生生物保護区」として世界遺産に登録され、その後2004年にゴフ島の北西に位置するイナクセシブル島が追加登録されました。美しい自然と固有の生態系が保存されていることが、世界遺産に登録された主な理由です。

ゴフ島とイナクセシブル島は、トリスタン・ホットスポットの呼ばれるマグマの活動により、約2億年前の火山活動でできたと考えられています。南アメリカとアフリカ大陸の中間に位置する絶海の孤島で、険しい断崖絶壁に囲まれた火山島になりました。外界から遮断されているため、固有種が見られる貴重な生息地。アルバトロス(アホウドリ)などの海鳥が集団営巣し、世界最大のコロニーを作っていることでも知られています。

ゴフ島とイナクセシブル島へのアクセス

世界遺産のゴフ島とイナクセシブル島は、南極に近い南太平洋に浮かぶ孤島のため、アクセスは困難です。南米の都市から飛行機をチャーターして行くか、ケープタウンからフェリーでトリスタン=ダ=クーニャ諸島まで行き、そこから地元の人に交渉して連れて行ってもらう方法があります。

トリスタン=ダ=クーニャ諸島は、アフリカ大陸のケープタウンからは約2800km、南アメリカ大陸のリオデジャネイロからは約3350kmも離れた大西洋にある絶海の諸島です。

ゴフ島とイナクセシブル島のおすすめポイント2

ゴフ島

出典: Ron Van Oers (CC BY-SA 3.0)

ゴフ島はトリスタン=ダ=クーニャの約350km南東にあるイギリス領の島で、1995年にユネスコの世界遺産に登録されました。気象観測所のスタッフが滞在しているほかは、人が住んでいない無人島です。

ゴフ島は16世紀にポルトガル人の探検家によって発見されましたが、その後住む人はなく、1731年にイギリス人のチャールズ・ゴフ船長に再発見され、ゴフ島と呼ばれるようになりました。1955年以降は、イギリスの科学者によって定期的に研究が行われています。

断崖絶壁に囲まれた孤島で、亜寒帯の海洋性気候に属するため常に強風が吹き、年間降水量は3400mmに達するという厳しい環境。ゴフ島は、まさしく外界から閉ざされた秘境です。アルバトロス(アホウドリ)などの海鳥が断崖に集団で巣を作っており、世界最大のコロニーと言われています。また、飛べない鳥セイケイなど2種の陸鳥と12種の植物の固有種も生息しています。

イナクセシブル島

出典: Brian Gratwicke (CC BY 2.0)

イナクセシブル島は、2004年にゴフ島を拡大登録する形で、ユネスコの世界遺産に登録されました。イナクセシブル島は、ゴフ島の北西に浮かぶ小島で、険しい断崖絶壁が多く近づくのは困難です。外界から閉ざされた秘境であるため、イナクセシブル島には特有の豊かな自然が残り、3,000羽以上の野生の海鳥が生息しています。

17世紀にオランダ船によって発見されたイナクセシブル島は、イギリス駐留隊や、島に取り残されたドイツ人の兄弟が一時期滞在していたことはありますが定住者はいません。現在はイギリスの科学者によって、昆虫学や虫類学、気象学などの研究が行われています。

ゴフ島とイナクセシブル島の注意事項

ゴフ島とイナクセシブル島は世界遺産に登録されていますが、どちらも訪れるのは困難です。島には宿泊施設はなく、もっとも近い島はトリスタン=ダ=クーニャ諸島です。ゴフ島とイナクセシブル島は観光地ではないため、研究者が調査する目的で訪れるほかは、一般の観光客が訪れることはほぼありません。

◎まとめ

南太平洋に浮かぶ絶海の孤島、ゴフ島とイナクセシブル島をご紹介しました。どちらも断崖絶壁に囲まれた厳しい環境の中にある島で、人が訪れることはほどんとありません。そのため豊かな自然が保存され、海鳥の楽園となっています。

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