【世界遺産】ストラスブールのグラン・ディルとは?

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【世界遺産】ストラスブールのグラン・ディルとは?

アルザス地方の中心都市ストラスブールは、隣国ドイツの文化の影響が色濃く見られる街です。ドイツとの間を何度も行き来した歴史をもつため、街を散策しているとドイツを思わせる雰囲気が漂ってきます。

「グラン・ディル」とは、大きな島という意味。ストラスブールの旧市街はイル川の中洲に築かれているため、そのように呼ばれています。現在ではヨーロッパ統合の象徴ともいわれているストラスブール。その旧市街は、1988年にユネスコの世界遺産に登録されました。

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【世界遺産】ストラスブールのグラン・ディルとは?

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ストラスブールのグラン・ディルとは?

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ストラスブール市内にはライン川の支流イル川が流れています。ストラスブールの旧市街はイル川に囲まれた中洲を利用して建設されていることから、このエリアを「グラン・ディル(大きな島)」と呼びます。ストラスブールの観光名所の多くが、このイル川の中洲に集まっています。

世界遺産「ストラスブールのグラン・ディル」の見どころは、ノートルダム大聖堂やプティット・フランスです。とくにポール・クローデルによって「ストラスブールのバラ色の大天使」と謳われたノートルダム大聖堂は、まさにストラスブールのシンボルといえます。

ストラスブールへのアクセス

日本からストラスブールに向かう場合は、直行便も多いドイツのフランクフルト空港かパリを経由するのが一般的です。フランクフルトからは、特急ICEでストラスブール駅まで2時間ほど。パリ東駅からは、特急TGVで約2時間半です。

ストラスブール駅から旧市街グラン・ディルまでは歩いても行けますが、トラムを利用するのが便利。ストラスブールからライン川を渡るともうドイツですが、両国はシェンゲン協定に加盟しているので、国境をまたぐのにパスポートチェックは必要ありません。

ストラスブールのおすすめポイント①ノートルダム大聖堂

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ノートルダム大聖堂は、12世紀から260年の歳月をかけて建てられた、北ヨーロッパを代表するゴシック様式の大聖堂。バラ色の砂岩を使った外壁が特徴的です。大聖堂の後陣には、それ以前にあったロマネスク様式の教会の名残も。ビザンチンのモザイクを模して描かれた天井画が美しいクワイヤや12世紀の火事で唯一残った地下祭室でその姿を見ることができます。高さ142mを誇るノートルダム大聖堂は、19世紀までヨーロッパで最も高い建造物でした。大聖堂広場から見上げると、荘厳なファサードに圧倒されます。ファサードの中央扉には、レースのような繊細な透かし細工の装飾を見ることができます。

聖堂内の見どころは、至るところにある色彩豊かなステンドグラス!地下祭室にも、大天使が描かれた12世紀のステンドグラスが残されています。説教師ガイラーのために作られたという「説教壇」は、どっしりとした太い角柱に支えられ、金細工の作品のように見える見事な彫刻装飾に惹き付けられます。ほかにも13世紀に作られた「天使の柱」はゴシック様式の傑作といわれ、束ねられた細い8本の柱に上下3段の優しく繊細な彫像が飾られています。

さらに注目してほしいのが、ノートルダム大聖堂の目玉というべき「天文時計」。14世紀半ばに作られた仕掛け時計で、現存するものは18世紀に修復されたものです。15分ごとに鐘を鳴らし、12:30になるとからくりが一斉に動き出しますよ。また、ルーヴル・ノートルダム博物館には、ノートルダム大聖堂の彫刻の多くが保存されています。11世紀半ばに作られた『キリストの頭部』は、フランスで最も古いステンドグラスといわれています。

ストラスブールのおすすめポイント②プティット・フランス

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「ストラスブールの小さなヴェニス」とも称される美しい街並が続くプティット・フランス地区は、かつて皮革細工職人や製粉業者、漁師などが暮らしていた地域です。切妻屋根や木骨組みの家が軒を連ね、運河沿いのメルヘンチックな街並はまるで絵本の世界のよう!

遊覧船に乗って街並を眺めるのも最高ですよ。3つの小舟が並んでいるようなプティット・フランスの景色は、どこを切りとっても絵になります。隣国ドイツの影響を受けたアルザスならではの美しい光景を楽しんでみてください。

ストラスブールのおすすめポイント③カメルゼル邸

出典: commons.wikimedia.org

ノートルダム大聖堂前にある大聖堂広場は、いつも観光客で賑わっています。その広場の一角に、三角屋根と窓の装飾でひときわ目立つ建物「カメルゼル邸」があります。

1589年に建てられた4階建てのルネッサンス様式の建物で、外壁にはハーフティンバー様式と呼ばれる北ヨーロッパの木造建築の技法が用いられています。占星術や五感、人間の一生、ギリシア・ローマの英雄、中世伝説の木彫りがとってもオシャレ!大聖堂に気を取られていると見過ごしてしまいがちなので、注意してくださいね。

◎まとめ

ストラスブールのグラン・ディルには、ノートルダム大聖堂をはじめ古い教会や美術館、ロアン宮、木骨組みの中世の建造物などの見どころがたくさんあります。

グラン・ディルではそうした歴史的建造物のすべてがユネスコの世界遺産に登録されているのです。ストラスブールを訪れる多くの観光客が、まずはグラン・ディルを目指します。世界遺産の魅力が凝縮されているうえ、特急TGVを利用すればパリから日帰りでも行けますよ。

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