名称:Tower of London
住所:St Katharine's & Wapping, London EC3N 4AB England
公式・関連サイトURL:http://www.xn--eckua7a1o169k170cgian33q.jp/pages/toweroflondon.html
イギリスの首都のロンドンを流れるテムズ川岸辺のイースト・エンドに1988年世界遺産されたロンドン塔があります。正式名称を「女王陛下の宮殿にして要塞」と言い、「ロンドン塔」という名前で親しまれています。
建築は要塞として造られましたが、当主が変わるごとに、ロンドン塔の使われ方がいくつも変わっていきました。宮殿、監獄、処刑場、武器庫、宝物庫としても利用されたほかに、その後、銀行、動物園、造幣所、天文台としても利用さた歴史を持っています。
王族・皇族、有名人などの身分の高い人々を投獄する場所としてロンドン塔が利用された時代は、その処分で打ち首となどの残虐な処刑が行われ、処刑場として血みどろの歴史を持った場所でもありました。そんな歴史のあるロンドン塔をご紹介します。
目次
イギリスロンドンの要塞!波乱に満ちた世界遺産のロンドン塔への旅
1.ビーチャム・タワー
防壁として建てられビーチャム・タワーは、牢獄として使われたことが多かったため、扉は小さなつくりになっています。肩や頭をすくめながらではないと、通り抜けられない箇所があり、壁に覆われた建物。タワーに入ってすぐ左手の小さな扉をくぐり階段をのぼり上階へ行くと、囚人たちが残した生々しいらくがきのような文字や図柄が今でもはっきりと残ってます。現在ではライトアップされ、壁と天井は古いままに遺されてわかりやすく展示。
ミステリーナイトツアーがあり、ヨーマン・ウォーダーの恰好をしたガイドがロンドン塔を案内してくれます。ヨーマン・ウォーダーとは4世紀からロンドン塔を守ってきた人たちのこと。ヨーマン・ウォーダーは22年以上軍隊で勤務した退役軍人の名誉職であり夜警、見学者の安全確認などの任務を行っています。陰惨な観光スポットや、不気味な物語をいくつも知っていることから、ミステリーナイトツアーの案内人になっています。
2.ホワイト・タワー
出典: Amy Laughinghouse/shutterstock
ホワイト・タワーの内部には、中世の国王が使った甲冑や武器、日本の甲冑、国王が使用したと思われる愛馬の彫刻した木製の馬などが展示されています。
注目は「ライン・オブ・キング」と呼ばれる展示室で、偉大な王たちの顔マスクが壁にぎっしりと展示。愛馬たちも等身大で並んでいるので迫力がありますよ。
世界遺産のあるイギリス・ロンドン塔は、今ではクラウン・ジュエル(イギリス王室の儀式用の宝石類)の保管場所としても有名ですが、それらは、ウォータールーブロックという建物がジュエルハウス(宝物庫)となり、ここに展示されています。この建物はホワイトタワーのすぐ北側にあり、建物内は撮影禁止。世界遺産のあるイギリス・ロンドン塔ならではの展示は必見です。
3.トレイダーズ・ゲート
かつてのテムズ川に面したセントトーマスタワーにあるトレイターズ・ゲート(裏切りの門)です。ここは多数の処刑者や投獄者がここから、ロンドン塔の中の監獄に入れられるために通った門。
ロンドン塔の血みどろな歴史の証拠がここに残り、エリザベル1世は、女王になる前にここに投獄された過去があります。国王ヘンリー8世の第二妃のアン・ブーリンはここで打ち首の処刑となって、今もその恨みから幽霊になって現れるといった、ちょっとした心霊スポットとして有名な話。
また、このセントトーマスタワーのすぐ近くには、ブラディータワー(血の塔)があります。この塔では、13歳で即位したエドワード5世とその弟弟ヨーク公リチャードが幽閉後、処刑。ここではその遺骨は発見されず、200年後にようやくホワイトタワー内に埋められていたとわかりました。のちの時代にこの二人は肖像画として蘇り、若い儚い命が奪われたことをしっかり後世に伝えています。
◎まとめ
イギリス・ロンドン塔は、時代ごとの王によって利用され方が大きく違いました。長い年月をかけて、人間の欲望が渦巻く舞台となったロンドン塔ですが、醜悪で残虐な方法での拷問・処刑が行われた場所ということもあり、心霊スポットとしても有名です。世界史にのるような事件なども、ここで起こっているので、イギリスの歴史を感じながら観光してくださいね。