イギリス・ノースヨークシャー州の世界遺産！スタッドリー王立公園の魅力

イギリスの世界遺産「ファウンティンズ修道院遺跡群を含むスタッドリー王立公園」は、ノースヨークシャー州のリポンにあります。スタッドリー王立公園は、18世紀ごろの風景式庭園。

園内には、12世紀に建てられたファウンティンズ修道院やセント・メアリー教会などの建物が残り、広大な敷地には美しいイギリス式の庭園が広がっています。このリボンにある世界遺産は、散策をしながらゆっくりと見学するのがおすすめ。ノースヨークシャー州を訪れた際にはぜひリボンまで足を延ばし、世界遺産のスタッドリー王立公園を見学してくださいね。

ファウンティンズ修道院遺跡群を含むスタッドリー王立公園とは

「ファウンティンズ修道院遺跡群を含むスタッドリー王立公園」は、1986年に登録されたイギリスの世界遺産（文化遺産）。イングランド北部ノースヨークシャー州のリポンの丘に造られ、広大な自然の中に池や川を配した典型的なイギリス式庭園です。

スタッドリー王立公園には、12世紀に創建されたファウンティンズ修道院の遺跡や、ノルマン・ロマネスク様式の本堂や塔の廃墟など、多くの歴史的な建築物が残されています。さらに500頭ものシカが生息するディア・パークもあり、公園とは思えないほど自然が豊富。とても広大な敷地のため、入口から修道院遺跡群まで徒歩で約15分、ウォーターガーデンまでは30分ほどかかるので歩きやすい靴で行ってくださいね。

スタッドリー王立公園への行き方

スタッドリー王立公園は、イングランド北部リーズから北に約50kmに位置するリボン市内にあります。ロンドンからリポンへは鉄道を利用すると約3時間の距離。リボンの最寄駅は鉄道ハロゲイト（Harrogate)駅で、ここから世界遺産のスタッドリー王立公園へはバスか車で約25分です。

スタッドリー王立公園おすすめポイント3

ファウンテンズ修道院

ファウンテンズ修道院は、イギリス最大の修道院跡で日本では「ファウンテンズ・アビー」とも呼ばれています。1132年に建てられた、ベネディクト改革派であるシトー修道会の修道院で、ヘンリー8世によって閉鎖されるまで約400年間、修道院としての生活が営まれました。敷地内には、食料貯蔵室や回廊、階段や床タイルなども残っており、当時の修道僧の生活を垣間見ることができます。

世界遺産のファウンテンズ修道院の大きさには目を見張るものがあり、当時の修道院の繁栄ぶりがわかるのですが、修道院は16世紀には廃墟となってしまいます。18世紀の当主で政治家ジョン・エズラビーの息子ウィリアムが、この遺跡を含む土地とリボン周辺の土地を買い上げ保存。現在はナショナルトラストの管理で一般公開されています。

ウォーター・ガーデン

約800エーカーという広大な敷地のスタッドリー王立公園には、見どころが多いのですが、ウォーター・ガーデンもその一つ。18世紀のジョージ朝様式の庭園で、現存するウォーター・ガーデンの中では最もよく保存されているものです。1718年にジョン・エズラビーによってリボンに造られたこの庭園は、湖や水路、神殿を模した建物や滝など、自然を生かした美しい風景が広がっています。池から望むファウンテンズ修道院も、撮影スポットとして人気。

また、ウォーター・ガーデンの他にも鹿が放牧されているディア・パークや、ネオゴシック様式の城、パッラーディオ様式の宴会場などがあり、散策もおすすめです。庭園だけでも、ゆっくり散策したら最低2時間くらいは必要かもしれません。ぜひ時間をたっぷりとってみてください。

セント・メアリー教会

シカ公園内のリポン侯爵家領内だった場所に建てられた、セント・メアリー教会もおすすめポイントの一つ。19世紀のヴィクトリア・ゴシック様式で、造園を造ったエズラビーの後を継いだヴァイナー家の一人、フレデリック･ヴァイナーを追悼し、1878年に献堂されたものです。

教会の周りのシカ公園は、中世に作られたもの。元々ここには王家の邸宅があり、シカ公園も狩猟用として管理されていたと考えられています。邸宅は焼失してしまい、現在は馬小屋の区画が現存。また修道僧が水車製粉場として使用していたファンテンズ・ミルなども残されています。

◎まとめ

イギリス世界遺産「ファウンティンズ修道院遺跡群を含むスタッドリー王立公園」をご紹介しました。ノースヨークシャー州のリポンは、ロンドンからも鉄道で3時間ほどなので日帰りも可能な観光スポット。イギリスの風景を楽しみながらぜひ鉄道の旅も楽しんでみてはいかがでしょうか。スタッドリー王立公園は美しい庭園が広がるので、ゆっくりと散策するのがおすすめです。

イギリス・ノースヨークシャー州の世界遺産！スタッドリー王立公園の魅力