シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ|琥珀色に泡立つフランスの世界遺産

シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ|琥珀色に泡立つフランスの世界遺産

皆さん、シャンパン(シャンパーニュ/champagne)はお好きですか?世界には華やいだ雰囲気になる数多くのスパークリングワインがありますが、シャンパンと呼べるのはここシャンパーニュ地方で造られるものだけです。

手間のかかる瓶内二次発酵という伝統的手法を守り続けてきたこのシャンパーニュ地方が、2015年、ようやく世界遺産に登録されました。そんな琥珀色に泡立つ世界遺産「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ」をご紹介していきます。

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シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ|琥珀色に泡立つフランスの世界遺産

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「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ」とは?

シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ(フランス世界遺産)

世界遺産に登録されたのは、シャンパーニュ地方の3つの丘陵を中心とした14地点の丘・葡萄畑・通り・メゾン(醸造所)・カーヴ(ワイン貯蔵庫)等。「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ」という名称で、2015年に文化遺産として登録されました。

「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ」フランス世界遺産

出典: By giulio nepi - originally posted to Flickr as Epernay Champagne Moet Chandon Cave, CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5216646 (CC BY-SA 2.0)

登録理由は、シャンパーニュワインを生んだこの地方のブドウ栽培・ワイン製造の文化的景観の普遍的価値が認められたことです。シャンパーニュの生産、製造、普及の営み全体が評価されました。

シャンパーニュ通り(フランス・エぺルネ )

この世界遺産の範囲は5つの県にまたがり広いのですが、観光で訪れる場合に拠点となるのは、シャンパーニュ通りのあるエぺルネ(人口約2万)と、大聖堂で有名なランス(人口約20万)です。

これらの都市には有名なメゾンも幾つかありますので、ぜひ見学ツアーに参加してみましょう。「シャンパーニュ街道」と呼ばれる美しく広大な葡萄畑やメゾンを巡る約600kmのコースを、バスで回るのもおすすめです。

「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ」へのアクセス

シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ(フランス世界遺産)

シャンパーニュ地方はパリから北東へ約150km、日帰り観光が可能な場所です。大変広大な世界遺産なので、レンタカーを借りて回るのが最も効率は良いですが、慣れない国での運転は不安ですし、何と言っても飲めないなんてありえませんよね。

というわけで、ここは電車がおすすめです。車以外で行く場合には、まず観光の拠点となるランスの町を目指しましょう。

ランスに行く最も早いルートは、パリ東駅からTGVで約1時間。リーズナブルに行くなら、急行でパリ東駅から約1時間半です。

シャンパーニュ観光のもう一つの拠点であるエぺルネには、ランスから普通列車でおよそ30分ほど。またバスの送迎がついたオプショナルツアーに参加するのもおすすめです。

「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ」のおすすめ①:ワイナリー巡り

シャンパーニュのワイナリー巡り

シャンパーニュのワイナリー巡りは、一度は行ってみたい世界遺産観光です。なだらかな丘が延々と広がり、青々と実る葡萄、青い空、白い雲のコントラストに、なんとも言えない幸せな気持ちになれるでしょう。そして有名なワイナリーの見学は絶対行っておきたいスポットです。

まずシャンパーニュ通りの入り口で出迎えてくれるのが、ドン・ピエール・ペリニヨン像。ここはモエ・エ・シャンドンのワイナリーです。地下のカーヴ見学ができて、もちろん試飲もOK!限定グッズも購入できますから、お土産もばっちりそろいます。

「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ」のおすすめ②:ランスのノートルダム大聖堂

ランスのノートルダム大聖堂(フランス世界遺産)

シャンパーニュ地方の玄関口、ランス。この町のシンボルと言えるのが「ランス・ノートルダム大聖堂」。その優美な姿から「ゴシック建築の女王」とも呼ばれています。13世紀~15世紀にかけ約260年の歳月をかけて造られた壮大な聖堂です。

5世紀には、フランク王国の初代国王クロヴィスが、ランスの司教聖レミから洗礼を受けてローマ・カトリックに改宗。この大聖堂は、歴代フランス国王が戴冠式を行う由緒ある場所となっています。

ランス大聖堂の見所はその優美な外観ばかりではありません。特に有名なのはシャガールが描いたステンドグラス。シャンパーニュの製造過程を描いたステンドグラスもありますよ。

ランスのノートルダム大聖堂は、今回のシャンパーニュの世界遺産入り以前である1991年に、トー宮殿や聖レミ教会堂と共に世界遺産に登録されました。シャンパーニュ地方を訪ねると、ダブルで世界遺産を観光できて楽しめます。

そしてランスにあるメゾンといえばヴーヴ・クリコ、ポメリー、リュイナールなど有名どころがそろっています。セラー見学も必須です。

「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ」のおすすめ③:シャペル・フジタ(藤田嗣治の教会)

フジタ礼拝堂(Chapelle Foujita)

日本の近代美術に大きな足跡を残した藤田嗣治(ふじた つぐはる)は、フランスで最も有名な日本人画家。この藤田が亡くなる直前、全精力を注いでプロデュースしたのが、ここシャンパーニュ地方のランスにあるシャペルフジタです。

藤田は晩年フランスに帰化すると同時にキリスト教の洗礼を受け、仏名レオナール・フジタを名乗る事に。洗礼の場所はここランス、その時の洗礼親は有名なシャンパーニュセラーのマム(MUMM)社の経営者ルネ・ラルーでした。このような縁からラルー氏の援助を受け洗礼の地に完成させたのが、現在マム社の敷地内にあるシャペルフジタ。建物や壁のフレスコ画、ステンドグラスに至るまで全て藤田のデザインです。藤田はこの時既に80才、その2年後に癌の為この世を去りました。

世界遺産を見学した後は、是非このシャペルにも立ち寄り彼の作品を鑑賞しましょう。マム社の中にあるので、ついでにシャンパーニュの試飲もお忘れなく!

◎フランス世界遺産「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ」まとめ

シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーブ(フランス世界遺産)

世界遺産のシャンパーニュ地方。フランスは世界遺産数で5本の指に数えられる世界遺産大国ですが、建造物ばかりではなく、このシャンパーニュ地方の様な自然と独特の文化的景観の組合せが多いのも特徴です。”フランスは農業国”とのフレーズがストンと胸に落ちてきます。

シャンパーニュ

このような田舎の景観もフランスの大きな魅力の一つ。ましてや、泡立つシャンパーニュを味わえるなら、最高の旅になること間違いありません!

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