【世界遺産】再建都市ル・アーヴルとは?見どころをご紹介

画像出典:Photographe Erik Levilly Original uploader was Olivier2000 at fr.wikipedia (CC BY 1.0)

【世界遺産】再建都市ル・アーヴルとは?見どころをご紹介

フランス北部の港湾都市ル・アーヴルの中心地は、第二次世界大戦後に大規模な再建が行われました。オーギュスト・ペレによって再建された都市は、20世紀の優れた都市計画が評価され、世界遺産に登録されています。ベルギー出身のオーギュスト・ペレは、20世紀のフランスで活躍した建築家。コンクリートを取り入れた新しい建築技術が評価され、コンクリートの父と呼ばれています。

戦後、廃墟のようになってしまったル・アーヴルの町を見事に再建したペレの功績は世界遺産となり、現在も多くの人が訪れる観光都市となりました。世界遺産の街に残された、ペレの作品を今に伝えるル・アーヴルの町を紹介します。

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【世界遺産】再建都市ル・アーヴルとは?見どころをご紹介

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ル・アーヴル、オーギュスト・ペレによる再建都市とは?

出典: Velvet (CC BY-SA 3.0)

戦後の再建技術が認められ、2005年に世界遺産に登録されたル・アーヴル。第二次世界大戦中はイギリス軍によって利用されていましたが、その後ドイツ軍に占領されます。1944年になるとドイツ軍を攻撃する目的でイギリス軍による爆撃がル・アーヴルの町を襲い、町の中心地と港は壊滅的な被害を受けました。

ヨーロッパの中でも最大級の被害を被ったとされるル・アーヴル。そこで1945年に都市再建省が動き出し、後に世界遺産となる再建都市が誕生したのです。悲しい歴史の背景を持つ世界遺産の町は、美しい観光都市に生まれ変わることに成功しました。当時のフランスで活躍していたオーギュスト・ペレに委託され、およそ20年の歳月を費やして完成した再建都市です。

20世紀の建築史における功績は世界遺産にふさわしく、素晴らしい結果を残しています。碁盤の目のように直角に交わるように道路を配置して風通しの良い街並みを実現。爆撃によってすべてを失ったからこそ、一から街を立て直すことができたともいえます。建築に興味がなくても十分に興味深く街並みを散策することができる、ル・アーヴルの再建都市のおすすめのスポットをいくつか案内します。

ル・アーヴルの再建都市へのアクセス

日本からル・アーヴルへ行く直行便はないので、いったんフランスの主要都市へ向かい、そこから列車で移動するのがおすすめ。列車の所要時間は、パリからおよそ2時間、リヨンからおよそ5時間で、ほかにもマルセイユやアヴィニョンなどからも移動が可能です。

おすすめポイント①:サン・ジョセフ教会

オーギュスト・ペレが最後に手掛けた作品が、世界遺産の中でも名高いサン・ジョセフ教会。ル・アーヴルの再建都市の中でも代表的な建物で、世界遺産を巡る観光客にも人気のスポットです。近代的なこの教会は、第二次世界大戦の犠牲者を偲ぶモニュメントとしての意味もあります。実際の建設時には既にペレは亡くなっていたため、跡を引き継ぐ形でジョルジュ・プロシャールが最後まで完成させました。

ギリシャ十字型に建つ教会や八角形の尖塔、そして色鮮やかなステンドグラスなど、ペレのセンスが随所に生かされた美しい教会は世界遺産にふさわしい優美な佇まい。ル・アーヴルの再建都市のランドマーク的な存在でもあります。2005年には大規模な修復作業が行われ、新たにパイプオルガンも設置されたル・アーヴルを代表する教会は、必見のスポットですよ!

おすすめポイント②:ル・アーヴル市庁舎

ル・アーヴルの再建都市の中心ともいえる場所にあるル・アーヴル市庁舎。広々とした広場には花壇や噴水が造られ、市民の憩いの場になっています。アクセスが良くわかりやすい場所なので、世界遺産巡りの拠点にもおすすめです。

広場に面して建てられた世界遺産の風格漂う市庁舎は、コンクリートを最大限に利用して再建都市計画を進めたペレらしい建物です。鐘楼のようにそびえ立つ塔が象徴的で、ル・アーヴルの再建都市の中心として堂々とした佇まい。世界遺産の象徴ともいえる市庁舎は、一見の価値がある建物ですよ。

おすすめポイント③:アンドレ・マルロー美術館

出典: Velvet (CC BY-SA 3.0)

1959年からおよそ2年かけて再建されたアンドレ・マルロー美術館。戦後再建された美術館の中ではフランス国内で最も早い段階で再建された建物で、ル・アーヴルでも人気の世界遺産スポットです。シンプルで無機質な建物は、ガラスや鉄鋼などを多用した洗練されたデザイン。白を基調とした建物に光が差し込むと、館内全体が明るく開放的な印象になります。

再建都市らしく全体的にモダンな印象で、世界遺産にふさわしい美しさです。併設のギフトショップは広々としていて、見ているだけでも楽しめますよ!レストランもあるので、世界遺産の景色を眺めながらのんびりと食事をするのも良いですよね。再建都市ル・アーブルへ訪れたらぜひ立ち寄ってみてください。

◎まとめ

戦争という悲しい歴史の中で一度はすべてを失ってしまったかに思われましたが、そこから見事に再建を果たしたル・アーヴル。世界遺産としての重みをしっかりと感じられるル・アーヴルは、建築技術の素晴らしさだけではなく様々な大切なことを感じられそうな町です。ヨーロッパに数ある世界遺産の中でも特殊な再建都市ル・アーヴルぜひ訪れてみてくださいね。

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